はじめに
お子さんを保育園に通わせている皆さんは、保育園とどれくらい関わりがありますでしょうか。その人のライフスタイル、考え方等によって、まちまちだと思います。働いている人が多く、育児に家事に忙しいですが、可能な限り、保育園とつながりを強くすることをお勧めします。家庭でも仕事でも得られない学びの機会があり、子どもと一緒に成長するはずです。
会長を務めて
私は、保育園の保護者の会の会長を務めました。その保育園で、男性が務めるのは初めてで、最初は不安でした。会長になったことで、園長や保育士さんとお話する機会が多く、保育園をよく知れました。保育園が日々、いかに子ども達のことを真剣に考え、保育しているのかを実感しました。感謝の気持ちでいっぱいです。また、家庭、仕事以外のサードプレイスとして、私の人生を豊かにしてくれました。あくまで、私の感覚ですが、子どもが好きな人は、人柄の良い人が多く、接していて心地よく、楽しいひとときを過ごせました。子どもに関わる仕事をしていない私にとっては、視野を広げる絶好の時間でした。
保護者の会の活動
保護者の会では、保育園の掃除やバザー、保護者の交流会を企画・運営しました。どれも保育園の多大な協力があってこそ、できました。保育園の掃除によって、子ども達と保育士さんにとって快適な環境をつくれました。バザーでは子ども達と地域の方々に楽しんでいただき、売上は設備改善のように子どもと保育園のために使われました。保護者の交流会では、先輩ママ・パパが育児のアドバイス・情報提供する場、日ごろ会わない親同士の楽しく遊ぶ場を提供しました。保護者の会の活動は、子どもと保育園と親にとっても有意義でした。
保育園から学んだこと
子どもが保育生活を送る中で成長していくのは、誰もが認識していると思います。同時に親である大人も一緒に成長していくと感じました。長年勤められている保育士さんは、多くの子どもと接しているので、経験値が全く違います。子どもの健康、生活について、リアルな場での経験が豊富なので、お役立ち情報が得られます。私が「保育園では好き嫌いなく食べるのに、家だと好き嫌いが激しいですよね。なぜですかね?」と聞いたことがありました。そのとき、ベテランの保育士さんは、「保育園の給食だと、選択肢がそれしかないから食べるのよ。家だと冷蔵庫に色々入っているのを知っているから選り好みするのよ。」とお答えくださりました。「そっかあ、なるほど。あまり冷蔵庫に食べ物を入れず、選択肢が少ない状況を伝えればいいのか。」と思いました。当然、家だと甘えもあります。だから、「ねえ、保育園だとお野菜食べて、偉いって聞いたよ。家でも食べようか。今日はこのお料理しかないよ~。」と声をかけると、以前よりはブロッコリーとトマト、小松菜を積極的に食べるようになりました。やはり、子どもを熟知したプロの知見、すごいなあと感じました。他にも、私は、子どもを強引に自分の思い通りにして失敗(泣かれる、嫌がられる)しますが、保育士さんは優しい声掛けで自然と子どもに行動させています。保育士さんの言動から学ぶことが多く、子育てを通じて親として、人間として成長するチャンスをもらっています。自分目線ではなく、子ども目線でも物事を見る必要があります。(目線を変えるのはビジネスでも同じですね。)
つながりを強くするには
皆さん、仕事に家事に育児に忙しいですが、保護者の会に入会することをお勧めします。保育園と接する機会が増え、必然的につながりが強くなります。保育士さんとも話しやすくなります。ご自身のライフスタイルに合わせて、関わり度合いを調整します。事前に保護者の会の活動にどれくらい時間を取られるのかを確認する、自分は忙しくて活動に参加できないときがあるが問題ないかを伝えるのがポイントです。入会したものの、思ったより時間が取られる、環境が変化する等で、生活が回らなくなった場合は、参加が難しいと正直に伝えましょう。ご自身の生活が最優先です。また、保護者の会で保育士さんと接するときは、保育園の事情も十分に理解しましょう。保育園と意見の食い違いが生まれるのは仕方ないですが、対立して、通常の保育に悪影響を与えるのは絶対に避けるべきです。子どもにとってプラスになるのが大前提です。
保護者の会に入会するのが難しい場合は、保育園のイベントにはなるべく参加する、保育士さんと日常的にコミュニケーションを図るのがよいでしょう。保育士さんには感謝の気持ちで接します。仕事モードで接しして、追いつめるのはNGです。会社とは違います。
最後に
保育園とつながりを強くすれば、子育てのヒントが得られます。さらに、保育園と一緒に子どもの成長を支える活動ができ、喜びを感じられます。また、保育園というサードプレイスで、新たな気づきにより視野が広がり、ご自身の成長にもつながるはずです。積極的に保育園に関わってみてはいかがでしょうか?
執筆者 峯あきら