子どもの好き嫌いを知ってみよう
3歳くらいから、子どもは食べ物の好き嫌いがはっきりしてきますよね。
特に野菜を食べてくれないなど、親にとっては心配な要因が増えます。
野菜は苦味があるもので、食経験の浅い子どもの舌にとっては敏感に感じるものなんです。
嫌いになるにはきっかけがあるので、その食べ物のどこが嫌いか、原因を探ることが克服の第一歩です。
例えば、ニンジンが嫌いでもカボチャ食べることができれば、栄養的にはそれほど心配する必要はありません。
他の食べ物の栄養価で補えば大丈夫です。
また、嫌いな食べ物が、切りかたや調理法で食べることができたという例が実はよくありますよ。
子どもは雰囲気や形に影響されます。
お友達といっしょだったり形が好きな動物の型や可愛い形に変わるだけで、すんなり食べられることもあるのです。
「〜ちゃんはピーマン嫌いだからね」など大人が強調してはいけません。
泣くまで与えて叱ってしまうと、さらに嫌いという印象が強くなるので、気をつけましょう。
好き嫌い克服方法の例
ネギ、ピーマン、セロリ | 細かく刻み火を通す。 |
トマト | スムージーやゼリーなどフルーツ、デザート感覚に変えてみる。 |
牛乳 | ゼリー、寒天で固める。温める。スープやシチューにする。 |
魚 | ハンバーグやすり身など形を変える。 |
シイタケ | 細かく刻み火を通す。 |
緑の葉っぱ | お焼きの具、餃子の具にたくさん入れる。 |
冷たい牛乳は嫌いだけど温めると飲める、生トマトは嫌いだけどトマトソースは好きなど、人によりさまざまな好みがあります。
比較的ネギ、セロリ、青ジソのように香りが強いものは嫌がる子どもが多いです。
火を通すことで強い香りを和らげるように工夫してみましょう。
今日のおやつは何だろう?
そもそも子どもの体では胃腸もまだ小さく、1日に必要な栄養を3回の食事で補うのは難しいです。
そこで、第4の食事とも言われる「間食」で食事を補うのがおやつの意味です。
おやつというと甘いものと連想しがちですが、1回の軽食ととらえるとメニューの内容なども変わってくるでしょう。
おやつは心を育て安堵感や情緒につながる食事としても意味があると言われています。
お楽しみ的な要素もあり、「きょうのおやつはなんだろう?」と子どもたちの興味をそそり、食べる楽しさをおやつの時間から発信してみましょう。
おやつの時間とメニュー
時間は10時と3時がベストです。
「3時のおやつ」と聞くと、大人だって楽しみですよね。
幼児の場合、おやつが占める割合が1日の食事の20%位が適当といわれています。
内容としては1日に必要な栄養素を補うという意味なので、果物、野菜、イモ類、乳製品など栄養補給になるものを意識して選びましょう。
食べ過ぎもいけませんが、夕飯までの腹持ちのよいメニューがいいでしょう。
甘いものは人間の脳にリラックス効果があり、即エネルギー源となるので、おやつに使用しがちです。
しかし、虫歯や肥満の原因にもなるので気をつけましょうね。
手作りおやつ
おやつの人気メニューを聞くと、ホットケーキ、プリン、ゼリーと、便利な現代ではそのまま購入できるものばかりです。
毎日ではなくても、手作りおやつを実践して、手をかけて作り上げる楽しさを体験してみるのもいいですね。
調理保育は、手作りおやつから始めてみるといいでしょう。
包丁や火を使わずにできるものもあるので、設備が整わない園でも導入しやすいです。
できれば材料から見せて、だんだん出来上がっていく様子を見せてあげてください。
子どもたちも自分でできる、粉をこねて白玉作りやパンの成型、クッキーの型抜きなどがおすすめです。
形も自由にいろいろ作ると個性が出るので、楽しいオリジナルおやつになりますよ。
おすすめの手作りおやつ
ピザやマフィン生地に野菜などを入れたもの | スイートポテト | 季節の果物を入れたゼリー |
野菜たっぷりお好み焼き | 野菜チップス | タコ焼き(野菜を細かく刻んで多めに入れましょう) |
いかがでしたか?
子どもの好き嫌いを克服させたいと無理やり食べさせるのは逆効果です。
まずは、食べることの楽しさを感じてもらえるように工夫してみましょう。
形を工夫したり、楽しいおやつの時間から食べる楽しさを知ってもいいのです。
最近では少なくなっていますが、手作りおやつもぜひ挑戦してみてくださいね。