保育士をしていると、「落ち着きのない子」が目につきますよね。
そもそも、子どもはいつも動いているなと思いませんか?
大人が同じ動きをしてみたら、半日で音を上げてしまいそうです。
大人は何かを考えるとき、止まって集中して考えることが多いですよね。
一方で、子どもは動きながらものを考えているそうです。
動くことで体を活性化し、血の循環を良くしているからなのでしょう。
つまり、いつもクネクネと動いていたり、止まっていることが少ないというのは、子どもの本来の姿なのです。
しかし、急に落ち着きのなくなった子、落ち着く場面で落ち着けない子、そして話を落ち着いて聞けない子は注意して見てあげる必要があります。
それぞれ、保育士がどのように関わり解決していくと良いのか考えてみましょう。
急に落ち着きがなくなった子
今までは落ち着きがあったのに、なんだか最近落ち着きがなくなってきた。
そういう子どもは、身近なところに原因があるはずです。
例えば、家庭環境の変化。
弟や妹が生まれた、夫婦喧嘩があった、あるいは習い事や塾などの不安という場合もあります。
そんなときは、保護者と話し合いながら問題を解決していきましょう。
弟や妹が生まれ、お兄ちゃんお姉ちゃんになった子がママやパパを取られたような気持ちになっている場合もあります。
また、習い事は子どもそれぞれのペースがあります。
あまりにもその子にとってストレスが大きい場合は、家庭で話し合ってもらった方がいいかもしれません。
保育士はそのように、普段の子どもの様子から保育のプロとして、保護者にアドバイスできる場面がたくさんあると思います。
落ち着く場面で落ち着けない子
保育園で集団の保育をしている時間。
他の子どもたちは集中しているのに、一人だけフラフラしている子どもがいます。
自分のやりたいことを見つけられずにいる子どももいますね。
そういう場面で、つい「なんとか落ち着かせよう」「なんとかみんなと同じことをさせよう」と働きかけていませんか?
集団保育の時間なのだからと、
「ほら、○○ちゃんも○○くもしてるよ。いっしょにしよう。」
これで素直に落ち着けるならいいのですが、その子にも落ち着かない理由や出来ない理由があるかもしれません。
無理やり一緒にさせず、場所を変えてみましょう!
例えば、座る場所をみんなから見えにくいところに移動してみます。
保育士が一対一で関わり、その子のやりたいことを見つけて手助けしてあげます。
保育士が一緒にいてくれる安心感と、やりたいことを見つけられたことで集中して出来るようになることも多いですよ。
保育士の話を落ち着いて聞けない子
保育士が話していても、お構いなし。
前にお友達がいると、触ったりふざけたりしてしまう子どももいますよね。
このような場合は、座っている場所を一番前に移動してみましょう。
落ち着かない原因の「視界」を遮ります。
仲のいいお友達、楽しそうなおもちゃ。
視界に興味がわくものがあれば、好奇心旺盛な子どもたちは、そちらに意識がいってしまうものです。
落ち着ける環境を作ってあげることも、保育士の役割の一つですね。
まとめ
いかがでしたか?
落ち着かない子の場合、どうしても注意されたり叱られる回数が増えます。
それがまた、落ち着かなくなる原因にもなりますね。
子どもの状態を考え、環境を変えたり、言葉かけを工夫したりしましょう。
場合によっては保護者と相談する、医師に相談するということもよいでしょう。
子どもたちが落ち着ける環境を作っていってあげたいですね。