子どもが心に刻むもの~気持ちと言葉を育てる~


皆さんは何歳の時からの記憶がありますか?
お腹の中の記憶があるという子どももいるようですね。
いつしか消えてしまうようですが。

  8ヶ月の頃

私の最初の記憶は、8ヶ月頃ではないかと思います。
家の玄関の前で、箱型の乳母車に立って乗っています。
(ベビーカーじゃないあたり、年代がバレますね)
タイトル写真はまさにその頃の私です。

 私のその時の感情は「嬉しい」というものですが
言葉ではなくまさに心で「嬉しい嬉しい」と感じていました。
嬉しさのあまり、足で乳母車をどんどんとふみならすようにしたら
乳母車がグラグラと揺れた感覚をはっきりと覚えています。 

「あーあー」などの声は出していたかどうかは覚えていません。
記憶の中に単語は一つもないので、
8ヶ月頃は感情に支配されていることがわかります。

そのあと、口を開けていたら、よだれがぽたっと落ちたのですが、
その瞬間「あっ」と思ったことも覚えています。

(写真にもよだれが見えますね)

言葉とまでは言えなくても「あっ」という表現は頭の中でしていたんですね。

 2歳前半

その後の特徴的な記憶は2歳前半にあります。
兄が入院することになり、小学5年生の姉と、親戚の家に預けられました。

朝目覚めた時の記憶です。
むくっと体を起こして窓を見ました。
カーテン越しに朝日が見えて頭の中で言いました。

(声に出していたかは定かではありません)
「あさ」

 次に隣の布団の姉が背中を向けて寝ているのを見て言います。
「おねえちゃんネンネ」 

そして部屋の出口の引き戸を見て言います
「開かない」 

2歳で「朝」という認識があるということがわかりますし
立派な2語文を話しています。

また、引き戸を見ただけで
「この戸は自分には開けられない」と理解しています。
(開かないよと言われていたかどうかはわかりません) 

急に母と離れて不安でいっぱいだったので
記憶に強く残っているのだと思いますが、

2歳児の頭の中を覗くにはとても有効な記憶だと思います。 

2歳~3歳頃

これは何歳かはっきりは覚えていませんが
3歳は超えていないと思います。
2階の姉の部屋で初めて一緒に寝ると喜ぶ私。
(寝るのがとっても楽しみではしゃいでいました)

しかし夜になって急に母が恋しくなり、
階段を降りて母の元へ行こうとします。
でも、階段は真っ暗、姉は起きない。

絶望的な気持ちで階段に座って大泣きします。
その時したから母が登ってきて抱っこをして助けてくれました。

その時の母の言葉をしっかりと記憶しています。

「大きい声で泣くとパパ起きちゃうよ。
パパお仕事で疲れてるから起きたら怒っちゃうよ。
泣かないの。お布団行くからね」

私はピタッと泣き止み
「パパおきちゃう」と言いました。
パパが起きちゃって怒られたら大変だと思ったことは、
はっきり覚えています。

 このことから、3歳くらいになると、
大人の何気ない言葉をそのまま心に刻むことがあるということがわかります。

 

私の記憶のお話でしたが、何か気がつきましたか?
今まさに目の前にいる子どもたちの記憶に残ることを
私たちは毎日しているということです。

 感情で満たされている8ヶ月。
どのように「嬉しい」「楽しい」を感じさせましょうか。 

何か不安があると心に大きく残ってしまうような
細やかな感情が生まれる2歳児。
2語文も出始め、私たちが思うよりも
もっと多くのことを認識しているかもしれません。

私たちの関わり一つ一つが言葉を育て、また社会との接点を作ります。

「あさ」「あめ」「ごはん」「あついよ」「あぶない」「だいじょうぶ」など
何を心に刻めますか? 

大人の言うことを理解する3歳児。

私は母の言葉をそのままちゃんと理解しました。

「そんなことしたらオバケ来るからね」
「悪いことすると怖いおじちゃんが怒るよ」
などと、脅すような言葉や事実とは違うことも
そのまま認識していきます。

この時期だからこそ、正しくて綺麗な言葉をかけていきましょう。

 

今回、たまたま覚えていた自分の記憶を、
改めて保育士の視点で見直してみました。
でも本当は、今そこにいる子の気持ちや育ちを
見極めていかなければなりません。

「小さいからわからないでしょ」
「今ちょっとのことだから適当でだいじょうぶ」
なんて思っていませんか?

その子たちが大人になった時の記憶に私たちはどのように残っているでしょうか。

ちょっと考えて見ませんか?

 

 

 

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