年度初めや年度途中、年度末といった1年を通して、保育士は保護者会という場でお話をする機会が沢山あると思います。
特に、経験年数の浅い保育士の人にとっては、大勢の保護者から見つめられてお話をする場はとても緊張される場面だと思います。
そんな保護者会で、しっかりと伝えるべきことを伝え、ソツなくこなすことができるようにコツをお教えいたします!
大勢の保護者の前で話す場合
入園・進級式の後、各クラスに集まってクラス全員の保護者を前に、新しいクラスについて、これからの園での生活についてなど、お話をする場面があると思います。
新人保育士さんにとっては、初めてたくさんの保護者の前に立ち、大勢に見つめられる場面なので、とても緊張をされる人が多いと思います。
緊張のあまり、下を向いたまま、要点を書いたメモをひたすら読み上げて、事務的な連絡のようになってしまう人もいます。
ですが、こういうときこそ、一息ついて、普段の話すペースよりもゆっくり、ゆっくり話すことを心掛けてください。
ゆっくり話すことで、丁寧な印象を与えるだけでなく、自分自身が何を話しているのか冷静に理解でき、頭の中が真っ白になるというような失態もせずにすみます。
もし、自分が、大事な子供をこれから預ける保護者の立場だとしたら、下を向いて慌てて早口で話をする保育士が担任だったら大丈夫かな? と不安になったりしませんか?
保護者もいろんな不安を抱えて入園式を迎えられている方が多いのです。
安心してお任せできる保育士だなと思ってもらえるように第一印象は大事にしたいものですね。
個人懇談での一対一で保護者と話をする場合
新学期が始まったあたりや一年のいくつかの機会で個人懇談をされる園があるかと思います。
保護者は園での子供の様子がとても気になっています。
日頃から、保育日誌や成長の記録に一日の生活の様子をしっかり記録をしておき、限られた時間内でも、一人ひとり園での生活の様子を詳しくお話しできるようにしましょう。
いいところはもちろんですが、子供がちょっと苦手な部分を取り組む際には、このような対応をしているなど、切り込んだ内容で打ち明けてみるのもいいかと思います。
こういう時に、一括りに「~君は、いつも明るく元気です!」など具体性に欠けるような表現をしてしまうと、保護者としてはちゃんと自分の子供を見てくれているのか不安になってしまうものです。
一対一でお話をする時間は、お互いのことをよく知る時間でもあるので、日頃の様子がしっかり伝わるお話ができるように、準備をしてください。
返答に困る質問をされた時
保護者会の最後に「何か質問がございますか?」と保護者に振ることがあります。
経験年数が浅い保育士がこのような問いかけをした際、想定していなかった質問をされることがあり、返事に困るというような事態になることがあります。
そんな時は、決して曖昧な返答や適当にやり過ごしたりせず、ちょっと時間を頂けますか? と断りを入れましょう。
そして保護者会が終わった後、返事に困った内容をベテラン保育士や主任保育士、園長といった上の者に相談してから、後日、きちんとした返事を保護者に伝えればいいのです。
曖昧なことやその場しのぎの言葉は、のちに苦情になることもあるので充分に気をつけてくださいね。
保護者会は限られた時間で、伝えなくてはいけないことをまとめなくてはいけないのですが、こういう場面でしっかりとお話ができるように、普段の保育で子供との関わりをしっかりと取り、一人一人よく見ていってください。
普段の保育には、保護者と保育士の信頼関係が非常に大切になってきます。
話をする際には、ゆっくりとしっかり伝わるように、自信をもって臨んで、保護者から大きな信頼を得られる保育士になってくださいね。