ヒヤリハットを活かしていますか?


皆さんはヒヤリハットをご存知ですか?

ヒヤリハットは別名を「ハインリッヒの法則」といいます。
アメリカの損害保険会社のハインリッヒにより論文で発表されたものです。
簡単に説明すると、一つの重大事故の背景には29の軽い事故があり、さらにその裏には300のニアミスが存在するというものです。
300のニアミスをなくすと29の軽い事故が起こらなくなり、つまりは一つの重大な事故を防げるのです。

ヒヤリハットは、日本では医療現場や工事現場などに多く取り入れられて、様々なことが改善されていることが知られています。
病院で行く場所行く場所で名前を告げなければならないなど、皆さんも経験していると思います。
(私が入院中、毎日顔を合わせて雑談までしている看護師でも採血の時は「お名前教えてください」と聞かれ更にリストバンドを機械で読み取るという何重もの確認をしていました。)

ヒヤリとしてハッとする

医療現場などでは、「あっ、間違えた」ということが即座に命に関わることもあります。
一つの大きな事故を起こさないために300のヒヤリとしてハッとしたことを報告しあい積み重ね現在の対策ができたのだと思います。

では保育園ではどうでしょうか。

ヒヤリとしたけどホッとした???

少し前までは、「危ない」と思うことが起きても、「あー怪我しなくてよかった」と考えて終わりにしていたように思います。
もちろん私もそうでした。

例えば、建てつけの悪い扉を子どもが思い切り閉めたら、指を挟みそうになった。
とっさに手を引いたので挟まなかったので、「よかったー」と安堵して園長にも報告しなかった。

このような事例を皆さんならどうしますか。

別の日にまた誰かが思い切り扉を閉めたとしたら?その時うまく手を引っ込められるでしょうか?
強く閉まった時にはめてあるガラスが割れたら?
災害時に建てつけの悪い扉が開かなかったら?

もう答えは一つです。
園長に報告して早急に扉を直すこと、ですよね。

ヒヤリハットはチャンスの時

この事例には続きがあります。
報告を受けた園長はどうするでしょうか?
園長になった気持ちで考えてみてください。

その扉を直すのと同時に、全ての扉を点検すると思いませんか。

一枚の扉でヒヤリハットした出来事のおかけで、全ての扉が安全に使えるようになります。

ヒヤリハットは共有することに意味がある

私のいた園では、小さな「ヒヤリハット用紙」がありました。
そこには、いつ何が起こったのか、考えられる原因は何か、すぐにした対処は何か、まだ対応仕切れていない問題は何か。を書けるようになっています。
反省文を書く紙ではありません。
時間をかけて長々と書くものでもありません。

「こんなことが危なかったよ」と他の職員に知らせるためのものです。
朝礼ノートにつけて少なくとも翌日には全員が見るようになっています。
周知したいものは朝礼や職員会議で伝えたりもします。

実際には「ひどい噛みつきがあった」「遊具の上で押し合い落ちたが大きな怪我はなかった」など子どものトラブルの話が多かったと思います。
すると担任以外でも「〇〇ちゃん今噛みつきが多いんだったよな」という認識が生まれ、園庭で見かけた時に噛み付くそぶりをキャッチして止めることもできます。
改めて、「この遊具で落ちそうになったんだよな、いつも以上に気をつけよう」と意識もできます。

また公立園でしたので、他園で起きているヒヤリハットも園長から報告を受けていました。
今うちの園では起きていないけど、こんな危険もあるんだと確認することもできました。

怒られたってミスは無くならない

あなたがもし先輩の立場だとして後輩に「何やってるのよ!もう!」と思ったことありませんか?
それ、おそらく顔に出ていますよ、先輩。
後輩の立場のあなた。
「失敗を報告すると怒られるか裏で悪口言われちゃうかも」と思って隠したりしていませんか?
それ、また次の失敗につながりますよ。

何か問題が起きた時こそチームワークを発揮しましょう。
お互いが素直に伝え合うこと、失敗を責めるよりそのあとどうするかを考える時間に当てること。

ヒヤリハットしている本人が一番落ち込んで反省しているものです。

「すぐに報告ありがとう」
「一緒に考えてくれてありがとうございます」

こんな関係こそ事故を減らすと思いませんか?

前進あるのみ

たくさんのヒヤリハットを経て変化したであろう医療現場。
私たち保育の現場も前進あるのみです。
新しい風が吹きにくいのが保育の世界だと思います。

忙しい、人手不足、なかなか意見が言いづらい?
原因は色々あるかもしれません。

でも今これを読んだあなた。
明日からできますよ。
小さなヒヤリハットをみんなで共有してください。

心痛む大きな一つの事故が二度と起きないように。

保育士になりたい、保育士に興味のある方は
ぜひお気軽にご相談ください。