さて、保育士のみなさんに2つ質問です。
保育日誌に何を書いていますか?
保育の中で、どれくらい子どもたちの言葉を聴いていますか?
子どもたちの言葉は毎日たくさんしっかり聴いているよと叱られそうですが。
実は、子どもたちの言葉を聴くことが保育の質を変えることに繋がります。
それを冷静に振り返るのが保育日誌を書く時間だと思うのです。
この記事では、それが具体的にどういうことなのかご紹介したいと思います。
子どもの言葉を聴きメモしてみよう
まず、子どもとのやり取りをメモしてみましょう。
整理してまとめるのではなく、会話調でそのままの言葉をメモをします。
保育中のやり取りを文字に起こすことって、あまりないですよね。
何気なく言っていた言葉も、文字になると冷静に見られるものです。
「私ってこんなふうに言葉をかけていたんだ」とか。
「○○ちゃんは自分の気持ちをたくさん言葉に出来ているな」
「○○くんは、見えているものを言葉にするけれど自分の気持ちまでは言葉に出来ていないな」などと、必ず気づきがあります。
その中には、このときこういう言葉を返すより、もっとこういう言い方をしてあげればよかったなという反省が見えてくるのです。
それを次へ活かすこと、それが保育の質を上げることに繋がります。
保育日誌を書く時間=気づきの時間
みなさんは保育日誌にどんなことを書いていますか?
今日保育の中でしたことを書くだけではとてももったいないと思います。
それは、事実でしかなく、単なる記録で終わってしまうからです。
保育日誌を書く時間に、今日の保育を十分に振り返り、もっとよく出来るところがなかったか考えてみましょう。
保育日誌を書くのに使う時間を増やすわけではありません。
少し意識を変えて書いてみるだけでいいのです。
これは、実は保育士さんに限ったことではありません。
事務だって営業だって同じことです。
振り返りを「書くため、書類を出すため」に書いている人と、「明日のため、自分のため」に書いている人では、結果が違ってくるのは明らかですよね。
振り返りのポイント
では、どういうことを振り返ったらいいのでしょうか?
保育日誌の書き方を急に変えようと思っても、何を振り返ったらいいのかわからない方もいると思います。
ここでは、主な3つのポイントを紹介します。
尊敬できる保育士の先輩に保育日誌の書き方を見せてもらうのも良いでしょう。
また、どういうことにポイントを置いて振り返っているのか質問してみるのも良いですね。
事実と自分の対応を書く
まずは事実を書きとめます。
その出来事に対し、自分がどのように対応したのかを書きます。
ここまでは、事実ですね。
もっと良い対応はなかったか?
次に、「どのように返したらもっとよかっただろう?」と考えてみます。
子どもの想いに寄り添ったら、もっとこういう言い方が出来たのではないか。
発達を考えると、ここで手助けせずもう少し見守るべきだったのではないか。
その事実の裏側にある子どもの思いは?
その事実、出来事の裏にある子どもの本当の思いはどのようなものだろう?
これも、その瞬間に判断できるようになるには経験も必要です。
ですが、冷静に振り返ったときには、気づくことができるはずです。
保育日誌を書く時間に、子どもの本当の気持ちがどのようなものだったかを考えるくせを付ければ、これを考えていない人より間違いなく成長できます。
子どもの言葉や行動から、その裏にどんな思いがあるかということが保育中にも見えてくるのです。
まとめ
いかがでしたか?
毎日の保育日誌を書く時間を、明日の保育に繋がる「気づきの時間」に変えてみてください。
はじめはうまくいかないこともあるでしょう。
しかし、継続は力なりです。
毎日考える癖、本当に振り返る癖を付けることが大切です。
そうすることで、1年後、5年後、保育士としてより大きく成長することができます。
そして、あなたのその成長が、可愛い子どもたちの成長にも繋がるのです。
保育士の仕事は、本当に素敵な仕事ですね。
ぜひ、「気づきの時間」実践してみてください。