今まさにクリスマス会の準備に追われてヘトヘトという保育士さんも多いのではないでしょうか?
表現会はもう終わった保育園も多いかもしれませんね。
保育園では毎月1回、何らかの行事が実施されますよね。
では、保育園が実施する行事にはどのような意味があるのか、考えたことはありますか?
言われてみれば、そんなこと考えたことはないという保育士さんが多いのではないでしょうか?
当たり前のようにどの園でも行っていて改めて考える機会はあまりないですよね。
1年間の行事を振り返りながら、行事の意味を考えてみましょう。
行事は子どもたちの成長・発達につながる!
うんうんと思わず頷いた方もいるのでは?
行事の練習はとても大変ですが、いつもの保育では見られない園児の成長を見ることができますよね。
○○ちゃん、こんなにセリフを覚えられるんだ!
○○くん、いつもふざけてばかりだけど、おうちで頑張って練習してきたんだな。
ママやパパに見てもらうから頑張ると、普段泣き虫な子が頑張って練習している。
普段は見えない子どもの一面が垣間見えますよね。
実は、行事を通して成長する子も多いはずです。
行事は保護者に完璧なものを披露するために行うものではなく、その行事を通して子どもたちが頑張る力やみんなとの協調性を学ぶためでもあるのです。
もちろん、それを披露するということにも意味があります。
「パパやママ、おじいちゃんおばあちゃんに見てもらう」という目標ができるからです。
目標に向かって頑張ること、頑張ったことを見てもらう喜び、褒めてもらえる喜びを知ることは大切な経験です。
「すっごくかっこよかったよ、おうちでいっぱい練習したもんね」と褒めてもらったという経験は、頑張ること=辛いことではなく、楽しいことという感覚にも繋がるはずです。
行事を分類してみよう!
・お祝いの行事
子どもの晴れの日をお祝いする行事です。
保育園では、入園式、卒園式がありますね。
・保育を充実させる
毎日の保育の内容を充実させるための行事。
避難訓練、芋ほりなどがあります。
・日ごろの成果を披露
子どもの成長・発達を披露する行事。
運動会、お遊戯会など
・季節や伝統を踏まえたもの
七夕、ひな祭りなど、季節や日本の暦と結びついた行事も多いですね。
二十四節気にちなんだ行事など。地域の行事を実施することもあります。
・保護者とのかかわり
保護者が参加したり、実際の保育にかかわる行事です。
保育参観、親子遠足などがあります。
1年にはどんな行事がある?
4月
・入園式
・お誕生日会
入園は1年間のスタートとなる行事です。
入園・進級したばかりの子どもは気持ちが不安定なことが多いので、行事を少なめにしてゆっくりと保育をおこないます。
5月
・端午の節句
・親子遠足
・お誕生会
気候が安定している時期なので、遠足を実施する保育所が多いです。
私立保育所や一部の公立保育所では、保護者が参加する親子遠足を実施することがあります。
6月
・保育参観
・避難訓練
・お誕生日会
年に3回ほど予定されている保育参観の1回目を実施します。
新入生の子どもが保育所になれ、落ち着いた行動をとれるようになる時期に入るので、避難訓練をおこないます。
7月
・七夕
・夏祭り
・お泊まり会
・お誕生日会
夏祭りは、子どもが主役となって保護者と協力して実施したり、地域住民と共同で開催したりします。
保育所内に1泊するお泊まり会は、年長児限定の行事です。
8月
・夕涼み会
・お誕生日会
8月はお盆に長いお休みを取る子供がいることもあり、行事は少なめです。
また、暑さで日中の屋外での活動が難しいため、夕方の涼しい時間帯に夕涼み会を実施します。
9月
・引き渡し訓練
・保育参観
・お月見会
・お誕生日会
災害時の対応確認のため、保護者に指定した時間に迎えに来てもらう引き渡し訓練があります。
また、夜に再登園してもらい、十五夜を鑑賞するお月見会を実施します。
10月
・運動会
・芋ほり
・お誕生日会
保育所の最も大きな行事の一つである運動会を開催します。
保育士や保護者、未入園の兄弟が参加できる競技を用意します。
芋ほりは、食育の一環として実施します。
11月
・お遊戯会
・お誕生日会
お遊戯会では、日ごろの保育で練習している歌やダンスなどを保護者の前で披露します。
園によっては、歌をメインとした「合唱会」として実施することがあります。
12月
・展覧会
・クリスマス会
・お誕生日会
展覧会では、保育の活動で作成したお絵かきや工作などを展示して、保護者に成長の歩みを披露します。
クリスマス会は、園長先生や保育士がサンタクロースに扮して登場します。
子どもたちも大好きなイベントの一つですね。
キリスト教の保育園では、一大イベントです。
1月
・お餅つき
・お誕生日会
年始休みがあるため、行事は少なめです。
伝統的な行事であるお餅つきは、食育のひとつでもあります。
土日に開催して、父親たちにもちをついてもらう園もありますよね。
2月
・節分
・保育参観
・お誕生日会
節分では、鬼役になった大人に子供たちが豆を投げつけます。
鬼役には男性保育士が扮することも多いようです。
また、年度最後の保育参観もこの時期に開催されます。
3月
・ひな祭り
・お別れ会
・卒園式
・お誕生日会
子ども同士でお別れをするお別れ会を経て、年長児の卒園を祝う卒園式をおこないます。
小学生になる卒園児の気持ちはもちろん、在園児たちの進級する気持ちも高めていきます。
いかがでしたか?
保育士にとっては毎年当たり前にやってくる行事。
しかし、子どもたちにとっては初めての行事も多いはずです。
ご家族にとっても、楽しみであり、ずっと思い出になる行事です。
忙しい毎日に追われ、行事がなければ楽なのにと逃げ出したくなっている保育士さんもいるかもしれません。
この記事をきっかけに一つひとつの行事について、考えてもらうきっかけになれば幸いです。