2019年6月1日(土)中野サンプラザにて、保育の教科書主催の「あそびうたセミナー(無料)」を開催しました。
講師は、あそびうた創作をされている荒巻シャケ先生にお願いをしました!
荒巻先生、お忙しい中誠にありがとうございました。
あそびうたを通して生まれるコミュニケーションの力
セミナー開始直後から終了まで、参加いただいた保育士さんの本当に楽しそうな笑顔が印象的なセミナーになりました!
初対面の保育士さん同士があっという間に打ち解けて、自然と笑顔が出てくる。
あそびうたを通して生まれるコミュニケーションの力を会場でも感じることができました。
荒巻先生の実体験では、あそびうたが家庭との繋がりのきっかけとなったというエピソードが紹介されました。
「ねぼすけいもむし」の歌を、子どもがおうちでもたくさん歌ってくれていたんですね。
ある日、お母さんが連絡帳に「この歌詞の続きが何度聞いても子どもが何と歌っているかわかりません」と書いてくれたそうです。
あそびうたが保護者とのコミュニケーションのきっかけにもなったという、素敵なエピソードでした。
子どもの自由な発想を受け止めよう
あそびうたの途中で荒巻先生がお話してくださった、この歌が誕生した経緯や、保育園であそびうたを披露したときの子どもたちの反応はとっても興味深いお話の数々でした。
「電車に乗って」のあそびうたでは、停車駅とそこから乗ってくる乗客をいっしょに考えながらうたを歌いました。
例えば、「バナナ駅」ではおさるさんが乗ってきて、「ウッキー」というような音と合わせて楽しみます。
保育園でこのあそびうた歌を歌ったときは、「おばけ駅」でおばけが乗ってきて…。
みなさんだったらどんな音を想像しますか?
会場では、「ひゅー」「ひゅるー」といった不気味な音を想像するという声が多かったんです。
ですが、保育園で行ったときは、子どもが急に「ホタテ」と言ったそう(笑)
でも、その発想を「ホタテは違うよ」と大人が直す必要はないんじゃないかなというお話でした。
人を傷つけたり不快な気持ちにさせるものでなければ、子どもの自由な発想をそのまま受け止めれば、他の子たちも自由に発言していいんだ!と自信になり発想が広がります。
子どもの自由な発想を引き出し、広げられるということは、あそびうたの大きな魅力の一つなんですね。
私たち大人の頭は、知らぬ間に固定概念でカチコチに固まっているということを気付かされました。
また、このお話を聞いて、私は大人同士でも同じだなと思いました。
例えばミーティングでも、「こういうのはどうかな?」という意見に対して、「それは違うでしょ」と頭から否定してしまうと、その先生自身も周りの先生も新しいアイディアを提案しにくくなりますよね。
色々な考え方を受け止めて話し合いを進めることで、自分だけでは気づけなかったに気付くことができる。その素晴らしさを大人同士でも忘れないようにしたいですね。
「○歳向けのあそびうた」は大人が決めなくてもいい?
これは、「ぐるぐるヘリコプター」のうたをバンダナを持って手首をぐるぐるさせて歌ったときのお話。
荒巻先生は、当初発達を考えると手首をぐるぐる回す動きがあるので、「3歳児向けのあそびうた」と考えていらっしゃったそうです。
しかしこの歌が、ある保育園では0歳児クラスで人気だったそう!
0歳児クラスでは、バンダナを握って手を動かす動きで楽しんでくれていたとのことでした。
「○歳児向け」というのは大人が決めたもので、当初の動きと違ってもアレンジすることでそれぞれの月齢で楽しめるポイントが変わり、新しい楽しみ方を創り出せるんですね!
まとめ
あそびうたを通して、ペアやグループでのコミュニケーションが自然と生まれます。
そして、リズムや歌を楽しむことももちろんですが、あそびうたから子どもの自由な発想を引き出せるというところが大きな魅力の一つだとわかりました。
参加いただいた皆さまには、ぜひ今日からの保育で子どもたちと歌っていただけると幸いです。
今回参加いただけなかった方も、ぜひ次回の保育の教科書セミナーへの参加をお待ちしております!(時期・詳細未定)