保育と我が子、どっちが大事?

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保育園で働き我が子を別の保育園に預ける働くお母さん保育士。
そんなお母さん保育士が必ずぶち当たる壁、
それは我が子が「ママ、保育園の子ども達と私、どっちが大事?」
と聞かれた時ではないでしょうか?

保育士としてキャリアを積みたい。
でもお母さんとして我が子とも時間を大切にしたい。そ
んな葛藤がありながらも思い切って我が子のために転職した私の経験談をご紹介したいと思います。

 早番と遅番ができない!

 保育園の正規社員として勤務するなら必ず早番と遅番のシフトが回ってきます。
早番の場合は我が子が通っている保育園は開いていませんし、
遅番の場合は閉まってしまいお迎えに間に合いません。

そんな時、夫が送り迎えできるなら問題はないのですが、
夫の仕事の都合がうまく合わないと、
職場の保育園の保育士同士で早番や遅番を交代して調整するしかありません。

快く交代してくれる保育士ばかりだとは限りません。

「いつも独身は早番か遅番ばっかり回される」とか
「子どもがいる人は優遇されていいわね」
と嫌味まで言われるようになり、
職場に自分の居場所が無くなっていくお母さん保育士を何人も見てきましたし、
実際自分もそんな経験をしました。

子育てをしていることが回りに迷惑をかけて申し訳なく思う。
保育士を一旦辞めた方がいいのかと悩み始めました。

そんな時、転職サイトで「時間固定保育士」「ママさん保育士活躍中」
というワードを見つけたのです。

その頃から「転職」という言葉が頭から離れず、

いろいろ働き方や子育てとの両立方法を考えるようになりました。

 保育士だってお母さんだし、奥さんだし、女なんだもん!!

 勤める保育園と、我が子が通う保育園の運動会の日程が重なりました。

私は園長に自分の持ち場が終わったらすぐに我が子の保育園に行きたいとお願いしたのですが、
今までの職員は自分の子どもの運動会や行事でも給料をもらっている職場の保育園行事を優先してくれていたので
そんな事を言う職員はいなかったと、
逆に何でそんな事を言うの?と質問されてしまいました。

その言葉を聞いた瞬間、「転職」という言葉が頭をよぎりました。
「時間固定保育士」「ママさん保育士活躍中」など子育てしやすい環境が整った職場を探し始めました。

保育士だってお母さんです。
園長の言う通り給料を頂いている以上、仕事を優先させた方が良いことは分かっています。
しかし我が子の大切な行事には持ち場が終わり次第
何とかして見に行きたいと思う自分はわがままなのかと悩む自分が嫌になりました。

保育士だって仕事を離れるとお母さんですし、
恋愛中の保育士もいるでしょうし、
介護と仕事の両立で悩んでいる保育士もいるかもしれません。

そんな保育士それぞれの生活環境を加味していたら仕事が成り立つはずもありません。
だから厳しく給料をもらっている職場の保育園行事を優先させることが
当たり前になっているのだと分かってはいるのですが、
どうしても自分の子育てが否定されている様に感じ悲しくなりました。

その後、ご縁があり今の保育園に転職しました。
早番と遅番をしない時間固定の保育士として。

 「お互いさまだよね」が当たり前に

我が子が熱を出したとの連絡が職場の保育園に来た時、
「休むのはお互いさま、気にしないで早く行ってあげて」
と独身の保育士に言われた時は申し訳ないのと
優しい言葉をかけて貰い嬉しかったのとで涙が出そうになりました。

1人保育士が欠けたら別の保育士の負担は相当大きくなるのに
お互いさまだから気にしないでと送り出してくれる今の職場には感謝しかありません。

今の職場は子どもがいる保育士が早番と遅番が難しいという前提で
シフトを組んでいるので必然的に早番と遅番をする保育士が限られてしまいます。

しかし誰も不満を言いません。
それは法人全体が「お互いさま」が当たり前の雰囲気があるからです。
独身保育士が将来はお母さんになって
早番と遅番ができない環境になるかもしれないし、体調を崩すかもしれないので、
不公平とは思わないと言ってくれた時は前職の保育園では考えられないと驚きました。

皆がいつでもお互いさまだからと思いやれる気持ちがあれば
ワークとライフがうまく両立できるのだと思います。

転職は勇気が必要です。
でも何が一番なのか考えた時に転職も一つの選択だと割り切れました。

今となっては、転職はマイナスではなくキャリアや経験になったとプラスに思えています。

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