今回のテーマは「仕事を辞める」です。
新しい年を迎えて、気分一新。
そんな時にこんなテーマの話は合わないと思いますか?
実は1月のこの時期は「辞めるか、辞めないか」と悩む人が多くなる時期なのです。
今は「辞める」なんて思えないあなたも、少し考えてみませんか?
◯辞めますと伝える
仕事を辞めるためには会社にその意思を伝えることが必要です。
民法では辞める2週間前に意思表示をすればよいことになっています。
(2週間前に意思表示をしてあれば、会社に訴えられても勝てるという大きな意味です)
しかし、保育園の特性を考えると、3ヶ月前、遅くとも2ヶ月前には伝えておくべきだと思います。
次の担任の数を確保するために、保育士の募集をするなどの準備があるからです。
また、それぞれの会社で規定がありますので、それぞれ確認する必要があります。
ちなみにですが、私たち一般の職員が辞める時には「退職」という言葉を使います。
同じような意味で「辞職」という言葉がありますが、これは会社において役職についている人がその役職を辞する時に使う言葉です。ですから、一般の職員であれば「◯月◯日に退職をさせてください」と伝え、退職届を書くことになります。
年度の切れ目の3月31日に退職をしたい場合、この1月には決意をして上司に伝える必要があります。
なので、多くの辞めたい人たちはこの時期に悩むことになるのですね。
◯葛藤
辞めると決意するにはものすごいエネルギーが必要です。
自分の人生を大きく変化させてしまう出来事だからです。
また辞めたいと思う原因によっても、結論がなかなか出ない場合があります。
・給料に不満がある
「こんなに働いているのに給料は安く、また何年働いても昇給しない。もっとお金がもらえる職場に変わりたい」
誰もが思うことですし、この世の中で生活していくにはとても大切なことです。
現在は、保育士の給料がその専門性や職務のきつさに見合っていないという世論がありますね。自分の仕事が正当に評価されて給料がもらえているのかは、常に考えていく必要があります。
しかし、他の保育園ではどのくらい給料がもらえるのかを知ることは、簡単ではありません。
募集が出ている保育園の募集要項を見るか、知人などのつてで内情を知る、またはネットの転職サイトなどから情報を得ましょう。
ただし、給料のみで判断していくと大きな落とし穴があることも・・・
・人間関係に悩んでいる
保育の仕事は楽しいのに、他の保育士とうまくやっていけない。多かれ少なかれ誰もが抱える悩みです。
公立園や、系列園などが多数ある場合は「転勤」をすることがあります。
これは人間関係の悩みを一掃する喜ばしいシステムですが、小さい園などではそれもかないません。
一度人間関係がこじれてしまうとそこから抜け出せなくなってしまい、退職するしかないことも。
悩みから抜け出せずに、「眠れない」「食欲がない」「イライラが続く」「訳もなく泣きたくなる」など病的な心や体の症状が出てきたら、「辞める・辞めない」を悩む前に病院を受診しましょう。
心療内科などに行きづらい場合は、普段風邪をひいた時にいく内科でもいいんですよ。
体の不調から判断して、医師が適切な科を紹介してくれるはずです。
症状がひどい場合は「病気休職」という形が一番よいと思います。
もしも、「病気休職」を認めてくれないような職場でしたら、すぐに「退職」を考えることをお勧めします。
・保育方針が合わない
園が掲げている保育の方針が自分の保育観とずれてしまっている場合、そこで働き続けるのは辛いものです。
保育方針といってもいろいろあるのですが、例えば「子供を甘やかすのは良くないから抱っこはしないで」や、「子供には教育が一番だから文字や数字をとにかく教えて」など園長や、その会社の上の考えがそのまま「保育方針」になってしまうことが多いと思います。
クラスの担任同士で方針が合わない場合もありますが、それは話合いなどで解決できる場合もありますが、大きな園の方針となるとそれも難しくなります。
自分とは合わないと思ったら、辞めて次の職場を探すのは決して悪いことではありません。
むしろこのような理由で辞めるのは、正しい選択だと私は思っています。
◯最後は自分で決めよう
友人に相談すると「辞めなよーそんな保育園」と言われることがあります。
誰かに「辞めなよ」と言われるうちに辞める決心がつくことがありますが
最後に決めたのは「自分自身」ということを忘れないようにしましょう。
万が一退職した後に、それを後悔するような出来事が起こってしまった場合、人間は必ず誰かのせいにしたくなるものです。
「あの時辞めなと言われた」「新しい職場なら大丈夫と言われた」「もっと稼げる職場があると言われた」
なのに今は何一つうまく行かないじゃないか。あの時辞めることを勧めた人のせいだ。
今まで良好だった人間関係までも崩れてしまいかねません。
でも、「辞めると決めたのは自分だから、何が起こっても自分で乗り越えられる」そう思えたら、周りの人々はまた力を貸してくれることでしょう。また、自分自身も前に進む力を生み出すことができます。
たくさん悩んで、たくさん相談して、たくさん調べて・・・そして自分で答えを出しましょう。
誰でもない「あなた」の人生なんですから。
もちろん残って続けるあなたのことも応援していますよ。