園ではたくさんの制作活動をする機会があります。
月に何度かの活動でも、一年を通してみるとその量は膨大になります。
その制作物を皆さんはどのように保護者に返していますか?
今回は、以外に知らない「制作物を他の保育士はどうしているの?」というお話です。
その都度返します
描いた絵を一斉に壁に貼ってみんなに見てもらった後に、すぐに保護者に返すパターンです。
良い点
- 絵や折り紙など家庭で飾ってもらうことができる。
- 普段園に見にこられない家族にも「こんなにできるようになったよ」と見せてあげられる。
- すぐに返すので、保育室に制作物がたまることがない
残念な点
- 返したその日に捨てられてしまうかもしれない。
- 毎回持って帰るのが邪魔だと思う保護者もいる。
- 急いで返さないと、季節感のあるうちに飾ってもらえなくなる。
- 毎回返す準備をするのが地味に大変である。
ポイント
絵などは一枚でぺらんと返すことになるので、丸めて輪ゴムで止めるなどして、持ち帰りやすいように配慮します。
また、制作した日に休んだ子がいた場合に、返す日に「僕のがない」ということにもなるので、気をつけましょう。
乳児時期の作品は全てを返すのではなく、「これは見てもらいたい」というものに絞って返しましょう。
グルグルなぐり描きはたくさん楽しみたいものですから、その数も膨大になります。
全てを返さずとも、線や絵に変化が出てきたときなどに返してあげると喜ばれると思います。
幼児は普段お絵描きしているものとは別に、作品として返してあげると、家でも大切にしてくれるかもしれません。
年度末にまとめて返します
作品をまとめておいて、年度末に作品集として保護者に返します。
良い点
- 一つの作品集が出来上がり、成長が目に見えてわかり良い記録となる。
- まとめてあるので、家庭に持ち帰った後も大切に保管してもらいやすくなる。
- 年度末のとても良いプレゼントになる。
残念な点
- きちんと保管しておかないと年度末までにホコリだらけになる。
- 作品集にするときの仕分けや作業が大変。
- 日常的に返せなくなるので、飾った時にしか見てもらえない。
- かさばるので保管するのが意外に大変である。
ポイント
年度末に返すものですが、普段からきちんと管理しておくことが大切です。
置いておくことになるのでホコリをかぶったりしないように、一人ずつ大きな封筒に入れて保管するなどすると良いでしょう。
個人別に分けてあると、年度末に作品集にする時にとても楽です。
絵に穴を開けて閉じることに抵抗がある場合、その大きな封筒を飾ってあげると作品袋のようになって喜ばれます。
なんだか適当になってしまっています
残念な点
- 飾って外した後に棚の上に置いたまま忘れてしまい、それがどんどん重なり邪魔になってくる。
- 邪魔だなと思った時点で適当に返すので、保護者は一体いつのものを返されたのかよくわからない。
- なんとなく重ねていたので、ホコリっぽくなってしまっている。
ポイント
まさかこんなやり方をしている保育士はいないと信じています。
もしも、もしも適当にってしまっていたら、この新年度がチャンスです。
やり方を変えていきましょう。
自分にあったやり方で良いのです
「適当な~」は別として、その都度返すのも年度末に返すのも、どちらも良い点がありますね。
大切なのは、自分には(自分たちには)どちらのやり方が合っているかということです。
まめに処理をできる保育士ならばその都度返すほうが楽でしょうし、ちょっと自信がないな……と思う保育士はまとめて作品集にしたほうが良いでしょう。
最初に個人個人の封筒を準備するなどをクリアすれば、あとは機械的に入れていけば簡単です。
大切なのはどんな形であれ、保護者と子供に喜んでもらえるようにしようという気持ちです。
「あー作品が溜まってきた。邪魔だから返そう」という気持ちでは、一緒に成長を喜ぶことはできないですよね。
4月の今、どうするか決めてその準備をしましょうね。
作品はどんどん作られていきますし、そこに子どもの成長がどんどん積み重なっていきます。
さあ、あなたのクラスはどうしますか?