新人で働き始めた保育士さんも、保育士として頑張っていける自信が生まれてきた頃だと思います。
今回は、今後の仕事に役立つ話をしていきます。
キーワードは【逆算】です
行事編
保育園には運動会・発表会などの大きな行事がいくつもありますね。
そのどれもがスケジュールがびっしりの中で行われていきます。
まずは日程から逆算していきましょう。
本番や総練習など、あらかじめ決まっている日にちからさかのぼってスケジュールを立てていきます。
その時には、種類別に計画を立てましょう。
作り物の場合(発表会を例にします)
本番→→最終練習日(園長最終チェック)→→衣装をつけての練習開始→→衣装完成→→小物完成
→→パートさんに作り物依頼→→見本完成→→作り物用布などの買い出し→→衣装デザイン決定
→→発表テーマ決定
発表会の日にちは大体4月の段階で決まっていますよね?
ということは、このスケジュールは早い段階で決めることができるわけです。
運動会が終わって「あ、もうすぐ発表会だ」と気がついてから慌てふためかないように、あらかじめ段取っておくと淡々と進めていくことができます。
発表テーマを考えながら「何月何日には衣装のデザインを決めよう」というスケジュールがあるので、ダラダラと時間だけかかってしまうことも防げます。
大きな締め切りではなく、小さな締め切りが毎回やってくるようなイメージです。
最終締め切り(本番)は変えられませんが、小さな締め切りは臨機応変で変更できるのも利点ですね。
活動(オペレッタを例にします)
本番→→最終練習日(園長最終チェック)→→衣装をつけての練習開始→→全体通し練習→→部分ごとの動きをつけていく
→→セリフ覚える→→歌が歌える→→歌のCDや保育士のピアノで歌を覚える→→物語を読んで親しみを持つ
→→子供達とテーマを話し合う→→発表会のテーマ決定
同時進行や前後する部分ももちろんありますが、どの時点までにどこまで完成させておくのかを決めておきます。
作り物以上に予定通りにいかないものだからこそ、今どの程度の達成具合かを目で見て確かめられるようにしておきましょう。
保護者会
保護者会はその内容を決めるのにとても頭を使い、悩み、時間がかかるものですね。
毎回「テーマ何にしよう」とクラス打ち合わせで話し合うものの、簡単に決まることはそう多くありません。
ここでも逆算の力を借りましょう。
保護者会の流れの決め方
「今伝えたいこと」(生活面?情緒面?遊び?保護者の悩み?)
→→「伝えたいこと」が一番伝わる方法は?(保育士からの情報提供?親同士の会話?グループ討議?)
→→伝え方にプラスしたいことは?(保育士が寸劇する?ビデオを見せる?親が実際に何かを作る?)
→→伝えるために必要な資料は?(プリント?本の抜粋?ビデオ撮影?講師を招く?看護師や栄養士に頼む?)
→→伝えたいことのほかに入れなければならないプログラムは?(連絡事項・園長の話・年間のまとめなど)
→→時間内に収めるための時間配分は?
→→仕事の分担(司会は?資料作りは?)
私もそうでしたが、
「ねー司会誰にします?」
などから話し始めてなかなか決まらなかったり、内容も決まっていないのに
「グループで話します?」
などと形を決めようとしたり……。
決まるわけがないなー、と今ならわかります。
まずは「何を伝えたいのか」これを決めるのです。
そこから方法を探し出すのです。
保護者会の時期が来たから、やらなければならないから……、ではなくて、「今が伝えるチャンスだ」と思えるといいですね。
伝えたいこと、たくさんありますよね?
逆算は何にでも使えます
行事と保護者会を例にとりましたが、「逆算」はどんな仕事でも、どんな活動でも、なんなら一日の過ごし方でも応用できるものです。
逆算ができるということは「先を見通している」とも言い換えられます。
行き当たりばったりではない、落ち着いて先を見通せる、そんな保育をしてみましょう。