食育について考えよう


保育園では毎日「給食」があります。

子供の成長の為に栄養のバランスを考慮した献立で作られたものです。

いわば「理想的な食事」ですね。

でもいざ食事の時間になると、「これが理想的な食事風景だろうか?」と思うような場面に出くわすことがあります。

今回は「食事・食育」について考えていきましょう。

 

◯「全部食べましょう」は時代遅れ?

食事の時間になると「全部食べなきゃダメだよ」「全部食べられてえらいね」という保育士の言葉が聞こえてきます。

あなたは「全量食べる」ことを目標にして(させて)いますか?

私が勤め始めた平成が始まったばかりの頃は、「食事は全部食べさせる」ことをねらいにしていました。

「お皿がピカピカになったね」と喜び合うのはいいのですが、時間がかかってもお皿の上にあるものを全部食べさせようとする事がとても大変でした。

食が細い子も、好き嫌いが激しい子も、ふざけて食べない子も全て「頑張って食べなさい」としていました。(もちろん声の掛け方などは変えていましたが・・・)

ところが色々と転勤を繰り返すうちに「全部食べなさい」というフレーズを言わなくなってきました。

代わりに「どのくらいなら食べられる?」「嫌いなのは1つは食べようね」という声かけに変わってきました。

もちろんおしゃべりばかりで食べることに集中出来ていない子には「前を向いて食べましょう:などの食を促す言葉はかけていましたが、そもそも食べることが苦手な子には、解決策を提示するようになってきたのです。

今の「食育」ではこのような形がスタンダードではないでしょうか。

なぜこのように変化してきたのでしょうか。

 

◯小学校が変わってきた

年長を保育しているときはどうしても「小学校」の姿を思い描くことが多くなります。

「定量を完食できない子は、休み時間を削ってでも食べさせられている」のようなイメージを保育士が持っていると、どうしても「定量を食べ切る」ことを身につけさせようと思います。

しかし、年々小学校でも「個人個人にあった指導方法」という方針に変わってきており、それが私たち保育士の耳にも入ってくるようになります。

無理せずに進める食事指導を取り入れていくように、世間が変わってきているのですね。

 

◯食事で大切にしたいこと

「定量食べる」という固定概念が外れてくると、本当の意味での「食育」について考える余裕が出てきます。

食事とは、人間が一生付き合っていく大切な「生きるための」行為です。

食べることを疎かにすると、体の健康を害し時には心のバランスまで失ってしまうことがあります。

保育園はその大切な「食事」の入口です。大切なスタートです。

その大切な時期に私たち保育士が考えていかなければいけないことは数多くありますね。

 

・ミルクの時期

0歳児が飲むミルクも立派な食事です。

一人一人の発達の見極め、飲み方の好み(ミルクの味・熱めぬるめなど)、飲む体勢、環境など大人が配慮するべきことがたくさんあります。

「美味しいね」と共感しながら身体の成長を支えていく時間です。

 

・離乳食

子供の食の傾向が決まってしまう時期でもあります。

大切なのは段階を踏んでいくことです。進めるタイミングが遅くても早すぎても、その先の発達に影響を与えます。

唇を閉じて食べ物を口中に取り入れることからはじまり、よく口を動かすこと、飲み込むことなどを経験して、やがて食べ物をよく噛んで食べることに繋がっていきます。

この時期にその子の食の傾向が見えてくるので、関わり方や食材の形状の工夫を繰り返すことが大切です。

どの子にも同じ対応では「食べられないこ」はずっと「食べられないこ」になってしまうのではないでしょうか?

幼児で「咀嚼がうまくできない」子の対応を考えるときに「離乳食の時期はどうだったの?」と振り返ることがあると思います。今この一口が将来につながると考えながら、進めていきたいですね。

 

・乳児食

この頃から「少食な子」「たくさん食べたがる子」「好き嫌いが顕著に出ている子」が見え始めると思います。

家庭での食事の様子もよく把握しておきましょう。

イヤイヤ期が重なり、本当に嫌いな食材なのか気分が嫌なのかがよくわからなかったりもします。

楽しい雰囲気を作るのも大切ですね。

「美味しいね」「楽しいね」ということを大切にしながら食育を進めていきます。

 

・幼児食

「食べるものが身体を作る」「食べると病気にならない」など自分と食べることの関係がわかり始めます。

ここでは「食の知識」を深めることが大切になってきますが、「元気になるんだから食べなさい

」「そんなんじゃ大きくなれないよ」などの過度な指導に走らないようにしましょう。

その子がどんな様子なのかを把握し、少食な子には減らして「食べられた」という満足感を味合わせるなどの工夫が必要になってきます。

この時期も「美味しいね」「楽しいね」という子気持ちがとても大切です。

今のあなたのクラスの食事は、みな楽しく食べられていますか?

 

◯まとめ

まずは自分の「食育」を見つめ直していましょう。

そして同じクラスの保育士と、考えを共有して同じ対応ができるようにしましょう。

楽しく美味しく食事をしていきましょうね。

 

 

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