私は保育士をしながら、休日や仕事後にエアロビクスや、ヨガ、ダンスなどのインストラクターをしていたことがありました。
そして、保育士の中には、まれに学生時代ダンスのインストラクターをしていたという人もいます。
ちなみに私の周りでは元ジャズダンスのインストラクターが1人、学生時代ジムのアルバイトで簡単な体操を教えている人が1人いました。
そこまでしている人は少ないとしても、
健康のためにジムでエアロビクスのクラスを受けている、
フラメンコ教室に通っていて、発表会にもでている、
ヒップホップを習っていて、イベントなどに出ることがあるなど、
身体を動かすことを趣味にしている保育士さんはたくさんいらっしゃると思います。
そして、誕生会こそご自分の趣味を発表できる場所だと言えます。
そこで、今回のお誕生会アイデアのテーマは“ダンス”を提案したいと思います。
以前、8月の誕生会にフラダンスを取り入れたことがあります。
フラダンスといえばハワイ。ハワイといえばハイビスカス。パウスカート。レイ…など。
いろいろな言葉を連想したものを紙に書き留めていきました。
そして、ある程度案が出たら思いついたものを誕生会でどのように使っていくかを考えていきます。
さて、誕生会の最初であり、メインともいえるのが誕生児の紹介です。
誕生会といえば誕生児が主役ですから、主役をどのように目立たせようか?引き立てようか?と考えます。
まずは、登場のさせ方です。
普段とは違う演出ということで、衣装について考えます。
ハイビスカスなどハワイの花の造花を髪の毛につけ、パウスカートをはくか、腰に布をまく、花のレイをかけるというところが一般的でしょうか。
誕生児と共に司会者も同じようにした方がいいと思います。
また、司会者については5歳児クラスの子ども2人ほどがサブの司会者として登場するということも意味があります。
なぜなら、1年間、5歳児に誕生会の司会の役割を与えることにより、小さい子どもたちは
「お兄ちゃん、お姉ちゃんになったら、こんなすごいことができるんだ!」
とあこがれの存在になり、楽しみにもつながります。
そして5歳児にとっては
「司会という役割を任されたのだから、間違えないようにしよう」
と年長児としての自覚を促すこともつながります。
そして何より5歳児の子どもたちを活躍させる場を与えることにより、小さい子どもたちに顔を覚えてもらうことができます。
卒園式の時、どんなお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて、とてもステキだったという思い出はとても心地よいものとして残ります。
まず、司会者がフラソングにのって登場します。
ウクレレが演奏できる人は、弾きながらでもいいし、CDで何かハワイアンミュージックを流してもいいと思います。
そして、
「アロハー。みなさん。私はハワイからきました〇〇です。アロハー」
と挨拶をして盛り上げます。
「”アロハー”はハワイの挨拶で”こんにちは”、”ありがとう”という意味です」
と言葉の意味を軽く紹介するだけで、外国の存在を知るきっかけにもなり、外国について知るための保育を展開していくこともできます。
そして、
「では今から、私と一緒にハワイからきました8月生まれの子どもたちを紹介していきます」
と話し、一人ずつハワイアンミュージックに合わせて登場させます。
あらかじめ子どもたちには、軽く手を揺らし曲に合わせて踊りながら登場するよう伝えておきます。
登場してきたら、1人ずつ司会者(保育士か5歳児の司会者)がインタビューしていきます。
質問内容については、名前、年齢、好きな遊び、好きな食べものなどが良いでしょう。
また、会場の中から「質問したい人」と質問を募ることによって、参加者にも一緒に作る誕生会の楽しさを味わわせることもできます。
例えば0歳児なら、担任が抱っこして、その子どもになったつもりで代わりに質問に答えます。
または、〇〇ちゃんは、こういう子だよねと本人と目を合わせながら答える。
名前をよんで、手をあげさせる。というのも見ていて微笑ましいと思います。
そして、誕生児への質問が終わったら、前においてある椅子に座らせます。
その後、数人の保育士によるプレゼントということで、フラダンスを踊ります。NHK「おかあさんといっしょ」の『モーモーフラダンス』そして、最近ではフラダンスのDVDが本屋に置いてあるのでそれを見て覚え子どもに披露してもいいでしょう。
簡単なものなら、発表会や運動会でも使えるものがあります。
ちなみに『フキウラソング』、『カイマナヒラ』などがおススメです。
そして、その後「みんなも踊ってみましょう」と全員で踊ります。
今回はフラダンスを紹介しましたが、これはフラダンスに限らなくてもいいと思います。
ベリーダンス、サンバ、フラメンコ、エアロビクス、盆踊りなど…。
どんな曲にするか、どんな雰囲気にするか。
それはその園、その保育士によっていくらでもアイデアは考えられると思います。
保育のアイデアは無限です。
誕生会の計画をスムーズにたてるために大切なことは、行事の担当になったことを楽しむ。
そして、日頃から周りをよく観察し、楽しいことは自分もやってみる。
そうすれば保育の引き出しは、いくらでも増えていきます。
そうすればあとは簡単!
保育の引き出しからアイデアを引っぱり出すだけでよいことになるのです。