保育士を地方から首都圏へ!呼び込み進む

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保育士養成校と連携 ~学研ココファン・ナーサリー~

学研ココファン・ナーサリーは、保育士の養成学校と連携し、学生の生活費を補助します。
第1弾として、秋草学園短期大学(埼玉県所沢市)と契約することが決まりました。

自社をPR出来る講座を年に数回開く代わりに、受講する一人暮らしの学生へ就学支援金を支給します。
学研ココファン・ナーサリーの保育園で2年働けば、24万円の返還を免除する方針です。

他にも保育士の資格が取れる東京近辺の大学や短大、専門学校などを中心に協力校を増やしていきたい考えです。

 

新卒者へ支度金支給 ~アートチャイルドケア・ポピンズ~

アートチャイルドケアは、地方新卒者が東京で保育士として働く場合に、一律10万円の支度金を転居費用とは別に支給します。
支度金は、家電製品の購入や当面の生活費に充ててもらいたいとしています。

新卒者に対する支度金はポピンズも導入しています。
3月末までに正社員として入社する保育士には、支度金として10万円が支給されます。
ポピンズの中村紀子社長は、「人事担当者が全国を駆け回ってもまだ足りない」と話します。

 

保育士向け社員寮 ~JPホールディングス~

最大手のJPホールディングスは、保育士向けの社員寮を東京都と神奈川県に計7ヶ所用意し、保育士の住居費負担を抑えています。
入居可能な人数は合計382人で、保育士の支払額は月1万円で済むそうです。

こうした点をアピールし、2017年4月に前年比約3割増の250人の保育士採用を目指しています。
実際に、内定者のうち地方出身者が約7割だと言います。

 

首都圏の待機児童軽減に期待

保育士不足は全国的な問題ですが、特に東京都内では深刻です。
2016年12月の東京都保育士の有効求人倍率は、5.92倍と、全国平均の2.67倍を大きく上回っています。

2016年4月時点で、東京都の待機児童数は8,466人と、全体の約3分の1を占めていました。
一方、長野県や山形県など地方では待機児童ゼロの自治体もあります。

地方の保育士が首都圏で働く流れが本格化すれば、待機児童問題の軽減が期待できます。

 

まとめ

首都圏への保育士呼び込みは、今後ますます必要になるでしょう。
しかし、今回取り上げられている補助制度を見ると、どれも一時的な補助に留まっているような印象を受けます。

就職の際の一時金は、一時的なもので長くその場所で働くこと、毎月の生活を考えると不安な面も残るのではないでしょうか。
保育士の毎月の給与が仕事に見合った金額に引き上げられることが今後求められます。

 

参考:2017年2月25日 日本経済新聞

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