幼稚園や保育園では、環境問題やゴミ問題などについて気をつけていたり、子どもたちの生活の中で触れられていますか?今年初め、研究者たちがウミガメの鼻孔から、海に捨てられたストローを引き抜く様子を収めた動画がニュースで流れましたね。それをきっかけに、ごみへの問題に真剣に向き合う企業が多くなり、紙ストローを使用する店が増えつつあります。私たちが住む各市町村でも、ごみのリサイクルへの協力を求められたり、ごみの分別を細かくしなければならない場所もありますよね。このような、ごみの問題は生活の中で理解しておくと、自然とごみの分別やリサイクルへの知識が深まり、環境問題にしっかり携わることができます。保育園や幼稚園では子どもが多い分だけ、ごみもたくさんでて先生たちもごみの分別に手を煩わせていらっしゃるのではないでしょうか?今回は、子どもたちとの保育の中で環境問題を学べる環境設定をご紹介します。保育の中で、ごみの分別を子どもたちが理解して進んでやるようになると、先生たちも楽ですし、子どもたちの環境問題への学習にもなり一石二鳥です!
むしゃむしゃさん(燃えるゴミ)とリボーンちゃん(燃えないごみ)
まずは、簡単な燃えるゴミや燃えないゴミの2つから指導していきます。
名前はなんでも構いませんが、ゴミ箱に名前をつけてあげると子どもたちも親しみやすいでしょう。ある園では、紙など燃やせるごみはゴミ箱がむしゃむしゃ食べてくれるイメージで「むしゃむしゃさん」と名付け、燃えないごみはリサイクルされて生まれ変わる
という意味でリボーン(RE BORN)ちゃんと呼んでいました。燃やせるごみと燃やせないごみの素材を説明すれば、年少さんからでもどちらのゴミ箱に入れるべきか徐々に判断できるのでやってください。自然と子どもたちが「これって、むしゃむしゃさんのごみ?それともリボーンちゃん?」と聞いてくれるようになります。ゴミ箱に口や歯などの飾りを貼っておけば、子どもたちはエサをあげるようにしてスムーズにポイっ!と捨ててくれますよ。ゴミ袋がいっぱいになったら、「むしゃむしゃさんお腹いっぱいになったね」などと子どもたちに話しかけると、より親しみを持ってごみを捨ててくれますよ!
絵本の読み聞かせでフードロスと残さず食べることを関連づけてみる
年中さん年長さんになると、少しステップアップ。ごみの分別の種類をさらに増やしてみても、積極的に取り組んでくれるでしょう。それに加えて、フードロス問題にもチャレンジしてみてもう良いかもしれません。近年、売れ残りや食べ残し、期限切れ食品など、本来は食べることができたはずの食品が廃棄されるフードロス問題も大きく取り上げられていますね。子どもたちも、好き嫌いなどの理由で給食を残してしまうことがありますが、ゴミの問題と関連づけると少し食べ物を残すことへの考えが変わる子どももいるかもしれません。“みんなの残したご飯はどこへ行くのか”“本当はみんなに食べてもらいたかった野菜はどうやって消えてしまうのか”など、お話してみると、面白い反応が返ってくることもあります。その時に、食べ物に関する絵本などをネタにしてみると良いでしょう。おすすめは、「たべてあげる」「もったいないばあさんのいただきます」などの絵本が好評ですよ。
お散歩でゴミ拾い&遠足で出たゴミは持ち帰る
保育園などでは外へお散歩に行く時に、あえてゴミ拾いをしてみると子どもたちも園外のごみの多さに気付くかもしれません。”ゴミ拾い隊“などの名前で呼んでみると、子どもたちのやる気もさらにアップして、ごみ問題への関心や危機感は幼い頃から自然と身についていくことでしょう。また、遠足などででたごみは、先生や園で集めづに、自分たちで持って帰らすことも大切です。大きくなって一人で外に出た時、誰もごみを集めてくれる人はいません。自分で出したごみに責任を持たすことも、小さな時から身につけておくと良いですよね。