インフルエンザが流行中のこの季節。
手洗いやうがいだけでなく、
「清潔」にかかわる指導内容を知り、
子どもの発達による、清潔にまつわる保育の変化を理解しましょう。
清潔が心地よいことを理解させる
清潔であることは、身だしなみの問題ばかりではなく、
病気の予防につながり、
健康に生活するためには欠かせないものであることを
子どもたちに伝える必要があります。
そのために保育士は、日常で清潔さを保つための習慣を指導します。
保育の中で、こまめなうがいや手洗い、
食後の歯磨きなどで、清潔の心地よさを子どもたちに味わわせます。
そのためには、不潔な状態が不快であることを体験させることも必要です。
オムツの濡れや、
砂遊びで衣服や体が汚れてしまうことから
「気持ち悪い」という感覚を把握させて、
体や衣服を清潔にすることが
「気持ちよい」と思えるようにすることで、
子どもが自ら清潔にするための行動を実行できるようにします。
清潔にかかわる発達の流れ
0歳 おむつや肌着の濡れなどの「不潔」で、不快感を覚える。
↓
1~2歳 汗や泥などで汚れた体や衣服を、保育士の援助で清潔にする。
↓
3歳 帰宅後や食事の前に手を洗い、鼻を自分でかめるようになる。
↓
4歳 歯磨きや着替えを自分から率先しておこなう。
↓
5歳~ 掃除や片づけなど。身の回りの清潔にも気づかうようになる。
清潔における保育のポイント
◇清潔の心地よさ(2カ月~)
沐浴や清拭(濡れたタオルなどで体をふくこと)で全身を清潔にして、
それが心地よいことを体感させます。
◇手洗い(1歳~)
袖をまくり、石鹸を泡立てて丁寧に洗うことを教えます。
泡を流し終えたら、自分のタオルで手をふくように指導します。
◇うがい(1歳~)
水を飲まずにのどにとどめる指導から、
頬を膨らませる「ブクブクうがい」、
のどで音を立てる「ガラガラうがい」へと導きます。
◇歯磨き(3歳)
歯ブラシをえんぴつ持ちにして、
3分以上磨く練習をします。
仕上げ磨きをする場合、磨き残しの多い裏面や歯間を磨きます。
◇鼻をかむ(2~3歳)
鼻から息を出すことを意識させるのが第一歩。
嫌がる子には、鼻水が出ているのを鏡で見せて
「きれいにしよう」と指導します。
◇掃除・片付け(4~6歳)
食事の前など、きっかけを作って
掃除や片づけの習慣をつけます。
班に分けて役割分担を与えて、すみやかに行動させます。
このように、発達にあわせて伝えてみましょう。
清潔にすることは、子ども達の健康にも繋がります。
子ども達と健やかで気持ちの良い生活を送りましょう。