ベビーシッターの現状と今後について

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日本でベビーシッターを利用している方は、まだ少数です。

欧米では一般的なサービスになっていますが、日本ではまだ発展途上のサービスという位置づけです。

「子供を他人に預ける」ということが、悪いことをしていると思うような風潮があるのと、保護者の不安両方に問題点があります。

しかし、ベビーシッターのサービスを利用することで、保護者だけでなく子供にもメリットがあることが多々あります。

このコラムではべビーシッター業界について考察してみます。

 

ベビーシッターを利用するには

ベビーシッターを利用するには、知人からの紹介や自ら探すなど方法はいろいろあります。

ここでは具体的な利用方法と注意点をご紹介します。

 

ベビーシッターの管理体制を調べる

ベビーシッターを探すには、ネットで検索、また知人に紹介してもらうにしろ、運営会社がどれくらい、ベビーシッターの人選や管理をきちんと行っているか調べることが肝要です。

2014年3月に発覚した埼玉県富士見市の事件は、保護者とベビーシッターがインターネットやメールでのやりとりだけで育児を依頼しており、運営会社はベビーシッターの管理を厳密に行っていなかったのです。

今はそのようなずさんな管理の運営会社は見当たらなく、運営会社はそれぞれ独自の厳しい管理を行っているところがほとんどです。

例えば、事前にベビーシッターの面談を行うのは勿論、経歴確認や研修などを行っているようです。

探す際に、管理方法に疑問点があれば、しっかりと確認するようにしましょう。

 

ベビーシッターの料金相場

1時間あたりの相場は、1,000~3,000円くらいです。
運営会社により計算方式は違います。

 

例(時給1,800円、時間4時間、オプションなし、交通費580円)

基本料金+オプション料金+交通費+手数料=1,800円×4時間×1.2=8,640円+580円=9,220円

基本料金:ベビーシッターの時給×時間

オプション料金:2人目、家事など

交通費:ベビーシッターの交通費

手数料:運営会社手数料(20%くらい、交通費にはかからない)

 

時給別でシュミレーションしてみると、こんな感じです。
月~金で依頼すると、月額20万~30万以上必要になります。

決して安い料金ではありません。

 

実際に探すには

ネットで「べビーシッター」と叩いてみてください。

リスティング広告やSEOなどで候補がたくさん出てきます。
前に挙げた①ベビーシッターの管理体制、②ベビーシッターの料金に注意しながら自分に合う運営会社を探してみましょう。

また、知人からの紹介も有効です。

知人からの紹介ですと安心感が高いですし、実際に利用した生の声を聴くことができます。

これらのことを踏まえて、利用してみてください。

一昔前に起こった事件などで、利用に躊躇している方もいると思いますが、最近のベビーシッター業界は進化しています。

ベビーシッターの育児状況がリアルタイムで分かるよう、webカメラを設置したり、報告レポートは勿論、保護者が育児中いつでも連絡がとれるなど、保護者を安心させる仕組みが出来あがりつつあります。

油断は禁物ですが、運営会社と保護者が協力しあうことで、事故は限りなくゼロに近づけることができるようです。

 

日本とアメリカのベビーシッター業界の違い

日本とアメリカでは、まだまだベビーシッターの業界に違いがあります。
利用状況だけでなく、利用者側のマインドなど、直ぐには違いを無くすことができない壁があるのも事実です。

 

アメリカのベビーシッター業界

アメリカでは高校生のベビーシッターは、学校の成績として付くのです。
社会奉仕の表が大学進学の重要な要件なので、ベビーシッターが増えるようです。

また、ベビーシッターを雇う時は近所のよく知っている子で、自分の子供を可愛がってくれている子とか、評判のいい近所の子供にお願いします
中には、自分の子供と一緒に面倒をみますとか、自分の子供が巣立ったので面倒をみますというお母さんも居ますし、保育園の先生がアルバイトで平日の夜及び週末にベビーシッターしてくれる事もあります。

アメリカのドラマを見るとベビーシッターのバイトは知り合いの高校生ですね。
アメリカにホームステイすると、ホストファミリーからベビーシッターの依頼をされることが多いです。

ベビーシッタ―先進国のアメリカです、運営会社もたくさんあります。

 

A 有料で良いシッターが探せる「シッターシティ」

このサイトの特徴は、子育て中の家庭が有料会員となり、最寄りで評判の良いシッターを検索できる仕組みになっている。

通常のベビーシッターサイトは、ベビーシッター側が料金を払って情報を掲載する仕組みだが、それではベビーシッターの広告サイトになってしまう。

同サイトは、保護者側を有料の会費制にすることで、本当に信頼できるベビーシッターの情報のみを掲載するという、逆のサービスモデルを採用している。
求職ベビーシッターの掲載にあたっては、登録された個人情報から身元調査を行うことに加えて、過去の利用者からの採点による格付も公開している。

そのため、同サイトに掲載されているベビーシッターの時給は、15~25ドル程度と一般的な相場よりも高い水準になっている。

また、大卒など高学歴の女性が多いのも特徴だ。

さらに、普通のベビーシッターとプロのベビーシッターを分けていて、プロは「ナニー」と呼んでいる。
ナニーの多くは、急病時の応急処置や心肺蘇生のライセンスを取得していたり、教師の経験者も含まれるため、幼児の英才教育なども任せられる。
その分、時給も高くなり、20~30ドルが料金相場になる。

 

B 身元調査が厳しい「シーキング・シッターズ」

一方、「Seeking Sitters(シーキング・シッターズ)」は、ベビーシッターを依頼したい家庭が、最寄りで信頼できるシッターをオンラインで探せるサービスを提供している。
お気に入りのシッターが見つかれば、ベビーシッターのスケジュールをサイト上でチェックし、空いている日時にオンライン予約できる。

料金の支払いはサイト上でカード決済ができるため、深夜の利用でも困ることがない。
ベビーシッターは応募者全員に、身分証明書や子育て経験の有無、急病時のライセンスの有無、職歴がある場合は照会先があるかなど、同社が厳しい調査を行い、それに合格した人だけを登録する仕組みになっている。

 

C 急病時の対応教える「セーフ・シッター」

日本と同じく、アメリカでもベビーシッターは無資格で個人開業することができる。

そのため、実は中学生や高校生の時からベビーシッターのアルバイトをするティーンエイジャーが多い。
プロのベビーシッターよりも安く頼めるし、地域に住んでいるティーンエイジャーなら身元が確かで、家に通ってくるのも容易だからだ。

だが、アルバイトとはいえ、子どもの命を預かる以上、急病時に対応できる医療知識を持っていないと大変なことになる。「Safe Sitter(セーフ・シッター)」は、医療面からベビーシッターの教育トレーニングを行っている非営利団体だ。

女性の小児科医師のパトリシア・キーナー氏よって1980年に設立された。
きっかけは同僚の医師が18ヵ月の子どもをベビーシッターに預け、その子が窒息で死亡するという事件だった。
同団体のサイトによれば、今では毎年3万5000人のティーンエイジャーが所定のコースを修了している。

 

このように、特徴の異なる運営会社がたくさんあります。
それぞれのサービスに特徴があり、状況に応じて選べる環境が整っているのは、さすがアメリカと言えるのではないでしょうか。

 

日本のベビーシッター業界の見通し

日本では、待機児童問題が毎日のように新聞紙上を賑わせています。

そこで、東京都では保育園に入れない待機児童をもつ保護者に向けて、ベビーシッター利用料を最大9割近く補助する制度を2018年から新設し、18年度予算案に1500人分として50億円を計上する方針を明らかにしました。

東京都の小池知事も、ベビーシッターを利用することで、仕事を継続することができる環境を整えたいと発言しております。

ベビーシッターを利用することで、仕事を継続するだけでなく、育児をしている保護者に休息をもたらすことも可能です。

育児は、やりがいは勿論ありますが、頑張りすぎると、お母さんはいっぱいいっぱいになってしまいます。
たまには、リフレッシュすることも必要です。

ベビーシッターの利用を促進し、健全な育児の一助になることが期待されています。

そういった意味では、日本でも徐々に利用は増えていくと予想されており、各自治体の協力、世の中の風潮の改善が課題であり、環境を変えていくことが必要かと思います。

 

ベビーシッターになるには

ベビーシッターになるには、ベビーシッターの民間資格である全国保育サービス協会の「認定ベビーシッター資格」を取得していると有利です。

実際には、この資格を持っていなくても、働いている人はたくさんいます。
元保育士であったり、看護師であったり、育児経験者、最近ではアメリカ同様に学生も増えています。

子供を育児する仕事ですので、かなりの責任感を持ち合わせていないとできない仕事です。
喫煙者は避けられることが多いですし、身なりの清潔感を求められます。

募集は、各運営会社で随時行っています、問い合わせをしてみてください。

あなたの一歩が社会貢献に繋がり、日本の出生率を上げることになるでしょう。

 

まとめ

女性が出産後も働きやすい環境を整えることは、出生率の上昇に繋がります。

待機児童がいる現状で、ベビーシッターの力を借りる必要があります。
日本ではまだ一般的になっていないサービスですが、アメリカ、欧州を見るとあたり前のサービスになっています。

お子様を育児するという仕事です、誰もができる仕事ではありませんが、ベビーシッターの管理方法、育児中の管理方法を成熟させることで保護者の安心感を増すことができるようになってきております。

保護者、ベビーシッターがこのような現状を理解し、双方が協力しあうことで、ベビーシッターサービスが広がっていくでしょう。

ベビーシッターサービスに参加してみたい、また気になる方は、このコラム内容を踏まえて、まずは一歩を踏み出してみてください。

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