コロナ禍の保育を考える「心のケア編」

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世界の誰もがコロナに翻弄されている現在、皆とても疲れています。

テレビではリモートでの演出が多くなりいつもと違う雰囲気、予定されていたドラマも休止状態。

情報番組も必ずコロナの話題が中心です。

ステイホームで買い物もままならず、必要なマスクや消毒液はどこを探しても手に入らない。

学校は休校、会社はリモートワーク。

家庭の状況もいつもと違い、家にいることがストレスになっていました。

 

少しづつ緩和されて外に出られる様になっても、今度は第二波がいつやってくるのかと、戦々恐々です。

誰もがストレスを抱え、そして困惑しています。

 

では子どもたちの様子はどうでしょうか。

今回は子どもの心のケアを考えてみます。

 

◯なんか怖いよ

現役保育士の友人に尋ねたところ、子どもの様子に変化が見られるそうです。

「頻尿」「食欲不振」「朝のグズリが強くなる」など体調や情緒がとても不安定になっている様です。

 

・大人のストレスをもろに受けている

大人も不安を抱えているのでストレスの塊になっています。

さらに家に篭ることが多い毎日。家で叱られることも非常に増えているのではないでしょうか。

もしかしたら、虐待に近いところまでこじれている家庭もあるかもしれません。

 

「親のストレスが子どもに影響を与えているな」と感じた時は、絶対に親を責めないでください。

ストレスが原因で起こっているのであれば、親を責めることがまたストレスになり悪循環になるからです。

「頑張っていますね」「叱りたくなりますよね」「大変な中だけどお子さんが元気なのはお父さんお母さんが気をつけていたからですね」と、認め、共感し褒めてあげてください。

 

もちろん世の中の人みんなが頑張っていることですし、私たち保育士だって同じ様に苦労しています。

でも信頼する先生から褒められることは、とても嬉しく心に響くことです。

褒められることで心が少し軽くなって、子どもを怒鳴ってしまうのが少しでも減るのであればこんな良いことはありません。

 

保護者を抱きしめることはできませんが、心を抱きしめてあげてください。

 

・何が起こっているかわからない

「コロナ」という言葉と「怖いもの」というものがセットになって子供に届いてしまっている場合があります。

テレビを見ていると「死んでしまう」「人からうつる」「外に出てはいけない」などのマイナスイメージの言葉が次から次へと耳に飛び込んできます。

その時きちんと説明している家庭はどれくらいあるでしょうか。

 

言葉を理解できる年齢であれば、正しく情報を伝えてあげましょう。

「コロナウィルスっていう病気の元が体に入ると、熱が出たり苦しくなったりする」

「咳をしたりくしゃみをすると飛び出しちゃう」

「ドアを開けたりするところや、壁や手すりにもウィルスはくっついている」

「口や鼻を触るとそこから体の中に入ってしまう」

だから

「外のウィルスに触らない様に家にいましょう」

「手をよく洗ってウィルスを落としましょう」

「マスクをしてウィルスが飛び出したり、中に入ったりしない様にしましょう」

 

ひとつづつ意味と対策を教えてあげれば、「なんだかわからないけど怖い」という意識は減ると思います。

「◯◯すれば大丈夫」という表現を使って前向きな気持ちにしてあげましょう。

 

・だっこしたいよ

話せばわかる幼児と違い、乳児は肌で不安を感じていると思います。

家に小学生の兄弟がいて怒られたりしていればその声に怯えたり、親がストレスでとげとげしていたらそれも感じ取っているはずです。

どうかたくさん抱っこをしてあげてください。

乳児の不安はスキンシップで解消するのが一番です。

 

もちろん接触による感染は怖いです。

消毒などの対策をしっかりとって、スキンシップをとってあげましょう。

抱っこでよだれがエプロンについてしまったら取り替えてから次の子を抱っこするくらいの気持ちで、思いっきりスキンシップしていきましょう。

 

◯笑顔で保育をしましょう

鏡を見てください。

眉間にシワが寄っていませんか?

「消毒が」「ソーシャルディスタンスが」「食事中の感染が」と考えていると、顔が怖くなっているかもしれません。

まずは保育士が深呼吸。

マスクでもわかるくらいリラックスした表情を見せてあげてください。

 

保育園は安全で楽しいよ。大丈夫。楽しく過ごそうね。

そんな気持ちが伝わることが子どもの心の、一番のケアかもしれません。

 

頑張ってくださいね。

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