保育は子どもといっしょに遊んで一日が終わる?
世間からはそう思われがちな、保育士のお仕事。
ところが実際には、保育日誌、日案・週案・月案、指導計画に個人簿、さらには保育だよりなど、書き物がたくさんありますよね。
もう書類にうんざりという保育士さんも多いかもしれません。
しかし、保育記録は保育に結びつきます。
この記事を読んで、保育記録の達人になりましょう!
目次
保育記録の基本
1.メモをとる
1日にあったいくつもの出来事を記憶にとどめ、メモをしましょう。
保育中にメモをとるのは難しいかもしれません。
そんなときは、「ここは記録に残したいな」と自分の頭の中にメモをします。
2.メモを整理する
頭に記憶したもの、手書きのメモをまずは整理しましょう。
・連絡帳に書き保護者に伝えたいこと
・明日からの保育に生かそうと思うこと
・個人簿に記録すること
・職員会議で共有すること
これを日頃からしておくと、自分の保育を客観的に見ることができます。
保育が整理され、先を見通せる力にもなるのでおすすめです。
はじめは慣れず忘れてしまうこともあるかもしれませんが、慣れると頭の中のメモも整理してたくさん記憶できるようになりますよ。
3.記録する
必要なことを短い文章で書きます。
この記録が何のために必要かを考え、どこがポイントなのか考えて書きましょう。
4.見直す
記録したものは必ず読み返しましょう。
また、先輩に読んでもらいアドバイスをお願いしましょう。
保育記録を保育に生かそう
保育記録の大切な目的は、子どもの変化や成長を見ること、そして明日の保育に生かすことです。
記録がどんなに完璧でも、保育に行かせなければ意味がありませんね。
では、保育に生かせるように記録をとるにはどうしたらよいのでしょう?
1.子どもの姿をありのままに記録する
まずは、子どもの姿をありのままに記録しましょう。
整理し、客観的に考えることが大切です。
(例)〇月〇日 (3歳児クラスのまさきくん)
砂場で友だちのバケツを取ってケンカになった。
手にいたバケツで友だちの頭をたたいた。
謝らなかった。
2.子どもがなぜそのような言動になったか記録する
ありのままの記録を書くと、状況がスッキリ見えてわかりやすくなりましたね。
それでは、次にまさきくんはなぜこのような言動をしたのか、心や気持ちを読みとり考えて記録しましょう。
発達と合わせて考えてみます。
(例)まさきくんは砂場が大好きでいつも遊んでいるが、友だちのバケツが欲しくなり、そのまま自分の気持ちをだしてしまった。
叩かれた相手の気持ちを考えられなかったのだろう。
「貸して」と友だちに伝えることがまだ出来ず、自己発揮が先行している。
3.保育士として自分の対応と思いを記録する
(例)まさきくんのバケツが欲しいという気持ちを受け入れたうえで、叩かれた友だちの気持ちがわかるように「叩かれたら痛いんだよ」と伝えた。
また「バケツが欲しいときは貸してって言うんだよ」と、気持ちを伝えるための方法を伝えた。
4.明日の保育に生かそう
1~3を踏まえ、保育士は次に子どもたちの成長を考えましょう。
どんな保育を行っていくかという保育の狙いと、保育の展開を考えて計画を立てていきます。
例えば、自己発揮しながら友だちのことが少しずつ見えてきた子どもたちなので、遊びの中に「入れて」「いいよ」「かして」「だめ」などのやりとりを促そうというのもいいですね。
直接友達と関われるように、あえておもちゃを少なくしてみるなど、保育環境を変えてみることも一つです。
記録を記録で終わらせず、保育に生かしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
書類が多く、クタクタという保育士さんも多いと思います。
しかし記録を毎日の保育に生かそうと考えてみると、また明日には新しい保育の気づきがあり、それがその次の日につながります。
記録は記録、保育は保育ではいつまでも記録が重荷になります。
記録は、保育に繋がります。
そしてその保育を記録します。
毎日たくさんの気づきが増えますように。