逃げるは恥だが役に立つ?職場から逃げたい新人保育士さんへ

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就職してすぐの4月。数人の先輩保育士と新入園児にプレゼントする動物の形のバッグを作っていました。
私は“目”担当。ひたすら黒い画用紙を丸く切っていました。
先輩方はまだ緊張している私にもとても優しく、楽しく作業をしていました。

そこへやって来た主任の先生が大きな声で言いました。
「何?この目!こんなの使えないじゃない‼適当にやられたら困るのよ!わからないなら聞けば良いでしょ⁉」

突然の事に固まる私。
怒りの矛先は先輩方にも向けられ、自分が悪いのに優しい先輩方が謝っている姿が一番堪えました。
実は私は完成見本を見ながらフリーハンドで目を切っていて、大きさも形もいびつでバラバラだったのです。
「わからないなら聞けば良いでしょ」という言葉はもっともですが、自分がわかっていないとは思わなかったのです。

入って数日で「この主任怖い」と思った私ですがその後もこっぴどくやられました。
時には人格や親の育て方まで否定されました。転職を考えることも多々ありました。
しかし、この時は逃げませんでした。

さて、私のこの話を読んでどう思いましたか?
ひどい主任の話でしょうか?
ある程度経験のある保育士さんは「新人、信じられない‼」と思うのではないでしょうか?
私も今ならそう思います。

私が1年目で逃げなかったのは同期や先輩方に話を聞いてもらったり、他の園で働く友人の話を聞くことが出来たからです。
「でも自分の子だけ変なの貰ったら親は嫌だよね。型紙無いことに気付かなくてごめんね」と言ってくれた先輩がいました。

自分では何が正しいのか、これは虐めなのか、指導なのか、ここで逃げるのは甘えなのか、全く判断がつきませんでしたが、この言葉に「私にとっては100個の中の1個だけど、貰う親子にとっては1個の中の1個なんだ」と気付きました。

しかし、どうしても合わない人・合わない職場はあります。
昨年「逃げるは恥だが役にたつ」というドラマがありましたが、本当に「逃げるのは恥でもないし時には必要」だと思います。
なぜなら、一番大切なのは自分自身だからです。

先生が元気がないと子どもたちも敏感に感じとり心配になります。
また心身ともに疲れていてはうっかりミスや重大な事故にも繋がります。
そうなるとまた上司に叱られたり、保護者にも信用されず仕事はますます辛くなります。

悪循環です。
真面目で一生懸命な人ほど逃げずに頑張ろうとしてしまいがちですが、1度客観的に見てください。その園の常識が他の園では常識じゃないかもしれませんよ!

私が新人の時に出会った主任は言い方はきつく、感情的な人でしたがその主任がいなくなると新人に細かく指導出来る人がいなくなって困ったものです。
また、私は今ではどの園に行っても「装飾上手だね!」と褒められます。その主任のお陰です。
出会いって大切ですね。

だからこそ、本当に自分を大切にして自分に合う職場や保育士さんたちと出会ってください。
もうすぐ新年度も始まります。
素敵な出会いがありますように。

 

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