これから保育士を目指されている方、履歴書の用意はお済みですか?
希望の保育園へ書類選考として応募する際、また面接が決まった際など、必ず履歴書の用意が必要になってきます。
間違っても面接前日に焦って用意する…なんてことのないよう、しっかり準備をして履歴書作成に臨みたいですね。
この記事では、履歴書を作成する際に注目すべきポイントと、実際の書き方をご紹介します。
ぜひ、しっかりとした履歴書を作成して内定をつかみ取りましょう!
目次
1、履歴書の記入例(サンプル)
【ここをチェック!】
1)作成日は、面接当日の日付を記入します。
2)中途採用の場合、学歴は高校卒業から書けばOKです。
3)公立保育園や社会福祉法人、学校法人などの場合は「入職・退職」、企業の場合は「入社・退社」とします。
4)入社してから雇用形態が変わった場合、入社時の雇用形態と、いつどのような雇用形態に変わったかが分かるように記入しましょう。
5)職歴の最後は、1行を使って「現在に至る」と書き、その下の行に右に寄せて「以上」と書きます。残りが1行しかない場合、「現在に至る 以上」とまとめても大丈夫です。
6)通勤時間や扶養家族、配偶者などの欄は記入を忘れがちですが、空欄にせず、必ず記入するようにしましょう。扶養k族がいない場合も、記入忘れと受け取られないよう、「0人」と書くようにします。
7)本人希望記入欄は、特にない場合も空欄にせず、「貴社(貴法人)の規定に準じます。」と記入しましょう。応募する法人が、複数の職種や複数の勤務地の募集をしている場合、雇用形態の希望や勤務地の希望を書いておくとよいでしょう。
2、採用されやすくなる履歴書を書くための重要なポイント
まずは履歴書を書く前に、気をつけておきたい重要ポイントをご紹介します。
2-1、証明写真を用意する
3ヶ月以内に撮影した証明写真を用意しましょう。
プリクラやスナップ写真の切り抜きを使うのは絶対にNGです。
最近はスピード写真でも仕上がりがきれいなものもありますが、必要な時に必要な枚数だけ焼き増しもできますので、写真館やスタジオなどで撮影してもらうことをおすすめします。
服装について、男性・女性問わず、大切なのは「清潔感」を意識することです。
女性の場合
黒か紺色のスーツが基本です。インナーは白いブラウスにすると好印象を与えられます。
髪の毛が肩より長い方は、一つに結んで顔にかからないようにします。
また、前髪が目にかからないよう注意しましょう。
ピアスやネックレスは外し、濃すぎるメイクも避け、清潔感をアピールしましょう。
男性の場合
黒かまたは紺色のスーツを選びます。自分の体格にあったものを選ぶのがポイントです。
Yシャツは白の無地のものを着用し、ネクタイは無地で落ち着いた色味のものを選びましょう。
髪の毛は基本的に短髪で黒髪が清潔感を与えることができておすすめです。
前髪が顔や目にかかっていないか、寝癖がついていないか、襟足の毛がYシャツの襟についていないか、に気をつけましょう。
また、男性の場合ひげの剃り残しがないかどうかも注意する必要があります。
写真の裏には氏名を記入しておきましょう。
履歴書に貼る際には、両面テープで貼るとはがれる心配も少ないので安心です。
2-2、手書きで丁寧に書く(消えるペンは使わない)
実際に履歴書を作成する段階で気をつけるべきこととして、手書きで丁寧に書くことが挙げられます。
最近ではパソコンでも履歴書を作成できますが、保育士の仕事は手書きで文書を作成する業務が多くあります。
その点を見越して手書きで作成すると、高評価にもつながるでしょう。
また、手書きの文字はあなたの熱意を採用担当者に伝えてくれます。
黒インクのボールペンか万年筆で、読みやすくはっきりとした文字で丁寧に書くことを心がけましょう。
最近では消せるボールペンが出てきていますが、熱で消えてしまう可能性もありますので、通常のボールペンや万年筆を使うと良いですね。
2-3、間違えた場合は新しく書き直す(修正テープ・ペンは使わない)
履歴書を書いている途中で、内容を間違えてしまった!
そんなとき、修正テープや修正液で訂正したくなるかと思いますが、おすすめしません。
修正テープなどで訂正した箇所は、全体的に見て意外と目立ちます。
もちろん、二重線での訂正もNGです。
相手にも失礼な印象を与えますので、たとえ一箇所の間違いであっても新しく書き直しましょう。
2-4、記入を終えたら見直す
一通り記入が終わったら、内容に誤字脱字がないか、読んでいてわかりにくい点がないかどうか、チェックしましょう。
略語を使っていないかどうか、年号は和歴か西暦で統一されているか、など見直してみて、初めて気づく点もあるかと思います。
正しい言葉遣いで書けているかどうか確認し、一文字でも間違えていた場合は、新しく書き直しましょう。
また、履歴書を提出する前に、控えとしてコピーを取っておくと良いです。
面接の直前に自分が書いた内容を確認できますし、後日、新しく履歴書を作成する際にも役立ちます。
3、履歴書を書く際のポイント
証明写真も用意したところで、いよいよ履歴書を書いていきます。
それぞれの項目ごとにポイントをあげていますので、ぜひ参考にしてみてください。
3-1、基本項目(日付、氏名、現住所・連絡先、印鑑)
- 日付郵送の場合はポストに投函する日付を、持参する場合は履歴書を持参する日付を記入します。その際、和暦か西暦かは書類全体で統一するように気をつけましょう。
- 氏名特に丁寧に、大きな文字で心を込めて書きましょう。ふりがなは書類に応じて記入します。「ふりがな」とあればひらがなで、「フリガナ」とあればカタカナで記入しましょう。
また、下の名前がひらがなやカタカナであってもふりがなを省略しないように気をつけて下さい。
- 現住所・連絡先都道府県から省略せずに書いていき、番地などは「3-2-5」などとするのではなく、「3丁目2番地5号」と記入します。連絡先の欄には、緊急時に確実に連絡が取れる連絡先を記入しましょう。電話番号は自宅と携帯電話の両方を記入しますが、一人暮らしなどで固定電話がない場合は携帯の番号だけで構いません。
メールアドレスを記入する欄がある履歴書もありますね。
ドコモやソフトバンクといった携帯、スマートフォンのアドレスは先方からのメールが届かない、という可能性もあるため、避けたほうが良いです。
GmailやYAHOO!といったフリーメールのアドレスを記入しておくと良いでしょう。
- 印鑑必ずしも履歴書に印鑑を押す必要はありません。ですが、履歴書にもともと押印欄がある場合は、「押し忘れかもしれない」と採用担当者に勘違いさせないよう、捺印した方が良いです。シャチハタ以外の印鑑が望ましく、一般的には朱肉の印鑑を使用します。
かすれずきれいにまっすぐ押すことを心がけましょう。
3-2、経歴
新卒の方は学歴のみ記入しますが、転職の方は職歴も記入する必要があります。
学歴は、基本的には高校以降の入学・卒業から記載するので構いません。
空欄が多くなってしまうようなら、中学卒業以降から記載すると良いでしょう。
学校名、学部、学科名などは「高校」などと略さずに、正式名称で記入します。
職歴は、時系列順に事業所名(保育園名)を記入していきます。
従業員数や園児数などを記載しておくとわかりやすく親切ですね。
また、保育士になる前に一般企業で勤めていた方は、その頃の職歴も忘れずに記載しましょう。
その際も、「(株)」などと略さず「株式会社」と正式名称で記入します。
もし、転職回数が多かったとしても、正社員として勤務した場合はすべて記入していきましょう。
最後に「現在に至る」と書き、その次の行に右詰で「以上」と記載します。
3-3、免許、資格
保有している資格や免許は、基本的に取得した順に時系列で記入していきます。
その際も略称でなく正式名称で記入するよう、気をつけましょう。
(例)運転免許→普通自動車第一種運転免許
また、現在取得していない資格でも、一次試験を通過している場合や、取得に向けて勉強中ということであれば取得予定時期と合わせて「資格取得見込み」などと記入するのも良いですね。
もし、資格や免許をいくつか保有していて、記入欄に書ききれない場合は、応募している職種で活かせるものを優先して書くようにしましょう。
3-4、志望動機
志望動機は、履歴書の中でも最も重要な項目となります。
書類選考の際には、志望動機を見て合否を決めると言っても過言ではありません。
食育に力を入れている、園児の五感を刺激し豊かな感性を育めるよう自然の中でのびのびと育てるスタイルを取っている、など事前にHPなどを調べ、応募先の施設のどの部分に魅力を感じているのか、特徴を捉えておくことが重要です。
新卒の方が志望動機を書くうえでのポイント
・どうして保育士になろうと思ったのか
保育士になろうと思ったきっかけとして、「子どもが好きだから」と書く人が多くいるかと思います。
ですが、これだけでは理由として弱いので、子どもを好きになったきっかけとなる経験を具体的に記入していくと良いです。
・現在、努力していることや学生生活で学んでいること
保育士を目指すようになってから、努力していることを書くと採用担当者にも熱意が伝わります。
例えば、ピアノの練習を毎日欠かしていない、新しい製作を考えているなど、保育士としてアピールできそうな点を書くと良いですね。
また、学校の授業で印象に残っている授業について書いていくのも良いでしょう。
・保育士として、自分は何ができるか、どんなことをしていきたいか
保育士として働くようになったらどんなことを目標として努力していきたいかなどを書いていきます。
応募先の施設に対して、自分はどんな貢献ができるのか、自分を採用することでどんなメリットがあるのか、を伝えられるような内容にすると良いでしょう。
例文
「私が保育士を目指すようになったきっかけは、小学校高学年のときに妹が生まれたことです。妹のお世話をしていくうちに、自分は子どもが好きだということを認識し、妹が少しずつ成長していく姿を見て、もっと多くの子どもたちの成長を見守っていきたいと思うようになりました。保育実習では子どもたちと同じ目線で寄り添いながら自主性を尊重して見守る保育を意識していました。貴園では少人数での保育を取り入れており、子ども一人ひとりと向き合いながらも見守る保育を行う環境が魅力だと感じております。貴園でなら自分の目指す保育ができると思い、志望いたしました。」
転職の方が志望動機を書くうえでのポイント
・転職理由が志望動機と矛盾していないか
数ある事業所の中からどうして当園を選んだのか、前職の退職理由と合わせて採用担当者は志望動機をチェックします。
前職を退職した理由が愚痴っぽくならないよう、前向きな言い回しを心がけましょう。
・将来のキャリアビジョンはあるか
転職先でどのような活躍をしたいのか、またその内容は園の方針や特徴に合うものか、しっかりと考えて園の求める人物像につなげていきましょう。
これまでの経験やスキルを合わせて書くとともに、それらがどう活かせるのかも記入していくと良いですね。
例文
「結婚を機に現在の住所に転居しましたが、前の職場へは通勤に2時間かかるようになり、勤務時間にも支障が出てきてしまいました。貴園ですと、自宅から30分ほどの距離にありますので、時間を気にせずに仕事が出来る点が魅力だと感じました。また、貴園では経験を重ねていくことで、クラス担任・主任・園長というキャリアパスが敷かれている点も魅力を感じています。これまで0歳から5歳児の保育業務全般を通し、6年の経験があります。今後、貴園にて職員同士のチームワークを意識しながら、さらにキャリアを重ねていき、貢献してまいりたいと思います。」
3-5、自己PR
履歴書の中の自己PR欄は大きさに限りがあります。
自分が最も相手に伝えたいアピールポイントに絞ってまとめていきましょう。
採用担当者が読みやすい文字の大きさで書いていくことが重要です。
目安として、200~250字ほどの文字量がおすすめです。
また、一文が長くなってしまうと読みづらい印象を与えてしまいます。
一文あたり60~100字を目安にして書いていくと良いですね。
記入する内容は、以下の三点を意識して書いていきましょう。
- 「これまでどのような経験をしてきたのか」
- 「その経験から、自分はどのような強みやスキルを得たのか」
- 「このスキルを使って、応募先の園でどう貢献できるか」
自己PRは自分がどんな人間であるのかをアピールする項目です。
自分がこれまでにどういった経験をして、何を得て、どう活かせるのか、を自分の言葉で書いていくと、採用担当者にも伝わりやすい自己PRになります。
3-6、趣味・特技
履歴書の様式によって、趣味や特技について記載する箇所がある場合があります。
スポーツやピアノなど、保育士業務に活かせる内容はアピールポイントにもなりますのでぜひ記入すると良いですよ。
もし、アピールできそうなものがなくても、最低でも1つは趣味や特技を書いておき、面接で聞かれた際に詳しく答えられるようにしておきましょう。
3-7、通勤時間、扶養、本人希望欄
- 通勤時間自宅から希望している勤務地まで、徒歩を含めた大体の所要時間を記入します。経路は前もって調べて置き、最短時間で通える時間を書きましょう。
- 扶養扶養家族、配偶者の有無の記入も忘れずに行いましょう。法人や企業によっては扶養手当や家族手当などの待遇面が変わってくる可能性があります。
- 本人希望「保育士」や「看護師」、「栄養士」など複数の職種を募集している場合には希望する職種を記入すると親切です。また、配属先に希望があれば書いておくのも良いでしょう。特に希望がなければ、「貴社(貴園)規定に従います」と記入しておけば大丈夫です。
3-8、封筒
履歴書を郵送する際は、履歴書を折らずに入れられる封筒を用意します。
郵送の際に折れたり、雨に濡れてしまう可能性もありますので、透明のクリアファイルに入れた上で封筒に入れ、送ると良いでしょう。
先方の事業所名、部署、担当者名、自分の住所、氏名を記入し、左下に赤字で「履歴書在中」「応募書類在中」と記入します。
封筒の中には、履歴書の他に挨拶と送付書類一覧を記載した添え状も同封すると担当者への印象も良くなりますね。
※添え状とは、企業などに履歴書・職務経歴書などを郵送する際に一緒に同封する書類の一つ。
添え状のサイズは履歴書と同じサイズに合わせる。
また、履歴書に合わせて横書きか縦書きにそろえるのがマナー。
履歴書に合わせてパソコンか手書きにするか決めても良いし、履歴書が手書きの場合、添え状はパソコンで作成し、パソコンスキルを示すのも良い。
4、まとめ
これまで、履歴書の書き方や気をつけるべきポイントをご紹介してきました。
履歴書は採用担当者があなたの人柄を探るものであり、いわば、あなた自身の“顔”となります。
特に志望動機や自己PR欄は、あなたを売り込む欄となる重要な項目です。
これまでの経験から保育士を志すきっかけとなったもの、今のあなたのスキルや強み、そして志望先の園でどんな保育士になりたいか、などをあなた自身の言葉で記すことで担当者にも熱意が伝わります。
この記事を参考に、パーフェクトな履歴書を作成して内定をつかみ取れますように。
応援しています!