保育士は「伝える」ことが非常に多い仕事です。
子供達にはもちろんですが、保護者に対しても子供の様子を伝えたり、お願いをしたり、子育ての大切なことを教えたりしますね。
以前の記事、毎日悩んでいる保育士必見!【連絡帳どうしてる?】でも書きましたが、伝え方ってとっても難しくって、たくさんの工夫をしなくてはいけないですよね。
今回は「伝え方」について考えてみます。
目次
お便りや連絡ボードは見てもらえてる?
クラスだよりを渡したとしてどれくらいの保護者が隅々まで読んでいるでしょうか。
興味のない人、読む時間のない人、面倒臭い人。
様々な理由はあるでしょうが「読まない」人も多いのではないかと思います。
でも、大変!
お便りには大事なお知らせがたっぷり。
見てもらわないと支障が出ることもあります。
とにかく大切なことはボードに書いて掲示したりもしますがそれも見てもらえているか怪しいものです。
結局一人一人口頭で伝えるという手間がかかったりもします。
これはもう、何か手立てを考えなければなりません。
連絡ボードは見るくせをつけてもらう
幼児クラスになると、一日の出来事をボードに書いて伝えたり、お願いを書いたりします。
よーく見てくれる方もいれば、素通りしちゃう方もいました。
そこで一工夫。
私はイラスト作戦を実行しました。
毎回ちょっとしたイラストを添えることで「おっ?」と足を止めてもらうためです。
足を止めれば、書いてある文章にも目が行くはずと思いました。
「おっ?」→「ふむふむ」→「あ、明日これを持ってくるのね」となって欲しかったからです。
そして、重要なお知らせの時は名簿を貼って「見たよ」のサインを書いてもらうようにしました。
すると、連絡がまだ伝わっていない人が一目瞭然。
声をかけるのも、見ていない人だけで済みます。
余談ですが、これを始めてから同じ幼児クラスの担任たちが競ってボードに絵を描くようになりました。
するとお母さんたちは、他のクラスのボードにも楽しそうに目を通すようになってきたのです。
ボードを描く私たちもとても楽しい時間となったのを覚えています。
お便りはインパクトが大事
では、クラスだよりなどはどうでしょうか。
イラストはもうすでに載っていますよね。
お便りは、【言葉とレイアウトのインパクト】これが大事です。
☆お便りの出だし部分、なんだか必ず季節の挨拶入れていませんか?
「八月に入り、毎日暑い日が続いていますがりす組のみんなはみんな元気にプールで楽しんでいます」
(なんか、いかがおすごしですか?って続けたくなります。)
んー。この文章、忙しい時正直飛ばして読みたくなりませんか?
子供が暑いなら、親も暑いですからね。
大事なスペースがもったいないですし、出だしがつまらないと読み続けるのが嫌になっちゃいます。
ではこれはどうでしょうか?
「せんせーい、できたよ!」プールの中からザバーっと顔を出して響く大きな声。
顔をつけてのわに歩きができるようになった子の喜ぶ声です。
そして、もうできた子も、まだできない子もみんなで拍手で一緒に喜んでいます。
まだまだ暑い日が続く八月。これからもプール遊びを楽しんでいきますね。
出だしのセリフで「ん?なんだろう?」と興味を持ちませんか?
もうそれだけで、続きを読んでもらえると思うのです。
文章の最初は一番目をひく表現を工夫してください。
具体的には
・セリフから入る
・ダラダラ長い文章にしない
・倒置法を使う
「八月に入り暑い日が」を「毎日暑い!気がつけばもう八月です」のように普通の文章をひっくり返してみます。
これはとっても効果があると思います。もう少し例をあげますね。
「あかずきんちゃんの本を読みましたか?」→「読みましたか?赤ずきんちゃん」
「保護者会で語り合いましょう」→「いっぱい語り合いませんか?保護者会でお待ちしています」
簡単な文章でも、ひっくり返すだけで印象が変わってくるものです。
書き出しが成功すれば、あとは自然に読み進んでくれるはずです。
ぜひやってみてください。
次はレイアウトの工夫です
パソコンで作成すると大体同じようなものになってしまいますよね。
そこでちょっとの工夫が生きてきます。
◎持ち物説明などは箇条書き
横に長々と書いていくと見落としがちです。
ぜひ縦に箇条書きしてください。
例えば
持ち物・・・お弁当(食べやすいもの)、敷物、水筒、カッパ(雨が心配な時)、履き慣れた靴
持ち物
・お弁当(食べやすいもの)
・敷物
・水筒
・カッパ(雨が心配な時)
・履き慣れた靴
どっちが見やすいですか?
◎大事な言葉は太くしよう
ちょっと字を太くするだけで目を引きますよね。
カッコで囲むのも【効果的】です。
パソコンの技を使って目立つお便りを作って見ましょう。
(何か手を加える時は、必ず保存してから作業してください)
さあ、ステレオタイプのお便りから脱却して
思わず手に取って読みたくなるようなクラスだよりを作ってくださいね。