“イクメン“は、もはや流行語ではなく当たり前の存在として認識される時代になりました。
育児参加するお父さん、育休をとるお父さんなど子育てに関わる男性は年々増えており、社会の子育て環境は少しずつ変化してきています。先生たちも、お父さんが行事に参加したり子どもの送迎をするのは当たり前の光景になっているかもしれませんね。
しかし、その裏でちょっぴり複雑な気持ちになっているお母さんたちもいるということを今回は知ってもらえれば嬉しいです。保育園や幼稚園では両親が関わる機会は増えますがその役割分担は各家庭それぞれ。園でも、様々な保護者サポートを充実でさせられるといいですよね。
イクメンの子どばに違和感をもつお母さんたち
育児する男性をイクメンと言いますが、このような言葉があるのは日本語の特徴でもあり、また日本社会を映し出している言葉かもしれません。北欧やヨーロッパでは、男性が育児に参加することはごく当たり前のことで、わざわざイクメンなどという言葉は使いません。パパママ両方が仕事を持っていて互いに協力しあって子育てをする社会が成り立っているのです。一方で、日本の場合は仕事を持ちながら働く女性の割合が7割を超えていますが、特に育児するママにはイクメンのような特別な言葉はなく、女性が子育てをすることが当たり前のような社会背景がまだ根付いています。また、ワーママ(ワーキングマザー)というような言葉が出てきましたが、ワーキングファーザーという言葉はあまり聞きません。こちらも、男性が仕事をすることが当たり前という社会背景が見えますね。流行語のように子育てに関する言葉が出てきてはいますが、育児の負担はまだまだ女性の方が多い日本社会です。このように育児に参加する男性を特別のように扱う言葉に違和感を持っているママも少なくないようです。
子育てに協力的ではないパパもいる
子育てに協力的なパパが増える一方で、仕事の都合や家庭の理由によって子育てに協力的でなないパパもたくさんいます。幼稚園の行事や送り迎えで、パパをみるとついつい羨ましく思ってしまうママもいることを知ってあげてください。園側は、基本的に両親のどちらが行事に参加したり送迎をしても構わないと思います。しかし、園では子どもを通して保護者も交わる場ですから、どうしても各家庭の背景も見えてしまうことが実情です。子育てに悩むママや、一人で頑張っているママにとっては、イクメンのパパをみると、実は複雑な気持ちを抱くこともあるのです。そんな時は、先生たちがそおっとフォローしてあげると良いでしょう。子どものことを返して「○○ちゃんはママが大好きだからママと一緒で嬉しいね」など、優しく言葉を放つだけでママたちは救われますので、心がけてみてくださいね。
孤独感や疎外感を感じているかも?
上記のように、イクメンが増えると今度は孤立してしまうママや家庭があることも知っておいてください。子育て参加ができない、もしくは、参加しないパパがいる家庭や母子家庭では、イクメンパパの存在は「うちは普通の家庭ではないのかな」と思ってしまったり、一人で頑張っている育児の辛さが倍増してしまうこともあり、孤独感や疎外感を感じる方もたくさんいます。各家庭、子育ての方法や家庭の役割はそれぞれですから先生がそれに対して意見を言うことはできません。しかし、お迎えの遅い時や、少し体調が悪くても預かってほしいと頼まれた時「パパは無理ですか?」と聞いてしまいがちです。パパが協力的であれば、きっと最初からパパにお願いしているはずなので、ちょっとその辺りは察してあげても良いかもしれませんね。できるだけ、ママ目線で考えてあげあしょう。
ママたちの悩みはたくさんありますが、子育ての協力者として先生や園がサポートすると子育てはもっと楽しいものになります。幼稚園や保育園は、子どもと親が社会に交わる場である一方で比べたり競争してしまう場にもなりかねません。各家庭の子どもと親が安心できる環境を作ってあげることも私たちの重要な役割かもしれませんね。