保護者が知りたい「本当のこと」

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新年度が始まり、新しいクラスの担任になった方や、あるいは新人として働き始めた方たちは、まだまだ慣れない日々が続きますね。

特に保護者との関わりはまだまだ手探り状態ではないでしょうか。

 

今回は、保護者の気持ちにスポットを当ててみましょう。

 

「変わりありません」「元気でした」

保護者がお迎えに来て子供を引き渡す時に、
「変わりありません。元気でした」
と伝えること、ありますよね。

お迎えが重なる時間帯などは特に、一人一人とじっくり話しているゆとりはありません。
ですから、
「一日怪我なく過ごし、朝と変わりない状態でお返ししますね」
という意味を込めて、

「変わりありません。元気でした」

という言葉を使っています。

 

でも、なんとなくその言葉を便利に使っていませんか?

忙しい時間だということは保護者もわかっているので、それに対して不満はないかもしれません。
でも、本当のところ保護者はもっと聞きたいことがあるのではないでしょうか。

あなたが保護者だったら何が聞きたいですか?

 

お友達関係

「うちの子みんなと仲良くしているかしら」
から始まって、
「うちの子いじめられてないかしら」
まで友達との関係はとても気になるところです。

遊んだ様子を細かく伝える時間がないときでも、
「〇〇くんと気が合うみたいで一緒にブロックしてましたよ」
のようにお友達の名前を出してあげると安心するかもしれません。

まだ友達関係がうまく築けない時期の場合は、できれば時間をとって様子を話してあげたいところです。
それが無理な場合は、ひとり、あるいは保育士と楽しんでいる遊びを伝えて「楽しい時間」を過ごしていることを伝えつつ、給食は誰と食べて、どんな様子だったかなどを知らせると安心するかもしれません。

集団にいる以上、
「誰とでも仲良くしてほしい」
「積極的に友達を作って欲しい」
と願うのは当たり前のことです。

でも、年齢によってはまだ友達との関わりがうまく持てない場合もありますよね。

毎日その様子を伝える中で、
「今自分の子はどういう友達関係を持つ時期なのか」
「大人との関わりが大事な時期なのか」
などを理解してもらえれば、時間があってじっくり話せる時に、更に伝えやすくなると思います。

お迎え時の短い時間でも、
「誰とどんな風に何をしていたのか」
を伝えることを意識してみましょう。

 

食事

「食が細い」「体重が増えない」など、年齢が小さければ小さいほど、「食」の悩みは多いと思います。

乳児は連絡帳に食べた量を細かく記入してあるので、
「読んでもらえればわかる」
と思いますよね。

でも、お母さんが知りたいのは、
「どんな風に食べているか」
ではないでしょうか。

時間をかけてやっと食べたのか、好きなメニューでモリモリ食べられたのか……。

食を気にする親たちは、その細かな様子が気になっているのです。
その子の気になっている面をしっかりと把握して、一言添えてあげましょう。

「苦手なブロッコリー、今日は2口食べましたよ。イヤイヤってしていたけど最後の方に食べる気になったみたいです。だんだん味に慣れていくといいですね」

「今日はちょっと食欲が落ちてたのか、半分くらいでごちそうさましました。夕飯いっぱい食べるかもしれませんね」

 

「食べられなかった、残した、嫌がった」
などの言葉は、「食」を気にする親たちにとってはひどく傷つく言葉です。
同じことを伝えるにしても、先に希望の持てる言葉に言い換えてください。

2口も食べられたというのか、2口しか食べなかったというのかで、受け取る側の気持ちは大きく変わってしまうものです。

 

健康

朝の受け入れ時に
「少し咳が出ているので様子見てください」
と言われることがありますね。

日中とても元気で咳などでていなかった時に、つい
「元気でした」
と渡してしまうことありませんか?

朝、親から伝えられたことには、具体的な返事を返しましょう。

咳が一度も出ていなかったのか、少しは出ていたが心配な様子はなかったのか……。
一言様子を伝えることで、「ちゃんと見てもらえていた」という安心感を与えます。

遅番にかかる子も、遅番保育士から連絡事項として伝えてもらうことで、横の連絡がしっかり出来ていると思ってもらえるのと同時に、万が一遅番で調子が悪くなった時に「聞いていなかった」ということにならずに済みます。

 

安心感

お迎えに来た時に安心する言葉をかけてもらえることで、
「うちの子はちゃんと見てもらえているんだ」
という気持ちが芽生えます。

「元気でした、変わりありません」

という言葉に添える言葉をぜひ探してください。

 

安心して預けられる気持ち。それが信頼の始まりです。

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