みなさんは、日々の保育の中で子どもたちの成長を感じる瞬間はありますか?
保育士という仕事をしていると、毎日の生活の中で数え切れないほどの成長を目にすることがあります。
今回は私が保育士をしていて子どもたちの成長を最も感じた瞬間を、エピソードを交えながらお話ししたいと思います。
イヤイヤ期は大人も嫌?
子育てや保育園の中で必ず直面するイヤイヤ期。
ある時期になると何をするのも「いや!!」と嫌がることがあります。
この時期は子どもたちにとっては成長に欠かせない時期ではありますが、大人にとっては何が嫌なのか分からず、イライラしてしまいがちな悪循環の時期でもあります。
「やりなさい!」「何で出来ないの?」「何が嫌なの??」と子どもたちに声掛けしてしまうとますます子どもたちのイヤイヤはヒートアップしてしまいます。
ではこの時期の関わり方はどのようにすることが正解なのでしょうか?
大人が我慢して乗り切ることが正解・・・?
実際には正解なんてありません。
子ども一人ひとり、イヤイヤ期には個人差があるので、その子にとって一番良い方法を見つけてあげることが大切になります。
「自分でやりたい!」「上手くいかない!」という複雑な感情が入り混じるこの時期、「○○をしなさい!」と声を掛けるのではなく、「これはどっちかな?」などと子どもに主導権を持たせることが、この時期を乗り切るコツであり、子どもたちの大きな成長に繋がります。
実際に私は2歳児のクラスの担任を経験したことがあり、沢山の子どもたちのイヤイヤ期に直面し、保護者の方からも相談を受けてきました。子どもの特性に合わせて、声掛けの方法も工夫していました。
では実際にあったエピソードをお話ししていきたいと思います。
お外は好き!でも靴は履きたくない・・・
例えばAちゃんの場合、お散歩に行くのは大好きなのに靴を履くことが苦手でした。
玄関先でみんなが靴を履いて用意する中、Aちゃんは座ったままでいました。
「お散歩行かないの?」と問いかけると「行く!!」と答えるAちゃん、「お靴履いたら先生と手をつないで歩こう?Aちゃん上手に出来るもんね!」と声を掛けると、積極的に自分で靴を履き始めました。
それからAちゃんは上手に履けると「先生見て~!出来たよ~!」と嬉しそうに言っていました。
一つ乗り越えると、その成功体験が自信につながり、その後は嫌がることもなく靴を履けるようになりました。
本当は出来る・・・でも食べさせてくれなきゃイヤ!
Bちゃんの場合、普段は何でもできるお姉さんタイプの子でした。
ですが、新入園児が入り、突然“自分に手を掛けてほしい!!”と出来ることも出来ないと言い、「やって~!」ということが増えていました。
そんなBちゃんにはいつも以上に目を配り、少しずつ介助する機会を増やしました。
「大きなお口でかっこいいね~!!」などと声掛けを続けると「食べられたよ!すごいでしょ!!」と自信を持って自分で食べることが出来るようになりました。
元々お姉さんタイプだったこともあり、自分より月齢の低い子の面倒もいつも以上に見てくれるようになりました。
成長する大切な時期ということを理解して
冒頭にも記述しましたが、最も成長が見えるイヤイヤ期は長いようで短い期間です。
幼い頃に必ず直面する時期でもあります。
大人の関わり方一つで、子どもたちの成長は大きく変わってきます。
色々なことを経験して、色々な感情を体験して子どもたちは大きくなっていきます。
大人にとっても少し辛く、イライラしてしまう時期だと思いますが、大切な時期だということを考えながら、子どもたちと関わっていけると良いですね!