子どもたちの成長に合わせた言葉かけ、出来ていますか?
言葉かけは、子どもたちの成長にとっても大切なことです。
保育士の関わり方で、子どもたちの成長を支えられる場面もたくさんあるはずです。
この記事では、3歳の子どもたちの成長に寄り添う言葉かけを考えてみましょう。
◆3歳は自分で考えて答えよう
3歳は「自分で考える」体験が大切なときです。
保育士は、子どもたちが自分で考えて答えられるような聞き方を意識しましょう。
例えば、「寒いときはどうする?」という質問。
3歳前半と3歳後半でも成長が見られます。
それぞれどのような答え方ができるのか、見てみましょう。
3歳前半 自分の状態を伝えられる
3歳の前半の時期は、質問に対して、自分の状態を言葉で伝えられるようになります。
例えば、「寒いから、セーター着てるの」と答えられます。
また、「○○ちゃん、今寒くない」と否定する姿も見られるようになります。
これは、「今、自分がどうなのか」という、自分の今の答えだけですね。
3歳後半 一般化して答えられる
3歳後半になると、質問を一般化して捉えられるようになります。
そして、これまでの経験と照らし合わせて考え、答えることができるようになってきます。
「寒いときはどうする?」と聞かれると、
「寒いときはたくさんお洋服着たり、マフラーすると暖かいよ」のように答えられます。
3歳の一歩進んだ「満足感」
3歳頃までは、単に自分の要求を聞いてもらえたことに満足感を覚えます。
3歳頃になると、自分の要求をはっきりと表すようになる一方で、「~しなければならない」ということも理解できるようになってきます。
この葛藤を乗り越えた、一歩先の「満足感」を感じられるようになる年齢です。
自分との葛藤や、要求がぶつかり合うことによる他人との葛藤をたくさん経験しておきたい時期ですね。
葛藤を受け止めて褒めてあげよう
例えば、クルマのおもちゃで遊んでいたとき。
先生に、「おもちゃを片づけて集まってくださーい」と言われました。
「まだ遊んでいたい」
でも、「片づけて先生のところに集まらなければいけない」
この葛藤を乗り越え、遊ぶことを我慢して子どもが先生のところへ来ました。
「クルマのおもちゃでまだ遊びたかったな。でも、我慢して先生のところに集まったら褒められて、嬉しかったな」
この「少し我慢したけれど、その葛藤した気持ちや我慢したことを先生が受け止めて認めてくれた」という満足感が大切です。
この満足感は、「クルマのおもちゃでこのまま遊んでいたい。先生がじゃあまだ遊んでいていいよって言ってくれた、嬉しいな」という、自分の要求が受け入れられただけの喜びとは、全く違うものですよね。
保育士の「共感」がポイント
このようなときは、保育士の共感がポイントになります。
「片づけて集まりなさい!」と頭ごなしに言われると反発したくなりますよね。
また、せっかく片づけて集まってくれたのに、「当然でしょ」と思っていては子どもたちは気持ちを切り替えられません。
「遊びたかったよね。それなのに、我慢してお片付けして来られて、○○くんえらいね~!」と、子どもの気持ちを受け止めたうえで褒めてあげましょう。
そうすることで、子どもが葛藤し、気持ちを切り替えていく力を支えるのが、保育士の役割になってきます。
まとめ
いかがでしたか?
子どもたちの成長に合わせた言葉かけ、心がけてみてくださいね。
そして、いつも子どもたちの気持ちに寄り添ってあげたいですね。
大人は普通に出来ること、もう当たり前になっていることも、子どもたちは葛藤し「成長してできるようになったこと」なのです。