いつまでも「泣く子」への対処法


4月は新入園児の泣き声であふれていた保育園も、日を重ねるごとに落ち着きを取り戻してきますね。

でも、大型連休が終わった今でも泣き続けている子もいるのではないでしょうか。

 

年齢問わず、頭を悩ませてしまう「泣く」ことについて考えてみましょう。

 

なぜ泣いているのかを見極めよう

「なぜ泣いているか?」
と聞かれても、
「お母さんがいいからでしょ?」
と答えるしかないですよね。

でもその裏には、一人一人違った事情があるのです。

そんな事情を考えたことありますか?

生活リズムが乱れている

20数年保育士をやっていて気がついたのは、「早番にかかる子に長泣きする子が少ない」ということです。

もちろんゼロではありませんが、新入園児であっても「泣く」という姿は早くになくなっているように感じます。

これはズバリ「生活リズムが整っている」ということです。

早番にかかる親たちは、朝早くに子供を起こしています。
朝手間取ると自分が遅刻してしまうため、朝のルーティーンもしっかり決まっていて、園での準備も流れるように行っています。

おそらく家でも、毎朝同じような動きで支度をしているのでしょう。

この「毎朝同じ時間に起きて同じ動きをする」ことがとてもいいリズムになって、子供の情緒を安定させているのだと思います。

 

逆を考えると、時間にゆとりのある家では、起きる時間がまちまちであったり、朝、DVDを見せていたり、子供のわがままに振り回されていたりすることがあります。
時間があるがゆえに、その時間をうまく使えていないわけです。

子供は多少のわがままが通ってしまうために、
「〇〇したかった」
「もっと寝ていたかった」
などと気持ちが揺れ動きます。

毎朝同じ行動をする、すなわち「生活リズムを整える」ことに注目してみてください。

 母子分離ができていない

乳児に多く見られることですが、親とくに母親が子供とうまく離れられないことがあります。
もちろん幼児にも見られます。

朝「バイバイ」と出かけて行くお母さんの表情を見てください。

「泣いているわ、かわいそう」
「こんな小さいのに預けていいのかしら」
「私がいなくてご飯食べられるのかしら」
そんな不安な顔をしているお母さんはいませんか?

朝の別れ際のお母さんの表情を子供はよく見ています。
それしか見ていないといっても過言ではありません。

保育士が満面の笑みで受け入れていても、お母さんが不安な顔をしていたら子供は不安をそのまま受け取ります。

不安顔のままお母さんがいなくなったら、残された不安が消えるはずもありません。

 

まずはお母さんの気持ちに寄り添いましょう。

「預けるの不安ですね」
「今までずっと一緒でしたからね」
「昼間の姿が見えない分、不安も増しますよね」

お母さんの不安を否定せずに受け止めてから、今度は安心できる言葉をかけていきます。

「泣いていても音楽をかけるとリズムに乗って手を叩いたりしますよ」
「園庭でお花を見るのが好きですよ」
など具体的な言葉を添えて、「安心して保育園に預けてください」ということを伝えます。

その上で、
「笑顔でバイバイしましょう」
と提案してください。

私はよくお母さんと握手したりハイタッチしたりして、ノリノリで送り出しました。
「お母さん頑張ってねーイェーイ」
みたいなちょっと恥ずかしいのりですが……

この元気なバイバイの繰り返しで、子供が
「あれ?お母さんなんか楽しそうに行くな……」
と思ってくれたらいいのです。
お母さんが笑顔でおいて行く場所が楽しくないわけありません。

ぜひ試して見てください。

 

泣いたっていいじゃない

色々な解決策はあるのですが、それでも泣き止まない日々を送ることがあります。

保育士のメンタルがやられてしまうこともあります。

ちなみに私は、泣き止まない子を何ヶ月も抱きかかえていたら「耳鳴り」が止まらなくなりました。
耳のそばで大きな声を聞いていたということもありますが、今思うと「ストレス」もあったかもしれません。

そんな時はどうしたらいいでしょうか。

時には助けてもらう

主任保育士や、手の空いている保育士に時々変わってもらいましょう。

生活面(着替えやご飯)は自分で見るようにしますが、抱っこで園内散歩に行ってもらったりするだけで、保育士の心が落ち着きます。

信頼関係は担当と結びたいので、ずっと預けるのではなく、少しの気分転換をお願いしてみましょう。

保育園はチームなのですから、あなただけが抱え込む必要はありません。

泣くことだけにとらわれない

正直、泣く子の担当になると「今日も泣くかなぁ」と重い気持ちで朝を迎えることがあります。

先に述べたお母さんの不安な気持ちが伝わってしまうのと同じように、保育士の感情も子供に伝わります。

泣いているのを前提にしながら、少しの変化を捉えていきましょう。
「泣きながらも絵本を見れた」
「泣きながらもぬいぐるみを抱っこした」
のように必ず小さな変化が見られるはずです。

少しづつでも変化しているのであれば、泣いていることだけにとらわれなくてもいいのです。

 

泣いたっていいんですよ。

そう思える保育士の気持ちが大事なのです。

 

泣いたこの日が笑える日に変わります

泣いた子を抱っこしながら
「卒園式の日に、赤ちゃんの時泣いてたねーってお話するぞーー」
と笑って話すことがよくありました。

実際、その子が卒園する時に担任ではなくても、
「赤ちゃんの時ずーっと抱っこしてもらって……」
などと、保護者と泣き笑いすることもたくさんありました。

抱っこしても泣き止まず、こちらが泣きたくなるような日々も、必ずその子の未来に繋がっています。

まずはできることから、ちょっとずつ試して見てください。

 

大丈夫。

止まない雨はないですよ。

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