結婚を決めた保育士さん、結婚について考えている保育士さん、結婚生活と仕事の両立についてお悩みの方もいるのではないでしょうか。
毎日自分を慕ってくれる可愛い子供たちとお別れして退職するのは寂しい気持ちもありますよね。
ここでは、保育士さんが結婚を考える際に気になることをまとめてご紹介しています。
保育士さんが結婚と仕事について悩んだときに、この記事が解決の糸口になりましたら幸いです。
目次
1.保育士が結婚するということ
保育士さんが結婚を前に悩むのが仕事を続けられるかどうか。
保育士の仕事は体力的にもハードで残業も多いですよね。
保育士の待遇見直しの動きも進んでいますし、産休・育休を取り入れている保育園もあります。
それでも仕事と家庭の両立に不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
保育士さんが結婚を機に退職するということは、これまで受け持っていた子どもたちともお別れすることになります。保育士さんはもともと子どもが好きで、責任感が強い方が多いです。
ですから、退職する場合でもほとんどの方が年度末までは今の担当の園児をしっかりと見守り、年度の終わりと同時に退職します。
また、正社員からパートへ切り替えるという選択肢も考えられますね。
正社員のように早番・遅番がなければ、時間ができ気持ちにも余裕が生まれそうです。
2.結婚後4つの主な選択肢
ここでは、保育士さんが結婚後、どのような選択をするのか主な4つの選択肢をご紹介します。
旦那さんとの新婚生活を考えると、自分の仕事を続けるべきか辞めるべきか悩んでしまいますよね
。みなさんが、ご自身にとってより良い選択をするための参考にしてください。
2-1.今の保育園で保育士を続ける
結婚しても今の保育園で仕事を続けるという選択肢です。
園児・保護者にとっても、結婚をしても変わらず担当してくれると安心ですね。
時短勤務を取り入れている保育園もありますから、そういった制度を活用して両立できるといいですね。
ただし、この選択をする場合、注意点としては妊娠をしたときのことも考慮しなければならないということです。
仕事を続けたいという気持ちに反し、産休・育休の取れない保育園では退職せざるを得なくなります。
現実的にどのタイミングまで今の保育園で仕事を続けられるのかは見極める必要がありますね。
2-2.結婚を機に他の保育園へ転職する
結婚を機に退職し、他の園へ転職するという選択肢です。
旦那さんといっしょに住むため県外へ引っ越す方、あるいは通勤可能な範囲ではあるけれど職場が遠くなるという方は、新居の近くの保育園へ転職を考えるのは自然なことですよね。
また、寿退社であれば退職を申し出る際に気まずくないので、このタイミングで転職しようと考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
その場合、注意したいのは転職先の保育園の環境です。
旦那さんが土日休みの場合は、やはり自分も土日はお休みの方が嬉しいですよね。
また、出産後も仕事を続けたいという思いがある方は、事前に産休・育休制度の活用度も確認したいポイントです。子育てと両立している保育士さんの多い職場は、働きやすい環境なのだと判断する指標になります。
子どもの行事や体調不良のときはお互い助け合って、比較的お休みも取りやすいような園であれば続けやすいですね。
せっかく新しい環境に移るのですから、自分の満足のいく職場を見つけられるよう自分が希望する条件を明確にしておきましょう。
2-3.正社員からパートに切り替える
結婚後は家庭との両立のため、これまでよりプライベートの時間を増やしたいと思いますよね。
そのため、早番や遅番がある正社員ではなく、パートに切り替えようという方もいらっしゃいます。
その場合は、今の保育園で雇用形態をパートに代えてもらう選択肢と他の保育園へ異動する選択肢の二つがあります。
パートは、朝から夕方まで8時間という一般的な働き方の他に、午前中だけ、夕方だけといった4~6時間での勤務も可能です。
このような勤務形態であれば、慣れない家事との両立も心に余裕をもって頑張れそうですね。
①今の保育園で正社員からパートに切り替える
今いる保育園の方が、勝手もわかっていて居心地も良いという方は、一度勤務先に相談してみると良いでしょう。その場合は、パートさんの仕事の範囲や残業の有無も把握しているはずですから、仕事量が減るメリットと給与・待遇は今より下がるデメリット両方を考慮のうえ決断するようにしましょう。
パートに切り替えれば、働く時間が短くなり、ある程度時間通りに帰ることのできる保育園も多いです。
今一緒に働いているパート保育士さんの働き方を見て、自分にとってメリットが大きくなるかどうか判断しましょう。
②他の保育園へ転職して正社員からパート保育士になる
勤務中の保育園でパートへの切り替えが出来ない場合、他の保育園へ転職してパート保育士として働く選択肢もあります。その場合は、勤務時間が様々ですからライフスタイルや収入を考慮して選ぶようにしましょう。
また、実際にパート保育士の仕事の範囲も保育園により実態が異なります。
入社する前に、パートとしての仕事の範囲がどこまでなのか、残業の有無、行事への参加の有無などできるだけ実態を把握できるよう面接時にしっかり確認するようにしましょう。
2-4.退職して専業主婦になる
結婚を機に退職するという選択肢です。保育士さんの仕事は体力的にハードで持ち帰りの仕事が多いため、現実的には家庭との両立が難しいと感じる方も多いです。
平成26年3月に東京都が行った保育士実態調査によると、退職理由のうち「結婚」と回答した方は4番目に多く、アンケート調査に協力した元保育士さんの20.6%が結婚を機に退職しています。
正規職員ではその数字がさらに大きく、28.9%が結婚を退職理由として挙げています。
また、妊娠・出産が退職理由として最も多く挙げられていて、アンケート調査に協力した元保育士さんの25.7%にのぼります。
妊娠出産を加味すると半数近くの保育士さんが結婚、妊娠・出産にともない退職していることになりますね。
責任感が強いので、仕事も家庭も中途半端になるのは嫌と考える方もいらっしゃるようです。
また、子どもが大好きな保育士さんですから、もともと面倒見がよく、今後は自分の大切な人をしっかりサポートしたい、尽くしたいという方も多いのかもしれません。
妊娠・出産においては、より一層その思いが強くなり、自分の子どもは自分がしっかり側にいて育ててあげたいと思う方が多いです。
3.先輩保育士の結婚後インタビュー
最後に、実際に結婚後も保育士として働く保育士さんの声を聞いてみましょう。
仕事と家庭を両立するコツが見えてくると思います。
3-1.正社員保育士として仕事を続けるNさん
平日8:30~17:30まで働いています。
仕事と家庭の両立のコツは、仕事とプライベートの切り替えをしっかりすることです。
ただ、行事前にはその準備など残業が増えます。時間の調整はなかなか大変ですね。
唯一悩むのは、子どもを優先できない状況になったときです。
自分の子どもが病気になったときに看病できないとき、職場の行事と息子の行事が重なり職場を優先せざるを得ないとき、迷いが生じるのも事実です。
そこで、私は自分なりのルールを作って両立しています。
それは、仕事を家庭に持ち込まないということです。
早く帰るために定時までに仕事を終わらせられるよう集中して取り組むので仕事の効率も上がり、帰宅後は仕事のことは考えず家族との時間を持てるので良い循環になっていると思います。
私の場合、近くに両親が住んでいるので、家族の助けは大きいです。
仕事と家庭を両立させたいと考えている方へお伝えしたいのは、旦那さんやお子さんとしっかり話をして家族の理解を得て仕事を続けるべきということです。
両方全力では体がもたないので、家族の理解と助けは必須ですね。
結婚後も仕事を続けるコツとしては、両方とも完璧にこなそうとしないことです。
小さい目標をつくって、自分を追い込みすぎない、心に余裕を持つことが家庭と仕事両立の秘訣だと思いますよ。
3-2.結婚を機に別の保育園へ転職したSさん
私は、保育士の仕事が好きで結婚後も保育士を続けたいと思っていました。
しかし、結婚にともない県外への引越しがあったので、転職することにしました。
転職をする際には、今後のことも考え、産休や育休の取得実績のある保育園ということは必須条件にしました。
以前の保育園も新卒から6年間勤めて、やはり一つの保育園で勤務することで保護者との関係性もとりやすく、上の子も下の子も担当できたことなど長く勤務している保育士ならではのやりがいを感じる場面がありました。
ですから、次の保育園もできるだけ長く働けるよう、軸をしっかり決めて慎重に選びました。
3-3.パート保育士に切り替えたYさん
平日8:00~17:00まで働いています。
私の場合、5年間正社員の保育士として働いてみて、自分には家庭との両立はとても無理だと感じました。
正社員は、早番、中番、遅番のシフト制です。また、家に仕事を持ち帰ることも多かったので、結婚後家事とのバランスを考えると難しいと判断しました。
ちょうど旦那さんと住むために3月末に引っ越したので、年度末のタイミングで以前勤めていた保育園を退職しました。
パートとして働きはじめて、早番などシフト制で勤務時間が変わることもなく、今の働き方は自分に合っていると感じています。
退社時間も17時と比較的早いので帰ってから夕飯の支度をして、紅茶を飲んで旦那さんの帰りを待つ、ゆったりとした時間もあります。
3-4.退職して専業主婦になったKさん
私は正社員として新卒から4年間務めた保育園を退職し、今は専業主婦として家事に専念しています。
保育士を始めたときから、残業が多く、土曜日の勤務もあり、私の周りでは結婚を機に退職している方が多かったです。
そういった状況もあり、もともと結婚後は退職しようと漠然と考えていたように思います。
結婚が決まったとき、夫に結婚後は仕事を辞めたいと思っていることを伝えました。
保育士として4年間働いている私を側で見ていた彼も同じ思いだったようで、仕事を辞めることにはすぐに賛成してくれました。
結婚後、二人の子どもを育て、下の子ももう小学校4年生です。
今は子育ても一段落したので、パートとして保育士の仕事をまた始めたいと思っています。
ブランクが長いので不安もありますが、子どもは大好きなので子育ての経験も活かし保育士の仕事に再挑戦しようと思います。
4.園長先生に結婚の報告をするタイミング
結婚の報告は、結納が終わって正式に婚約が成立したら出来るだけ早めにしましょう。
おめでたいことですから、報告を先延ばしにする必要はありません。
結婚を機に退職を考えている場合には、保育園も次の職員を探す必要があります。
早めの報告はお互いにとって良いですね。
保育園の場合、8月頃に次年度の運営について検討が始まる園もあります。
ご自身が勤めている保育園の規程を確認したうえで、遅くても3ヶ月前までには伝えるようにしましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
保育士さんは結婚するとなると、次年度の保育園運営、自分が受け持っている園児やその保護者のことにまで気を配らなければならず大変ですね。
他の職業とは異なり、保育士さんならではの結婚についての悩みも多いでしょう。
結婚後、保育士を続けるべきかそれともパートに切り替えるのか、選択肢はたくさんあります。
自分が輝くことのできる生活をイメージして、どのようなライフスタイルが自分に合っているのかを考えてみましょう。