保育の裏ワザ!~不思議と子どもがこっちを向く?~

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保育園で子どもたちを集めて何かしようと思うとき、元気いっぱいの子どもたちをまとめるのはとても大変なことですよね。
特に忙しいと、「もーう、お願いだから言うこと聞いて~」と思わず叫びたくなってしまいます。

そんな保育士さん、あるいはこれから実習にいく学生のみなさん。
この記事では、不思議と子どもたちがこちらを向いてくれる方法をご紹介します。
ぜひ、実践してみてくださいね。

1.絵本を読むとき「静かになったら読みます」と言うと静かになる

絵本や紙芝居を読む前に騒がしくなったとき、つい「静かにしないと読みませんよ~」と言っていませんか?

実は、「静かになったら読むからね~」と言った方が、子どもたちは絵本を読んでもらいたくて静かになります。
誰も叱っていないのに、みんながみるみる静かになるなんて不思議ですね。

絵本や紙芝居を読むときは、子どもたちはお互い顔がくっつくくらいの距離に集まることになります。
保育参観での保護者を見てもわかるように、大人だってすぐ近くに親しい人が来ると、自然にしゃべりだしてしまうものです。

子どもたちが仲のいいお友達とおしゃべりしたくなってしまうのは、自然なことなのです。

 

《なぜうまくいくの?》

大人は子どもに対して、「○○をしないなら、○○をしてあげない」という言い方をしがちです。
確かにそれで子どもが○○してくれることもあり、一見効き目があったかのように思われます。
しかし、それは指導でも教育でもなく、「脅し」に近いですよね。

「脅し」なんて言われると、そんなことしているつもりがない私たちはドキッとしてしまいますが、子どもは「いじわるされた」と思います。
子どもとの関係づくりにも、逆効果になってしまいますので気を付けましょう。

一方。「○○したら○○しようね~」という言い方なら、子どもは叱られたとか、意地悪を言われたとは感じません。
むしろ励まされているように感じ、がんばろうと思えるのです。
同じように何かをしてもらうなら、お互い気持ちがいい言葉がけの方がいいですよね。

 

《アドバイス》

「静かにならないから読まない」式のやり方を続けていると、「○○ちゃんのせいでしてもらえなかった」「違う、△△くんだよ」と、お互いを責めるようになっていきます。
そういう言い方をよくする先生のクラスは、知らない間にクラスがバラバラになっていくこともあるので注意しましょう。

 

2.紙芝居を読むときは、子どもたちが集まってから先生が50センチ後ろに下がる

紙芝居を読むときは、小さなトラブルがよく起こります。
後ろの方で「見えなーい」という子もいれば、先生の目の前を陣取って見上げるようにしなければならず、かえって見にくい子どももいますよね。

特に最前列は奪い合いになり、ケンカもよく起こります。
そういうときは、子どもたちが集まったあと、先生だけがその場から50センチほど後ろへ下がりましょう!

そうすると、不思議なことにどの席に座っている子どもも、あっという間にそこが特等席のように紙芝居を見やすくなり、みんな落ち着いてみることができますよ。
信じられないという保育士さんも、一度試してみてくださいね。

 

《なぜうまくいくの?》

子どもが押し合いへし合いをしていると、先生はつい子どもの方を動かそうとしてしまいます。
子どもたちがみんな見えるよう、「もっと後ろへ」「もっと横へ」「もっと前へ」など、子どもを動かして整えようとするのです。
でも、実はそれが余計にトラブルを増やし騒々しくしてしまっていたわけですね。

保育の場面には、子どもを動かすのではなく、自分が少し動けばすむことが案外多くありますよ。
子どもに移動してもらわなくても、カメラマンが一歩下がるだけで全員が写真に収まるのと同じですね。

 

3.大勢に話すとき、子どもたちに何か質問をすればするほど騒がしくなる

遠足のバスの中、ガイドさんの話を静かに聞いていたかと思うと突然騒がしくなったり。
実習生の話を、子どもたちが静かに聞いていたかと思うと、すぐに騒々しくなったり。

実はそのとき、ある共通点があることに気付いていましたか?

それは、「子どもたちにやたら質問をしている」ということ。
子どもは質問されるとそれをきっかけにとても騒がしくなります。

子どもたちの前で話をするときは、単なる挨拶のような意味のない質問はできるだけしないようにしてみましょう。
実はそれだけで、ずいぶん落ち着いた感じになりますよ。

 

《なぜうまくいくの?》

「きょうは何を食べてきましたか~?」「冬休み、みんなもどこか出かけたかな?」
聞かれたので、子どもは答えるのです。

30人に聞くと30人が同時に自分の答えを話し始めます。
騒がしくなるのは当たり前ですよね。

一言で答えてくれるなら一瞬ですが、子どもは「ぼくはねぇ」と文章のように話し出してしまうのです。
先生が質問したから答えているのに、それを叱るのもかわいそうな話ですね。

 

《アドバイス》

質問をして騒がしくなったときは、「では一人ずつ言ってもらいましょう」と言って、一人ずつに発表してもらうと子どもは喜びます。
そうすることで他の子どもたちも、話している子の話を聞くという力も身に付くのでおすすめです。

 

いかがでしたか?
毎日子どもたちの元気に圧倒されっぱなしの保育士さん。
これから実習にいく学生のみなさん。
ぜひ、保育の現場で試してみてくださいね。

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