保育士の仕事の一つに、クラスだよりの作成があります。
今月はどんなテーマにしようかな?と頭を悩ませることもありますよね。
今日は、連絡帳を活用したクラスだよりの作成をご紹介します。
クラスだよりの目的を考えよう
連絡帳を活用したクラスだより作成を紹介する前に、クラスだよりの目的を考えてみましょう。
クラスだよりの目的は、園だよりのようなお知らせだけではありません。
クラスの活動・子どもの様子を伝える
クラスでの遊びの様子や、今月歌っている歌や子どもたちの中で流行っている遊びなどを紹介します。
例えば、「今月は○○公園へバス遠足に行きました」と写真や、そのときの子どもたちの様子や言葉を紹介します。
保護者は普段の子どもたちの活動を知ることができ、嬉しいですよね。
また、幼児クラスでは流行っている遊びなどを紹介するのもおすすめです。
子どもがあまり保育園でのことを具体的に話せない場合も、「この遊びママにも教えて」と親子のコミュニケーションのきっかけにもなりますね。
保護者に子どもの発達・行動の意味を理解してもらう
保護者は、子どもの発達についての知識が豊富ではありません。
保育士がもっている専門知識や、発達の観点から子どもたちの行動やその時期の特徴などを伝えましょう。
保護者は保育の専門知識はないので、専門用語を使うのはできるだけやめましょう。
誰が聞いてもわかりやすく、理解しやすい内容・流れで丁寧に説明しましょう。
例えば、ちょっと大変なイヤイヤ期。
困っているお母さんお父さんも多いはずですよね。
でも、このイヤイヤ期が実は子どもの成長の証でもあります。
そして、これからさらに成長するために必要な過程なんですよということを具体的な事例などを挙げながら伝えます。
また、「こんなときはこういうふうに対応するのがいいですよ。」という具体的な対応方法などもあると親切ですね。
クラスだよりに連絡帳を活用しよう
子どもの発達や行動の意味を伝える内容は大切です。
しかし、それも一般論や本に書いてある事例より、「身近な事例」だとすっと保護者の心に入ると思いませんか?
連絡帳を活用したクラスだよりは、ただ連絡帳の内容を共有するために事例として羅列するわけではありません。
保育士のコメントを添えて掲載しましょう。
保育士が「この連絡帳の内容は参考になりそう」と思った連絡帳の事例には、「参考になりそう」と思った理由があるはずです。
例えば、1歳児クラスの女の子の連絡帳。
”おうちでおままごとをしていたときに、お茶を入れる真似をして「ママ、どうぞ」と言ってくれました!”
この一文をただ紹介するとどうでしょうか?
保護者の感想は「すごいな~」「うちの子はまだ言えないな~」というものに留まってしまいそうです。
実は、この1文には子どもへの言葉かけを変えたという背景があります。
この女の子は、これまでは何かして欲しいことがあると、すぐに泣いて要求していました。
保護者と相談して、保育園だけではなく、家庭でも「言葉で返してあげる」ということを少し意識してもらいました。
「ちょうだい」「かして」と言うんだよと、お母さんが教えます。
そして、言えた時には必ず褒めてあげていました。
すると、最近おうちでおままごとをしていたときに「ママ、どうぞ」と言ってくれたのだそうです。
このような背景を説明し、「子どもにどのように関わりどのような言葉をかけるといいか」を具体的に保育士からのコメントとして載せます。
すると、他の保護者にとっても子育ての参考になりますよね。
先程の1文をただ紹介するより、ずっと価値のあるクラスだよりになります。
クラスだよりの中で毎月2人分ずつくらいを目安に、保育士のコメントとともに紹介できるといいですね。
まとめ
いかがでしたか?
クラスだよりには、保護者へ園の活動を紹介するだけでなく、保育士の視点から見た子どもたちの成長を伝えていく役割があります。
みなさんが学んだ、保育の知識をわかりやすく保護者へお伝えできるといいですね。