全国で大きな問題となっている待機児童問題を解消するためには、施設を増設し園児定員を増やす必要があります。
特に大都市部である東京では深刻な問題となっており、対策が急がれています。
しかし、なかなか保育施設の整備が追い付いていないのが現状です。
国の基準を満たす認可保育所、東京都の独自基準に基づく認証保育所は、どちらも社会福祉法人が主な担い手となっています。
ただ、社会福祉法人は小規模で新施設を開設する力は乏しく、資金力や経営ノウハウの蓄積で上回る民間企業に期待が集まっていました。
しかし民間の保育サービス大手各社は施設の新設を抑制し、保育施設増加に足止めがかかっている状況です。
施設を増設しても、その施設で働く保育士を確保することができないためです。
新規保育園を開設するよりも既存施設の保育士確保に追われている状況でもあります。
保育士が増えない理由として、責任が大きいわりに給与水準が低いことが主に挙げられます。
保育士の待遇が改善されない限り、保育士不足は今後も続くでしょう。
参考:2016年8月27日日経新聞朝刊