保育士に学んでほしい「カウンセリング」

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みなさんの園では「園内研修」はしていますか?
または自分で園外の勉強会に参加していますか?

今回はそんな「研修」のススメです。

 

研修は自分を高めるもの

研修に積極的な園もあれば、全く力を入れていない園もあると思います。
私の経験では、園で時間をとって講師を招き、一年を通して指導していただいたこともありますし、自分たちでテーマを決めて一年間自主学習をしたりもしました。
いずれにしても、自分の知識を増やし保育に生かしたいという気持ちで勉強していました。
中には「嫌だなー」という気持ちで受けている保育士もいたかもしれませんが、学ぶ場があるということはとても幸せなことだと思います。

まずは「研修」や「勉強」に前向きになってくださいね。

 

何を学びたいか

園で研修をするにしても、個人でするにしても「こんなことを学びたい」という気持ちは大切ですよね(中には選べない場合もありますが)。

あなたは今なにを勉強したいですか?

今あなたが思いついたこと全て、大切です。
学びたいと思ったことは、あなたが必要としていることだからです。
もちろん色々なことをまんべんなく学ぶことも大切ですが「勉強したい」と思うことをとことん突き詰めるのも、素晴らしいことです。

ぜひ学びたいことに取り組んでみてください。

 

オススメの勉強「カウンセリング」

もしもあなたが「何を勉強したらいいかわからない」と思っているならば、「カウンセリング」の勉強をオススメします。

私が初めて「カウンセリング」に触れたのは、「園から一人研修に行ける」という枠に園長から推薦されたものでした。
「カウンセリング」の言葉は知っていましたが、精神科などで使われるもので自分には関係ないものと思っていました。
しかし、実際に勉強してみると私たち保育士にとって大切なことがたくさん詰まっていたのです。

その時に学んだことを簡単にあげてみます。

 

【カンセリングを活かした保護者対応】

  • 子供の障害を告げられた時の親の心情の変化とその時の対応の仕方
  • 保護者からのクレームの聞き方
  • 保護者との信頼関係を結ぶコツ
  • 面談等の行い方のコツ

以上のようなことを、実際のカウンセリングの様子を交えながらお話していただきました。

その時に「保護者対応は毎日がカウンセリングのようなものである」と言われたことを覚えています。
それは、構えて対応しなさいということではなく、保育士の対応ひとつで保護者の気持ちが変化するという意味でした。
話の内容が、クレームでも相談でも雑談でも、保育士の対応によって良い方にも悪い方にも変わってしまうと言えばわかりやすいでしょうか。

そうやって関わり方を意識してみると、クレームの裏に「相談したい悩み」が見えてきたり、相談の中に、実は「小さい苦情」が混ざっていたり、笑い話をしているようで実は「悩んでいることを笑いでごまかしていたり」することがとても多いことがわかりました。

 

「カウンセリング」とは

勉強を通して、「カウンセラー」とは話を聞く技術に合わせて「心や気持ち」の受け取り方のプロフェッショナルなんだということがわかりました。
もう少し突っ込んで書くと、話をうまく聞くことで、「言葉」ではなく「心・気持ち」を受け止めているということです。
「言葉」は同じ日本人でしたら「理解」することができますがその先の「気持ち」はどうでしょうか?

あなたが朝頭が痛くて熱っぽかったとします。
お母さんに
「なんか風邪ひいたかも、頭痛くて熱っぽい」
と伝えました。
「風邪ひいたの?だからクーラーかけすぎるなって言ったでしょ!普段から使いすぎなのよまったく」
と返されたとしたら…嬉しいですか?

「風邪をひいた」という言葉は確実に伝わりましたが、あなたの気持ちは受け止めてもらえたでしょうか?

 

これをカウンセリングの技術を使った会話に直してみましょう。

「なんか風邪ひいたかも、頭痛くて熱っぽい」
「あら、風邪ひいたの?」
「うん頭痛くて、熱があるかも」
「頭が痛くて熱っぽいのね」
「そう。辛いから熱測ろうかな」
「はい体温計」
「あー微熱だけど辛いなー」
「微熱だけど体が辛いんだ?」
「休もうかな」
「休みたいくらい辛いんだねー」

親子にしては少し変で、大げさな会話ですが、「言葉」だけでなく「気持ち」を受け止めているのがわかると思います。
「なんで風邪をひいた」とか、「いつもそうだ」とかという話は元気になってからでもいい話ですよね。
このお母さんは「おうむ返し」を使ってあなたの気持ちをしっかりと受け止めました。

そう、ただ「おうむ返し」しているだけなんです。
でもあなたは「わかってもらえた」と思うはずです。
お母さんの本当の心の中は「だから言ったのに!」かもしれませんけどね。

保護者対応でもとても有効な「おうむ返し」は、相手が家族でも友人でも、知らない人でも使える技です。

カウンセリングの入り口の話を勉強しただけでも、こんなに有効な技術を手に入れることができました。
ですから私は「カウンセリング」の勉強をオススメするのです。

 

勉強の方法は星の数ほど

「カウンセリング」の勉強をオススメしましたが、一体どこで勉強すればいいでしょうか。

それは色々なやり方があります。
カウンセラーの方の講演会を探すもよし、カウンセリングの本を読むもよし、自分がカウンセリングを受けてみるのもアリですね。
私が最初に誤解していたように「カウンセリングは病院のもの」と思っているかもしれませんが、実際には病院以外でも行なっているカウンセラーはたくさんいます。
資格も様々あるので、カウンセラーを選ぶ際は自己責任でしっかりと調べてからコンタクトをとってくださいね。
まずは本やネットのHP等で見てみることをおすすめします。

自分にあった勉強法を探して、自分の知識を深めていってくださいね。

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