保育士に向いている人の性格と向いていないと感じたときの対処法

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保育士として働いているみなさんは、どんなイメージを抱かれていると思いますか?
世間一般には、優しくておっとりしている、子ども好きで家庭的な性格、といったイメージを抱かれているかもしれませんね。

しかし、世間一般のイメージと実際の保育士さんの性格にはギャップがありますよね。
「優しくておっとりしているだけでは保育士の仕事はつとまらない!」と思っている方もいらっしゃるでしょう。

保育士という仕事は毎日、元気いっぱいの子どもを何人、何十人と相手にするので体力に自信があったり、保護者の方へお子さんの様子を報告したりするため、広い視野を持つことが求められます。

その他に、保育士の仕事をやっていくにはどんな性格が好まれるのでしょうか?

この記事では、保育士として向いている性格をご紹介していきます。

また今現在、保育士として働いている方の中には、自分は本当に保育士に向いているのか不安に思われている方もいらっしゃるでしょう。
私には保育士の仕事は向いていないかも…と思ったときの対処法も合わせてご紹介します。

この記事を読んで、保育士としての自分に自信を持っていただければ幸いです。

1、保育士に向いているのはこんな性格

保育士として働いていくためには、一体どんな性格が好まれるのでしょうか?

子ども好きであることはもちろんですが、人の子どもを預かることから責任感も求められます。
保護者からのクレームを受けることも時にはあるでしょう。
そんなときにいつまでも引きずるような性格ではなく、反省を次に活かせるような前向きな性格であることも好まれますね。

具体的にどういった性格の人が保育士として向いているのか、以下で詳しく見ていきましょう。

1-1、子どもが好き

まず何よりも大事なことは、子どもが好きであるということ。

“保育士になりたい”と考えて保育の仕事を選んだ時点で、おそらくみなさんは子どもが好きではあるかと思いますが、ただ子どもが好きであるだけではいずれ壁にぶつかってしまうときが来るでしょう。

保育士の役割は、ただ子どもと一緒に遊ぶだけでなく子どもが悪いことをしたらしっかりと叱るなど、子どもの成長のために時には厳しく接することも求められます。
叱り方も、むやみに叱るのではなく、なぜ子どもがいけないことをしてしまったのか、悪いことであるということを子どもにしっかりと認識させることが重要です。

良いことをしたらいっぱいほめてあげ、悪いことをしたらきちんと叱るなど、子どもの成長のために保育士として自分に何ができるかをしっかりと考えられる人は、保育士として欠かせない人材であるでしょう。

1-2、身体を動かすことが好き、自己管理ができる

子どもたちを抱っこ・おんぶしたり、重い荷物を移動させたり、パワフルな子どもたちと一緒に遊んだりと、保育士の仕事は体力勝負であるといっても過言ではありません。

日頃から身体を動かすのが好きで、体力には自信があるという方は保育士に向いています。

また、ちょっとした風邪でも子どもにうつせないため、体調管理がきちんとできることも重要ですね。
体調を崩さないために規則正しい生活を心がけ、自己管理がしっかりと出来る人は保育士さんに向いていると言えます。

1-3、責任感・忍耐力がある

保護者に代わって子どもを預かるということは、子どもの命を預かるということでもあります。
保護者からお預かりした大事な子どもにけがをさせないよう、常に子どもたちの動きを予測し、把握しておく必要があります。

人さまの子どもを預かっているという自覚を持ち続けられるような責任感がないと続かない仕事です。

また、子どもはどんな動きをするのか全く予測がつきませんよね。
子どもが思った通りに動いてくれなくても、イライラしたりせずに耐えることができる人も保育士に向いています。

1-4、打たれ強くてポジティブである

最近では男性保育士の存在もだんだんと認識され始めてきていますが、それでもなお保育士の世界は女性中心です。
女性特有の人間関係の問題で苦労することもあるのではないでしょうか。

また、保護者とのトラブルが発生し、クレームを言われることもあるでしょう。

ミスをしたり先輩からきつく注意されたりしたときに、いつまでも落ち込んでいるのではなく、前向きに物事を捉えて失敗やトラブルに対処できる人は保育士に向いていると言えますね。

1-5、感受性が豊かである

子どもたちにとっては毎日が気付きや発見の連続です。

子どもが何かを発見したりしたときに、同じ目線に立って子どもの気持ちに寄り添うことができたり、小さな変化にも敏感に反応し、感動できるほど感受性の豊かであることも、保育士として働いていく上で重要な要素となるでしょう。

1-6、いつも穏やかでいる

子どもは本当に驚くほど周りのことをよく見ています。
先生が怒っていたり悲しんだりしているのもすぐに気づき、先生を気遣って自分の気持ちを言わないこともあります。

大人の機嫌を伺うことなく、安心して保育園で過ごしてもらうために、また子どもがのびのびと自分の気持ちを表現できるよう、いつでもにこにこと笑って穏やかに子どもと接することができる人も、保育士に向いていると言えます。

保育士に向いていないと感じやすい場面の特徴とその対処法

保育士に向いている性格を見てきましたが、みなさんに当てはまる内容もいくつかあったのではないでしょうか。

たとえ一つも当てはまらなかった…という人もご心配はいりません。
保育士に向いていないかも…と思ったときは、考え方や行動を少し変えてみましょう。
そうすることで、もしかしたら今まで悩んでいたことも解決できるときがくるかもしれません。

以下では保育士に向いていないと感じやすい場面とその対処法をご紹介します。

2-1、子どもが苦手だと感じたとき

子どもに自分勝手な行動をされたり、いつまでも泣き止んでくれなかったりされると、どう接していいのか困ってしまうことはありませんか?

子どもが好きで保育士になったのに、実際に子どもと接してみるとリアクションが想像と違い、「こんなはずじゃなかった」「本当は子どもが苦手なのかも…」と感じることもあるかもしれませんね。

そんなときは、とことん子どもと向き合ってみることです。
子どもと真剣に向き合い、一緒にしっかりと遊ぶことで子どものことがだんだんとわかっていきます。
すると、どんな意味があって子どもがその行動を起こしたのか、以前よりも理解でき、対応方法も浮かびやすくなります。

また、特定の子どもが苦手だと感じている場合、他の先生に対応方法を相談してみたり、その子に対してどのように接しているのかを観察するのもおすすめです。

子どものことを理解できたら、これまでよりももっと子どものことが可愛く感じられそうですね。

2-2、体力に自信がないと感じたとき

日々、元気いっぱいの子どもと接することが求められる保育士さん。
子どもと接するにはパワーがいりますよね。
また、女性が多い職場のため、重い荷物を運ぶ際に男性に頼むなんてことはできない環境でもあります。

すぐに疲れやすく体調を崩しやすいという方は生活習慣の改善を図りましょう。
食生活を改めて見直したり、ゆっくりとお風呂に入ったり、睡眠をしっかりとったり、休みの日には休息の時間をきちんと確保することも大切です。
特に睡眠をしっかりとって一日の疲れをリセットし、疲労を翌日に持ち越さないように気をつけましょう。

保育士という仕事は業務量が多いので、なかなか思うように休めなかったりすることもあるかと思います。
それでも、子どもに風邪をうつさないために、またうつされないためにも体調管理を意識して行動していきましょう。
毎日子どもと遊び向き合う中で、自然と体力もついていくのであまり気にしすぎないことも大切です。

2-3、子どもが思ったように動いてくれず、ついきつく叱ってしまったとき

なかなか子どもが思うように動いてくれないとき、保育士さんもついイライラしてしまうことがあるかと思います。
そんなときにやってしまいがちなのが、子どもをきつく叱りすぎてしまうこと。
あとで「叱りすぎた…」と自己嫌悪に陥ってしまい、保育士に向いていないのかもと思う方も多いのではないでしょうか。

子どもに対してついきつく叱りすぎてしまったときは、素直に子どもに謝りましょう。
「さっきはいっぱい怒ってごめんね。言い過ぎてしまったね。」などと言葉がけをして抱きしめると、子どもは安心します。

また、ついカッとなってしまったときにはその感情を子どもにぶつけるのではなく、深呼吸して一度心を落ち着けましょう。
そして、どうして叱るのか、先生の気持ちを言葉にして伝えるようにします。
「○○ちゃんがこういうことをすると、先生は悲しいな。」というように、むやみに叱るのではなく、子どもと対等の立場で話している姿勢を見せることです。
そうすることで、子どもは“先生は自分のことを理解しようとしてくれている”と感じ、“ちゃんと言うことを聞こう”と思ってくれるようになります。

イライラとした感情に振り回されることなく、冷静に気持ちを子どもに伝えることがきつく叱りすぎないポイントと言えますね。

2-4、仕事上のミスやクレームに対していつまでも気にしてしまうとき

仕事をしていてミスをしてしまうことは誰にでもあることです。
その中でも、昨日も失敗をして落ち込んでいるときにさらにミスをしてしまう…というような負の連鎖を引き起こしてしまう方もいらっしゃいますよね。
こうも失敗が続いてしまうと落ち込んだ気持ちをずっと引きずってしまい、保育士に向いていないのかと悩んでしまうこともあるでしょう。

また、保護者からのクレームを受けた際も、クレーム自体に慣れていないとうまい対処ができず、いつまでも気にしてしまう自分に対して自信を失うこともありますよね。

仕事で失敗をしたりクレームを受けたりしたときは、どうしてその失敗やクレームを引き起こしてしまったのか原因を掘り下げて考えていきます。
そして、今後はどのようなことに気をつければ失敗を防げるのか対策を練り、実行していきましょう。

他の先生に相談してみるのもおすすめです。
同じようなミスをしたことがある先生ならば共感してもらえたり、ひょっとすると自分では考え付かなかったアドバイスをもらえることがあるかもしれません。

また、ミスやクレームを引きずり落ち込んだ気持ちが続いてしまうときには、一度この気持ちを切り離すことも必要です。
業務中であれば自分の得意な作業をしてみたり、家に帰ったあとには美味しいものを食べたり好きな音楽を聞いたりして、気分転換を図りましょう。

2-5、人前に出る、人前で話すことに緊張してしまうとき

保育士さんは大勢の子どもの前で話したり、歌を歌ったりと人前に立つことが多くあります。
時にはお誕生日会や発表会などで、司会として他の先生や保護者の前で発言する機会もありますよね。
子どもの前でなら緊張せずに話すことができても、他の先生や園長、保護者の方の前だとうまく話せなくなってしまう…という方もいらっしゃるでしょう。

発表会などの場で大人が見ているのは「話をしている保育士」ではなく、「園児全体」を見ています。
そのため、保育士さんは園児とのコミュニケーションに意識を向ければよく、周囲の大人を意識する必要はないのです。
園児からの発言や反応を引き出し、いかに園児たちを飽きさせずに会をすすめられるかに集中して臨むと良いでしょう。

2-6、ピアノや工作に苦手意識を感じたとき

保育の場面で、園児たちの前で歌を歌ったり、製作をしたりすることが出てきますよね。
実は、ピアノや工作が苦手だという保育士さんは意外と多いものです。

ピアノが苦手な方は以下のことを意識してみましょう。

  1. 楽譜に慣れる
    ピアノが苦手という方の中には楽譜を読むことが苦手ということもあるかもしれませんね。
    その場合は、ルビ付きの楽譜を用意すると、楽譜を読む必要がなく、練習もはかどるでしょう。
    また、ルビ付きの楽譜は初心者向けに簡単な編曲となっていることが多いため、苦手意識のある方でも扱いやすいです。
  2. 指使いに慣れる
    ピアノは両手で違う動きをするため指使いに苦労する…という方は、動画サイトを見るとわかりやすくなるかもしれません。参考

    スムーズに弾けるようになるまでは、歌とピアノを分けて練習してみましょう。

    また、いきなり両手で引いてみるのではなく、最初は右手のみ、左手のみと順番に練習していき、慣れたら両手で1~2小節ずつ合わせていくのもおすすめです。
    指使いを覚えるには繰り返し練習することが重要です。
    毎日少しの時間でも良いので、ピアノに触れる時間をつくってみましょう。

工作がとにかく苦手という方は、保育雑誌のデザインを使うのもおすすめです。
元となる絵を拡大コピーして型紙として使えば苦労せずに作れるのではないでしょうか。
工作が得意な先生にコツを教えてもらうのも良いですね。

苦手を克服する努力をこつこつと続けることで、だんだんと苦手意識も薄れていくかと思います。
うまくできないから向いてない…と思うよりも、苦手をカバーしていく方法を見つけて実践していきましょう。

2-7、人間関係がうまくいかないと感じたとき

保護者との対応がうまくいかない、他の先生とのコミュニケーションがうまく取れない、など人間関係について悩み、「保育士に向いてないのでは…」と思う方も多いですよね。

そんなときは相手をよく観察してみることから始めましょう。
相手が今何を考え、何を望んでいるのか、声のトーンや大きさ、動作などから推察することで、相手に合わせた受け答えもできるようになります。

また、相手に質問してこちらは聞き役に徹することも、コミュニケーションを円滑に進めるには有効です。
その際、相づちを打って話を聞いていることを伝えることも重要です。

保護者の方には、お子さんの様子を伝えるととても喜ばれます。
ちょっとしたことでも「今日は○○ができるようになりましたよ」と声を掛けることで、保護者に信頼感を持ってもらえ、良い関係を築くこともできますね。

3、まとめ

保育士に向いている性格はどんな性格なのか、ご紹介してきました。
大前提として子どもが好きであったり、子どもの気持ちに寄り添い同じ目線で物事を捉えることができるのは保育士として重要な要素と言えそうです。

もちろん、この記事で紹介した性格すべてに当てはまっていなければ保育士はつとまらない、というわけではありません。

たとえ保育士に向いていないと自分で思っていても、保育士の仕事を続けていく中で鍛えられ、いつの間にか克服していたということもあります。

保育士の仕事を続けていく上で、「自分は保育士に向いていないのではないか」という悩みに誰もがぶつかるときがくるかと思います。

そんなときは、向いていないと感じたことに対して真剣に向き合い、変わろうとする姿勢を持つことで、悩みを乗り越えていきましょう。

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