時代とともに、保護者の要望も変わってきたように思います。コロナ禍で仕事や家庭の状況も変化し、保護者もちょっとしたことであっても敏感に反応をして要望を言ってくる事も増えました。
事例を踏まえまして保護者の対応のポイントについて書いていきたいと思います。
ケース1
0歳児クラス、夏も終わり子供達が保育園生活に慣れた頃。午睡時の入眠もスムーズになり布団でトントンすると眠れる子が増えてきました。
しかしAちゃんは、保育士と身体を密着していないと寝れない。鼻が詰まっていて呼吸が苦しそうであり眠りが浅くすぐ起きてしまいます。
日中の活動量を増やしてすとんと寝れるように試みたものの、すぐに目覚めてしまいます。本人は眠い様子ですが再眠することはなく起きています。しかし午後はとても機嫌が悪く自分のテリトリーに少しでも他児が入ると手が出たり噛みついたり…。わたしたちもどうしたらいいのか分からずお母さんに家庭での様子を聞く意味で日中の様子をお迎えの際にお母さんにお話しをしていました。
しかし毎度、毎度お迎えの際に変わるがわる、違う担任から言われることは同じ内容でお母さんは自分の子が迷惑をかけているのは分かるが私はどうしたらいいんですか?と泣き出しました。
私達は本当に責め立てるつもりはなかったのです。しかしお母さんとしては職場復帰をして仕事も忙しい中、お迎えに行ったらマイナスな話ばかり…。自分の子どもがダメで私の子育てが間違えていると毎日言われてるようで辛いと。
その後、お母さんとは面談を行いこちらの話の意図を再度お伝えし配慮にかけていたことを謝罪をしました。
この事例から、考えられるポイントは3つ!
1、担任間で保護者対応の内容について共有をしましょう。
自分以外にも、午睡時の話をしていることは把握していなかったことがまず一つの原因です。1人がこのような話をしてお母さんに家庭での様子を聞き出したらまず担任間で共有すべきでした。何度も同じことを話す必要がなくなります。それでも家庭での様子を聞きたいことが出てきたらしばらく時間をあけて違った方向で話を進められるようにしていけばよかったと思います。
2、保護者の状況などを踏まえて話をするタイミングなどを考える。
職場復帰したてで仕事が忙しくて気持ちの余裕がない時は、悪気なく言った言葉でも違った捉え方をしてしまう可能性があります。
保護者がどのような状況なのかというのは把握しきれない部分がありますが普段から何気ない話をするコミュニケーションを図れるような関係性作りをしていけるといいと思います。
3、マイナスな内容の話は話し方に気をつける。
誰でもマイナスな話は聞いていて気持ちがいいものではありません。
今回の事例ではAちゃん保育園で寝なくて困るし迷惑ですと言ったわけではないですが相手がそう捉えてしまうような言い方をしてしまったのは間違えありません。
同じような内容でも、お母さんに相談する様に話を聞き出してもよかったと思います。
◯Aちゃん、お家ではどのようにすると安心して寝れるなどありますか?(アドバイスを求めているように)
◯Aちゃん午睡ができない日が続いてますがお母さんお家で大変ではないですか?(母を心配するように)
同じような話でも言い方一つで相手の捉え方も変わります。
保育士は色々なことで配慮が必要な仕事だなっと改めて感じました。
保護者対応については頭を悩ませますが、1人で解決せずクラス担任、主任、園長などに事前に相談をして対応について考えることもクレームを未然に防ぐ方法だと思います。
しかし、保護者に改善してもらいたい!と思う保育士の気持ちわかります。いきなりマイナスな話をするのではなく保護者の方の様子を探る意味でも何気ない会話から、入り様子を見ながら話を持ちかけていくといいと思います。