いよいよ実習本番というみなさんに送る「実習本番編」その1です。
実習だけではなく「仕事へのヒント」もあるかもしれません。
実習は「する」ものではなく「させていただく」もの
実習に出るときはほとんどが学校から「実習をしなさい」という指示を受けていますよね。
もしかしたら「あなたはこの園に行きなさい」と言われていますか?
ここで理解しておかなければいけないことは、実習は、保育園から「来てください」と言われているものではないということです。
学生が所属する学校が保育園に「実習生の受け入れ」を依頼して、保育園が引き受けてくれているのです。
本来は実習する本人が
「勉強させていただけますか?」
とお伺いをたてるのが筋です(そうしている方もいますね)。
人数が複数人いたり、毎年受け入れてくださる園の場合は学校と園の話し合いで決まることが多いので、その仕組みを知らない学生が多いのですね。
まずはそこをしっかりと理解しましょう。
園にとって実習生は「余計な仕事」を持ってくるもの
わざと、ものすごく嫌な書き方をしました。
こんな風に思って「嫌な態度」をとる保育士はいませんので安心してください。
しかし、タイトルにあるように実習生が来ることで保育士の仕事は確実に増えます。
日々の実習日誌への書き込み。
指導計画のチェック及び指導。
毎日の反省会。
最終的な評価付け。
このほかにも、実習生の動きを見守り安全に保育ができるように指導しています。
日々保育と事務に追われる中で、これだけの仕事を追加で抱えているわけです。
これもぜひ覚えておいてください。
朝の挨拶
上記のことを踏まえて読んでみてください。
私が受け入れた実習生の中でとくに悪い印象があるのは「ボーっと保育室に現れる」人です。
挨拶も、名乗ることもなく、突然保育室の片隅に立っているのです。
おそらく園長には挨拶を済ませて「〇〇組に行きなさい」と言われたのでしょう。
心の中でがっかりしながらも、私から話しかけに行きます。
「おはようございます。担任の〇〇です。今日からの実習生ですか?」
ここで名乗って挨拶をしてくれればいいのですが、「はー」みたいな気の抜けた返事の人もいます。
いたんです、本当に。
ここで指導が始まります。
「実習に来たんですよね?では挨拶をきちんとしましょう。子供達も保護者もどんどん登園して来るので自分から挨拶してくださいね」
こんなことを言われるのは、もちろんほんの一部の人です。
でも、この最初のやりとりがあなたの第一印象になるのはお分かりいただけたと思います。
「おはようございます。〇〇学校から参りました△△○子です。本日から実習をさせていただきます。よろしくお願いします」
この言葉を絶対に忘れずに実習をスタートさせましょう。
子供との出会いも挨拶から
初めて出会う子供達。やはり元気な挨拶から始めましょう。
実習生でも子供達にとっては「先生」です。
おどおどせずに、元気な声で「おはようございます」とあいさつしましょう。
「挨拶がうまくできれば、あなたの実習はきっと成功を収めるでしょう」と言っても過言ではありません。
それほど挨拶は大切です。
身だしなみを整えて
着慣れないエプロンなのか、紐がだらーと下がっている実習生も見かけます。
ジャージの裾が長い場合も…。
「動きやすい」だけでなく「安全に動けるのか」も考えましょう。
あなたの安全が子供の安全につながるのです。
1日の目標を立てて伝えよう
毎日「今日は子供の〇〇についてしっかりと見よう」や「〇〇の時の関わりをしっかりと持とう」などと目標を立ててください。
それを朝一に担当の保育士に伝えます。
すると自分自身もそれを意識することができますし、担当保育士も「これを学びたいんだな」と理解することができます。
忘れないでくださいね。目標を立てるのはあなた自身です。
保育士から与えられるものではありません。
「今日は外遊びでのルールのある遊びの様子についてよく見たり関わったりしたいと考えています。今日の主な活動を教えていただけますか?」
「今日は散歩に行くので、公園で鬼ごっこができますよ」
「わかりました。では鬼ごっこの時にどうやってルールを作ったり守ったりしているかを見たいと思います」
などのように「すること」が明確だと、保育士も活動を工夫したり手伝ったりしやすくなります。
…それでは「実習本番編」その2に続きます。