小規模保育について、ご存じですか?
小規模保育とは、0-3歳未満児を対象とした、定員が6人以上19人以下の少人数で行う保育です。
一般的な保育園よりも通う子どもの人数が少ないため、一人ひとりに対して手厚い保育を行うことができます。
子供とじっくりと向き合って、一人ひとり丁寧に保育をしたいという方には、オススメの職場と言えます。
それでは、小規模保育について、保育士から見たメリット、デメリットについて、探って行きましょう。
1 働く上での小規模保育
小規模保育は、その名前の通り小規模で運営する保育所です。
じっくりと保育をしたい方、また対象年令が0-3歳未満児ですので、乳児・幼児になりたての子供の保育をしたい方にはオススメの職場です。
1-1 小規模保育のメリット
① 勤務時間について
小規模保育所の勤務時間は、ほとんどが午前7時~午後7時です。
2015年度から国の認可事業として位置づけられていますので、
保育所が勤務時間の管理を徹底しています。
そのため、サービス残業等は、認可外保育園と比べ少なくなります。
② 職場環境について
小規模保育では保育士1人で受け持つ子供は3人です。
保育士1人が担当する子供の人数が少ないので、家庭に近い雰囲気のもと、より質の高い保育が行えるようになります。
クラスは特に無いところが多く、アットホームな雰囲気です。
一般的な保育園だと、1歳から2歳の子供は保育士1人で6人を担当するのが通常です。
従いまして、一般的な保育園だとどうしても、小規模保育所に比べると、きめ細かな保育をすることは難しいと言えます。
注意事項として、政府は小規模保育所の受入人数を現在の上限19人を22人程度に増やす方針です。
従って、現在の小規模保育よりも、若干保育士が相手できる子供に対する時間が少なくなることが予想されます。
③ 給与について
小規模保育園の給与は、認可保育園という位置づけになったことから、そうでない認可外保育園と比較すると、高い給料になる傾向があります。
非認可保育園と比べて、月額数千円高いです。
その理由は、認可保育園であれば、国から施設設備費や、各自治体により定められた園児1人あたりの補助金を受け取ることができるからです。
従いまして、認可保育園である小規模保育園は経営が安定しており、そこで働く保育士への給料にも反映されると期待できるのです。
また、政府が保育士の給与引き上げについて「ニッポン一億活躍プラン」に盛り込むようです。
1-2 小規模保育のデメリット
① 職場環境
保育士の人数が少ないので、同僚・保護者と人間関係を構築しやすいですが、たまたま合わない同僚・保護者がいた場合に逃げ場がなくなります。
特に、人間関係が問題で転職を考えている人の場合は、このような問題はあらかじめ注意しましょう。
また、質の高い保育ができるということは、言い方を変えれば、質の高い保育を求められているという裏返しです。
つまり、保育士として質の高い知識と技術が必要になりますし、当然それだけ責任も重くなってしまいます。
そして、小規模保育所は全員が資格所有者ではないため、その中で資格保有者として働く場合、負担が大きくなる可能性があります。
その理由は、資格保有者しか認められない業務や、知識や技術があるため、頼らざる負えない部分が多分にあるからです。
※認可保育所と認証保育所の違い
・認可保育所(国基準)
認可保育所とは、児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)をクリアして都道府県知事に認可された施設です。
保護者が仕事や病気などの理由で、0歳~小学校就学前の子どもの保育ができない場合に、子どもを預かって保育します。区市町村が運営する公立保育所と社会福祉法人などが運営する民間保育所(私立)がありますが、認可保育所は公費により運営されています。
・認証保育所(都独自基準)
これに対し認証保育所は東京都独自の制度です。
国の基準による従来の認可保育所は、設置基準などから大都市では設置が困難で、また0歳児保育を行わない保育所があるなど、都民の保育ニーズに必ずしも応えられていませんでした。
そのため東京都では、東京の特性に着目した独自の基準を設定して、多くの企業の参入を促し事業者間の競争を促進することにより、多様化する保育ニーズ応えることができる、新しい方式の保育所、認証保育所制度を創設しました。
A型(駅前基本型)とB型(小規模、家庭的保育所)の2種類があります。
② ものたりなさ
少人数で、0~2歳児に特化しているため、行事はあまり多くありません。
少人数のためクラス分けがありませんし、園児たちの活動量が少ないことから体力的には楽かもしれませんが、お遊戯会、運動会などのイベントで盛り上がることはありません。
必然的にこういった面での経験、スキルは磨けなくなってしまいます。
子供たちと元気よく、走り回って遊んであげたりする保育にやりがいを感じている人にとっては、ものたりない職場になります。
2 小規模保育所で働くとは
これまで書かせて頂いた通り、小規模保育所で働くということは、少数で、じっくりと一人ひとりに対して保育を行うことです。
こういった観点から、小規模保育所に向いている人、また求人の探し方をご説明します。
2-1 小規模保育に向いている人
以下の3つに当てはまる方は小規模保育所に向いていると言えるでしょう。
① じっくりと保育をしたい方
② アットホームな職場を望む方
③ 幼児保育に関心が強い方
一般的な保育園よりも小規模保育所の方が、一人の子供に対する時間を多く取れます。
従いまして、じっくりと保育をしたいという希望を持つ方などは児童保育に向いていると言えます。
その他にも、アットホームな職場で働きたいという方、幼児保育に関心が高い方も小規模保育に向いていると言えます。
2-2 小規模保育所を探す3つの方法
①求人サイトを活用
②ハローワークに登録
③市区町村のホームページ情報を活用
小規模保育所を探すのであれば、1つ目は、保育士・幼稚園教諭専門の求人サイトに登録することです。
求人サイトは、厚生労働大臣から許可を受けた事業者が運営しています。
特に、利用料金はかかりません。
保育士・幼稚園教諭求人の専門サイトですので、小規模保育所の場所、雇用形態などを絞込むことができます。
その上で、各園の情報、園の雰囲気や、園長、先輩保育士の考えを確認できます。
それでも情報が足りなければ、求人サイトへ連絡し、コンサルタントへ相談するのが良いでしょう。
自身では直接、園に聞きづらいことも、代わりに聞いてくれるので、事前確認が詳細にできます。
また、求人サイトへ相談すると、非公開の求人も紹介してもらえることがあります。転職、就職活動の際には是非活用してみてください。
オススメの求人サイトは、
・ 保育の教科書求人板
コンサルタントが保育園のヒヤリングをしっかりしています。
また、本人も聞きづらいことも代わりにヒヤリングしてくれます。
・ 保育のお仕事 http://www.hoiku-shigoto.com/
求人数が日本最大級のサイトです。
・ マイナビ保育士 https://hoiku.mynavi.jp/
求人数が多く、求人の検索が使いやすいです。
2つ目は、ハローワークで求人情報を確認することです。
ハローワークにも小規模保育所の情報はありますので、お近くのハローワークに行ってみてください。
3つ目は、あなたがお住まいの、市区町村のホームページを見てください。
基本的には、小規模保育所一覧が載っていますので、直接電話してみるのもいいでしょう。
※ アルバイトなら、タウンワーク、マイナビバイトがオススメです。
タウンワーク https://townwork.net/jobCategory/jc_015/jmc_01403/
マイナビバイト http://baito.mynavi.jp/shokushu/hoikushi/
どちらも、求人数が多く、お望みの仕事が見つけやすいです。
3 まとめ
小規模保育は、0-3歳未満児を対象とした、定員が6人以上19人以下の少人数で行う保育ですので、じっくりと保育をしたい方にはオススメできます。
小規模だからこそのメリット、デメリットがあります。
その中でも、一緒に働く園長、先輩保育士と馬が合うかは最重要ポイントですので、求人サイトのコンサルタントに相談するか、直接保育園に見学に行きましょう。
色々な求人をじっくり比較して、より良い職場を見つけください。
参考になれば幸いです。