ちょっときになる園のあの子〜いじめの加害者・被害者になる前に〜

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近年いじめ問題が頻発しており、心苦しい事例がたくさんありますね。ほとんどテレビなどで報道されるのはいじめの被害者についてです。しかし、いじめの加害者もいろいろな背景を抱えている子どもだということを忘れてはいけません。いじめる側は何かしろの経緯や意図があるはずです。幼稚園や保育園では、陰湿ないじめはそれほど多く発生しないと思いますが、ちょっと言葉使いが気になるな・・・小学校に上がってからこの子の行動大丈夫かな?と思ってしまう子はいませんか?そういった子ほどいじめの加害者予備軍であったり、逆に加害者予備軍でもある場合があります。小学校へ上がる前に、園の気になる子について園や先生でサポートできるようにチェックすべきポイントを見ていきましょう。

 

 気になる子ってどんな子?

気になる子はいろんな形でこちら側に見えてきます。例えば、言葉の言い方のきつい子ども、人や物に対して乱暴な子ども、先生の見ていないところでこっそり意地悪をする子どもなど、どこのクラスにもいるかもしれません。子どもなので、大人の真似をして言葉や相手を選ばずに強い言い方や態度を取ってしまったり、なかなか言葉に表現できずにお友達に意地悪をしてしまったりということはどんな子にもあると思います。しかし、注意すべきポイントは、こういった子どもたちの継続性や頻度です。一年間の保育の中で、上記のような行動が継続的かつ頻繁であれば、次の学年に上がる時や、小学校への申し送りの時に細かくお伝えするべきでしょう。また、決して、一度や二度で、判断することのないように気をつけてください。

 

 チェックすべきポイント1〜家庭環境〜

いじめの加害者になるこどもの心理は、だいたいが家庭環境にあるとも言われています。

特に、保育園や幼稚園の場合は、家庭との連携も多いので家庭環境を把握できる機会は多いかと思います。家庭の中で暴力や虐待などがあった場合、子どもは心理的に傷つきますし萎縮してしまします。そのストレスを外界に発散させる時、その矛先はお友達になってしまう場合があります。また、お父さんお母さんがよく喧嘩していたり、キツイ言葉を言い合っているような環境であれば、その言葉の善悪を知らずに使ってしまう場合があります。気になる子どもがいれば、まず家庭環境や保護者の様子を今一度チェックしてみましょう。

 

 チェックすべきポイント2〜ストレス〜

抑圧的な環境にいると、いじめは発生しやすいと言われています。家庭環境だけでなく、習い事、祖父母の家、園の中でも抑圧的な環境に子どもがいないか注意しなければいけません。子どもはプレッシャーのかかる環境におかれていると、自分の欲求が満たされない状態が続き、抑圧的な状況を精神的解消ですることによって発散します。我慢できる子どもや忍耐強い子どもを目指す傾向がありますが、子どもなりのゆとりは必ず必要であることを認識して、気になる子に接してあげてください。何かヒントが出てくるかもしれません。

 

 チェックすべきポイント3 〜発達障害ではないか〜

大抵いじめの加害者になる子どもは、前記したような状況や環境が考えられますが、一例として発達障害である事もあります。なかなか、自分の気持ちがコントロールできずに人にあったってしまったり、また、コミュニケーションのとれない障害を持っている場合には、意味を取り違えて根に持ったりし継続的にいじめることもあります。知能が高いからといって、心の発達がしっかりできているかは別問題ですのでしっかりと様子を見て保護者とも家庭の様子を聞きながら専門家などに相談することも視野に入れましょう。

 

いじめは、小さい子どもや大きい子どもにかかわらず、心理的な原因を取り除けば避けられます。いじめの仕返しで逆にいじめられることもありますので、問題を発見した直後の対処はとても肝心です。小さな積み重ねで、子どもの欲求や気持ちをクリアにしてあげられるのは園の先生かもしれません。一人一人の将来を見据えて、援助してあげられるようにしたいものですね。

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