今日は10月10日に日経新聞で取り上げられた、保育園での子どもの事故についてご紹介します。
保育士不足により、一番怖いのは子どもの事故につながる危険性です。
原因は、保育士が足りないために子ども一人ひとりに目が行き届かないこと。
安全管理に問題がなかったか?
3月に東京都中央区の認可外保育所で昼寝中だった1歳2カ月の男の子を亡くした、
千葉県の女性会社員の方が涙ながらにお話された内容が載っていました。
「勤務先が契約する保育所だから、安全だと思ったのに」
働く女性にとって、子どもを預ける保育園は必要不可欠な場所です。
大切なわが子を預ける保育園、もちろん信頼できるところを選んで預けています。
にもかかわらず、このような事故が起きてしまったのです。
男の子は、お昼寝の際によく泣く子だったそうです。
そのため、お昼寝は別室で1人。
保育士は、都が定めた保育ルール「細かな呼吸確認」を怠っていました。
男の子は、別室で2時間も放置されていたのです。
男の子がうつ伏せ状態で発見されたときには、すでに呼吸をしていませんでした。
このような事故のニュースを見るたびに心が傷みます。
「保育士不足」、その一言で済まされる問題ではありません。
お子さんを亡くされたご両親のことを思うと、言葉が見つかりません。
人手の足りない保育園で働く保育士さんも、毎日とても不安だと思います。
このようなニュースを聞くたびに、いつ自分の園で同様の事故が起きるかわからない、いつ自分が当事者になるかわからないのですから。
経験・ノウハウで保育事故は減らせる
「保育園を考える親の会」の普光院亜紀代表は、このように述べています。
「保育士不足を受け、資格さえあれば誰でも雇用する保育所が多い。
意欲や経験が乏しい保育士が増えていることも事故の多発につながっている」
保育士の仕事は、国家資格です。
保育士は、ただ子どもが好きで可愛いからというだけで勤まる仕事ではありません。
知識と経験が必要なのです。
ただ子どもを「見ている」だけならば、誰でもできます。
保育士の仕事はそうではないのです。
どういう場面が危険なのか、どうすればケガを防ぐことができるか。
保育士の経験を積み、それがわかることによって子どもたちを元気いっぱい遊ばせてあげることもできるのです。
厚労省は3月に保育所向けの事故防止ガイドラインを初めて作成しました。
事故が起こりやすい場面ごとに注意点が紹介されています。
・睡眠中はあおむけに寝かせる
・食事は子どもの口に合った量を与える。
経験の長い保育士さんはこう思うかもしれません。
「そんなの当たり前。わかってるのに今さら。」と。
でも、事故が起きた保育園で働く保育士さんたちも当然わかっていたはずです。
この機会に「当たり前」と思いながらでも、このガイドラインに目を通してみてください。
リーダー職・園長先生は、ぜひ保育園で共有してください。
こんな言葉があります。
意識が変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
本当はこの続きがありますが、割愛します。
習慣が変われば、事故は減らせるはずです。
参考:2016年10月10日 日経新聞