心のレジリエンスの鍛え方

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どこのどんな子どもでも、保護者のもとで暖かく育てられ心身ともに成長することよりも良いことはありません。しかし、近年子どものうつ病というものも話題になっています。

子どもは社会の中で傷つき、また励まされて大きくなるものですが、大きな壁に立ち向かう力がない子どもはその後も心の葛藤を引きづってしまいます。逆境に立ち向かい、跳ね返す力を心の筋肉「レジリエンス」と言いますが、これは小さな頃の経験や大人たちの関わり方で大きく強く育ちます。子どもにとっては初めての社会である幼稚園や保育園でどのようにレジリエンスを育てれば良いのか、見ていきましょう。

 

 できたことをしっかり認める

日々保育の中で、子どもたちは先生の目に見えないところでも発見やチャレンジを繰り返しています。ついつい忙しくしてていると「先生見て!」の声にじっくり答えてあげられない時があります。しかし、その瞬間はその子どもにとって一番認めて欲しい瞬間でもあります。「すごいね」「頑張ったね」の一言だけでも良いのですが、「どうやってできたの?」「みんなにも見せてあげよう」など、子どもがもっと自信を持てるような援助をしてあげると、自己肯定感が高く育つでしょう。

 

 いつでも受け止めてあげる

集団生活をする子どもたちの中には、心配事や不安なことを心に秘めている子どもがいます。みんなができることに対して失敗を恐れてしまうことは誰にでもあり、恥じることでもありません。そういった小さな気持ちに応えてあげることで、子どもは安心できます。いつでも心の安全基地になってあげて、子どもの色々な気持ちを全力で受け止めましょう。そうすることによって、子どもたちが大きくなった時に大人を信用したり、信頼される大人になろうとする心が育ちます。

 

そんな時もあるよ!の精神を身につけさせる

子どもたちがもし失敗してしまったり、心が折れそうになった時どのように励ましていますか? 子どもの成長の中で、成功も大事ですが失敗することはもっと大切です。「ダメならダメでしょうがない、そんな時もあるよ!」とプラス思考に考えさせる癖をつけることで、心の筋肉は強く育ちます。大人になった時、挑戦することに恐れを抱かず、心に融通をきかせる事が出来れば幸福感を高く持ちなが生きていく事ができます。そして、子どもとの会話は常にプラス思考で話してあげましょう。先生との日常会話で子どもたちは個人の考え方について習得していきます。さりげない一言が子どもたちにも影響していることを忘れずに、良い発想の仕方を身につけさせてあげられるようにしましょう。

 

 子ども自身の決断力を支える

集団生活の中でも、大きい歳の子どもになると他人とは違う自己決断ができるようになります。これまでは、“みんながするから自分もする“といった考えや行動を身につけてきた子どもたちは、一定のルールや善悪を身につけるとそれを崩して自分の考えを持ち出します。決断するということは、自分に自信を持った証拠です。”これをやる“と決めた子どもには、しっかりと背中を押してあげるような援助をしましょう。絶対に”みんなはそんなことしてないよ?“、”それは違うよ“などと先生の個人的な意見をぶつけることはしないでください。決断できる子どもは大きくなってからも、物事を理論的に考えたり、クリエイティブな思考回路を持ちながら社会の中で粘り強く様々なことに立ち向かえるようになるでしょう。

 

レジリエンスは、筋トレと同じように1日2日では育ちません。先生や周りの大人たちがどれだけ寛裕に子どもたちを見守り、励ましていくかで子どもたちがもともと持っている心のポテンシャルはどんどん成長します。子どもだからこそ、いろんな経験の中で挑戦し挫けたり立ち上がったり、乗り越えたりを繰り返す必要があると言えるでしょう。そうすることで、心の強い大人へと成長するはずです。ぜひ、日々の保育の中で、上記のことを心に留めながら子どもと関わってみてください。

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