子どもの自主性を伸ばす保育


早いもので、今年も残り1か月。
日々の保育に追われながらも、次年度への引き継ぎを意識してくる保育士さんも多いのではないでしょうか。

保育園は生活の場ですから、各年齢にあった基本的生活習慣を身につけ、それをすすんで行う子を育てて、引き継ぎたいですよね。

今日は、そんな子どもの自主性を伸ばす保育について考えていきたいと思います。

 

自主性とは

自主性とは、しなくてはいけないことを自ら進んで行うことです。
着替えや食事等、自主的に行って欲しいですよね。

全部やってくれるのを待つ子、遊んでしまってなかなか取り組まない子はいませんか?

この子たちに自主性は無いのでしょうか?

 

子どもは自主性のかたまり

子どもは本来、自主性を持っています。

顕著に現れるのが1~2歳の「イヤイヤ期」です。
自分でやりたい気持ちと、出来ないもどかしさと、勝手にやってしまう周囲の大人への苛々で、子どもたちの心の中は大嵐です。
保育士さんも保護者の皆さんも、大変な時期ではありますが、この時期の「やりたい!」という気持ちを大事にすることが、自主性を伸ばすためにも大切なことだと考えます。

 

自分でするためには? まずはやり方を教える

「きちんとしなさい」
「自分でやりなさい」
と言えば、子どもは出来るのでしょうか?
いいえ、出来ません。
まずはやり方を正確に教える事が必要です。

 

例えば、ズボンを履くときは、

①ズボンを広げて置く。

②その前に座り、履き口を両手で持つ。

③片足を入れ、ズボンの先端から、足(つま先~かかとまで)が出るようにたぐる。もう片方も同様。

④立ち上がり、ズボンを腰まで引っ張り上げる。

⑤上着の裾をズボンの中にしまう。

です。
これを言葉で説明するのではなく、ポイントを押さえてやってみせると良いでしょう。

何も教えずに、子どもの「やりたい気持ち」だけを優先して勝手にやらせては、いつまでたっても履き口を見つけられずに、間違った所から足を入れたり、ぐちゃぐちゃに絡まったり、時間がかかりすぎて結局大人が手を出したり、上手く出来なくて、やる気も無くなってしまいます。

 

やっているときは口出しをしない

もしも皆さんが料理をしているときに、横から
「先に塩を入れなきゃ!」
「火が強すぎるよ!」
「形がそろってないんじゃない?」
等など言われたらどうでしょうか?

ありがたいアドバイスだと思えるでしょうか?
煩わしくはないですか?

保育士さんは、時によかれと思って子どもにこんなアドバイスをしています。
先程のズボンの例ですと、最初にやり方を教えた後は、足が完璧に出ていなくても、シャツが上手く入っていなくても、やっている最中に訂正することはやめましょう。
訂正ばかりされて喜んで行う子はいません。
年齢に応じて、背中のシャツは保育士さんが入れてあげたり、鏡の前に立たせて自分で気付かせたりしてください。

出来たところを褒めてあげてください。
成功体験の積み重ねが、自信になり、次への意欲に繋がります。

 

一番大切なのは「待つ」こと

自主性を伸ばすために一番大切なことは「待つ」ことです。

やる気になるまで待つ、やっている時に手も口も出さずに待つ。
子どもが満足して終えるのを待つ。

なんて難しい事でしょう!

自主性を伸ばしたい反面、大人の都合で「早くしなさい!」と急かしたり、「いつまでやっているの!」と取り上げたり、挙げ句大人が全てやってあげる…そういうことはありませんか?

現実問題として、他の園児を放っておくことは出来ませんし、1人を待って、遊ぶ時間が無くなるのも困りますよね。
待つということは、集団生活をしていると、特に難しい事だと思います。

しかし、最初から無理だと決めつけないで考えてみてください。
補助の先生やフリーの先生(時には園長先生でも!)にお願いする、場所を変えて、目の届くところでやらせるなど、何らかの工夫で、待つ環境が作れるかもしれません。

 

待ち時間短縮の裏技を使う

考えてみてください、とは言いましたが本当に集団生活の中で1人を待つ事は難しいです。
また、待てど暮らせどやらない子も実際います(それも個性なんですけどね)。

なので、子どもの自主性を大切にしつつ、ちょっとした裏技で待ち時間を短縮するのも、保育士さんの腕の見せ所です。

  • 見えないところで援助する
    先程のズボンの例でしたら、ズボンを広げたら動かないように端を押さえておく、腰まで上げる時にお尻の部分だけ一緒に引っ張る等です。
  • 一緒にやろうと提案する
    例えば靴を履くときに「右はAちゃんが自分で履いてね、左は先生が手伝ってもいい?」と、片方はやってしまいます。
  • 困難な所だけ手伝う
    例えば、ファスナーの最初の噛ませる所は援助し、上げるのは自分でやってもらいます。
  • 時間で区切る
    あらかじめ、「時計の針が○になったら、先生が手伝うね」と伝えておきます。
    出来れば+5分位はおまけする余裕があると良いですね。

 

いかがでしょうか。

自主性を伸ばすためには子どものペースを大事にすること、そして自分で出来た! という経験を積み重ねることが必要です。
最後の裏技を出来れば使わずに、やり遂げるのを待ってあげたいですね。
そして、やりきった時、子どもたちは必ず共感してくれる誰かを探してキョロキョロします。
「見てたよ」
ということは目が合っただけでも伝わるはずです。
「出来たね」
と認めてあげてください。

きっと次への意欲に繋がる事でしょう。

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